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入れて出すか、入れないで出さないか
2011年10月01日(土)
がん拠点病院から、いっぱいチューブとバックをつけられた患者さんが帰ってくる。
チューブやバッグを外すまでは、まさに禅問答。
「入れて出す」か、「入れないで出さない」か。
チューブやバッグを外すまでは、まさに禅問答。
「入れて出す」か、「入れないで出さない」か。
点滴がポタポタ落ちている。
同じ速度で、鼻から出たチューブから液体が体外に出て行く。
じーと観察していると、見事に同じスピード。
違うのは色だけ。
点滴は透明ないしピンク色。
鼻から出る管の内容液は、胆汁の茶色。
すべての輸液をストップする。
患者や家族は不安がる。
「大丈夫! お腹や足に8Lくらいの水分の貯金があるから」
「カロリーはどうですか?」
「大丈夫、肝臓や内臓脂肪や皮下脂肪という貯金が一杯あるから」
「2日たったら食べれるからね!」
「・・・・・・・」
「歩いて外出できるからね、チューブも外れるし」
「・・・・・・」
「今より元気になって、笑顔が出るからね!」
「・・・・・・・」
なかなか信じてもらえない。
しかし論より証拠。
「じゃあ私を信じますか?」
「・・・・・・」
仕方がない。
「今までは一体何だったの?」
「今までは、幻だったのです。
悪夢を見ていたと思ってください」
先日の阪神ホームホスピスでの会で仲間に言われたこと。
病院と在宅の文化の差は、日本とアフリカ、 ではない。
日本とアトランテイス大陸くらいの差がある、と言われた。
そうか。
アフリカと日本なら、そんなに気持ちに差が無いからね。
アトランテイス大陸と言ったほうが、正しい気がしてきた。
アトランテイイス大陸は、遥か昔に太平洋の底に沈んだ。
幻という点では、アトランテイスという言葉のほうが的確だ。
これからの、講演の演題は、これで行こう!
「日本とアトランテイス大陸」
なんのこっちゃ。
まあ、患者さんやご家族に、アトランテイス大陸の話をするには
土曜日の夜が最適だ。
ゆっくり話せば、分かってもらえる。
あとは、2日後の笑顔を待つだけだ。
そんな患者さんが、3人いる。
同じ速度で、鼻から出たチューブから液体が体外に出て行く。
じーと観察していると、見事に同じスピード。
違うのは色だけ。
点滴は透明ないしピンク色。
鼻から出る管の内容液は、胆汁の茶色。
すべての輸液をストップする。
患者や家族は不安がる。
「大丈夫! お腹や足に8Lくらいの水分の貯金があるから」
「カロリーはどうですか?」
「大丈夫、肝臓や内臓脂肪や皮下脂肪という貯金が一杯あるから」
「2日たったら食べれるからね!」
「・・・・・・・」
「歩いて外出できるからね、チューブも外れるし」
「・・・・・・」
「今より元気になって、笑顔が出るからね!」
「・・・・・・・」
なかなか信じてもらえない。
しかし論より証拠。
「じゃあ私を信じますか?」
「・・・・・・」
仕方がない。
「今までは一体何だったの?」
「今までは、幻だったのです。
悪夢を見ていたと思ってください」
先日の阪神ホームホスピスでの会で仲間に言われたこと。
病院と在宅の文化の差は、日本とアフリカ、 ではない。
日本とアトランテイス大陸くらいの差がある、と言われた。
そうか。
アフリカと日本なら、そんなに気持ちに差が無いからね。
アトランテイス大陸と言ったほうが、正しい気がしてきた。
アトランテイイス大陸は、遥か昔に太平洋の底に沈んだ。
幻という点では、アトランテイスという言葉のほうが的確だ。
これからの、講演の演題は、これで行こう!
「日本とアトランテイス大陸」
なんのこっちゃ。
まあ、患者さんやご家族に、アトランテイス大陸の話をするには
土曜日の夜が最適だ。
ゆっくり話せば、分かってもらえる。
あとは、2日後の笑顔を待つだけだ。
そんな患者さんが、3人いる。
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