このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com

慢性疲労症候群

2011年10月14日(金)

慢性疲労症候群に関する、澤田石先生からのメール。
まだあまり認知されていないが、この確定病名を持つ患者さんが受診される。
この秋、この患者会が動き出す。先日、議員会館の勉強会でもやっていた。
2つの応援
クリックお願いします!
   →   人気ブログランキングへ    →   にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
 
 

私はリハビリ棄民政策に反対して行政訴訟をおこない負け、高齢者を迫害する

医療制度反対では部分的に成果を得ました。

 

 私の主題であるリハビリ問題はまだ解決途上ですが、いろいろな方々と出会うことが

でき、その過程において、慢性疲労症候群の患者さんたちとの出会いは強烈でした。

 

 ⇒ http://cfsnon.blogspot.com/

 

 どうか、10/23以降のイベントにつきまして取材・参加してくださいませんか。

当日の取材はともあれ、CFSを共に考える会の代表や会員に直接インタビューすることも

前向きに検討してくださればと思います。(ちなみに、10/23はこの澤田石が

冒頭であいさつすることになってます)

 

 

■慢性疲労症候群(以下、CFS)

 ご存知でしょうか。日本で20万人どころでない患者さんがいるといわれてますすが、

わが国では診断基準すら定まってなく、知っている医者が稀で、家族からすら

「本当に病気なの」といわれていることがあります。患者さんは学業や仕事ができなく

なったり、重症だと寝たきりとなり他人の手助けなしで日常生活すらできないのです。

 カナダ、米国、英国等においては既に病気として国家・社会により認知されておりま

すが、日本ではまだまだです。そのため、どんなことがおきているかと申しますと、

患者さんは制度の隙間に落ち込んでいるのです。

 

a)保険医療制度の隙間

 病名が保険医療で全く認められておりません。CFSの患者にとって有効な治療薬は

いろいろとありますが(ただし症状が少し良くなるだけで治るものではない)

どの薬の効能書にもCFSという病名が記されてません。ですので、薬を用いる場合は

「別病名」での処方となります。要するに嘘の病名で薬をだすわけで、良心的な

医者だけがそんなことをしてくれます。もしもばれたら大変なことになりかねません

(行政処分)

 リハビリ医療からもCFSは排除されてます。リハビリの対象は厚労省が定めた病名

リストのみで、リストにないとほとんど全く医療保険のリハビリができないのです。

 

b)障碍者支援制度からの排除

 CFSのため数年以上にわたり全く歩行できない患者さんがたくさんいますが、

障碍者として認定されません。例えば、CFSの会代表の篠原さんはCFSを良く知る

医師より障碍者認定の診断書を書いてもらえた(こんなことは稀)のですが、

東京都は却下しました。

 障碍者(障害者)認定がなされると、医療費の自己負担が無料になったり、

タクシー利用に補助がなされたり、NHK受信料が無料となったり助かるのですが。

 現実に生活に支障がある障害者なのに、障害者として認められないのです。

 日本の障害者制度は病名を列挙した postive list 主義だからです。CFSの患者

たちと私たち有志(医師だけでない)は、障碍の存在そのものにより認定するように

制度改正を求めています。

 

c)介護保険制度からの排除

 そもそも40才以上でないと介護保険サービスは受けられないのですが、40才以上の

CFS患者で介護を必要とする方はたくさんいます。しかし、介護保険も病名を列挙した

 postive list 主義なので介護保険料はとられるがサービスは拒否されているのです。

 

 CFSについては、一度厚生省の研究班が立ち上がりましたが、結果として原因不明で

して、そのままになっておりました。

 昨年から、CFSの会が活発な活動を開始し、私は昨年の七月頃に患者さんと知り合

い、以来、積極的にかかわってきました。現在までに、たくさんの有力な方々や団体が

CFSの会を支援してくださっております。一部をあげますと:

  ○上昌広氏(東大医科学研究所特任教授)

  ○山脇直司氏(東大教授[公共哲学])

  ○中村裕輔氏(東京大学医科学研究所 ヒトゲノム解析センター 

   ゲノムシークエンス解析分野 教授 (併任) 内閣官房医療イノベーション

   推進室長)

  ○細田満和子氏(社会学者。ハーバード公衆衛生大学研究員)

  ○東京保険医協会

  ○国会議員: 梅村聡、阿部知子、川田龍平、石森久嗣ら

 

CFSの会の活動、その予定

詳細はhomepage http://cfsnon.blogspot.com/

928日(水)13:00~15:00 参議院会館において倉恒先生の講演

1023() 10:00~16:30 東大駒場キャンパスにおいてシンポジウム

1025() 19:30~21:30 新宿の東京保険医協会における上映会

1026() 17:30~19:15 東大医科学研究所附属病院においての上映会

 

homepageや文書

最初に読んで欲しいのは:

・『CFSについて知って下さい』 東京保険医協会「診療研究」4月号

 http://cfsnon.blogspot.com/2011/04/blog-post_11.html

 東京保険医協会の申先生とCFSの篠原代表による二つの記事。是非とも

 お読みください。

 

以下もできますれば:

・国会代表質問に慢性疲労症候群が登場!(2011/1/27)

 http://cfsnon.blogspot.com/2011/01/blog-post_7329.html

 ☆重野安正(社会民主党・市民連合) 衆議院議員

 『慢性疲労症候群について苦しんでいる人々がいます。

  難病と障害者の狭間で不条理を感じている人々への支援策の強化についての

  見解を伺います。』

  これに対し、菅直人首相が次のように答えました。その発言も、同じページで

  紹介されている映像での2530秒以降で見ることができます。

  ☆菅直人内閣総理大臣

  『慢性疲労症候群をはじめ、難病や障害者などの既存の制度の対象とならない方々

  に対する支援のあり方については、厚生労働省に設置された検討チームにおいて、

  制度横断的に検討をしているところであります。』

・絆再生事業--CFSの会等による具体的成果

https://sites.google.com/site/cfsnonhome/home/kizuna-saisei-jigyou-ga-jisshi-sa-re-masu

・澤田石によるまとめ: 制度の谷間にある患者

 http://homepage1.nifty.com/jsawa/medical/papers/101010.pdf

 

 

 

--

From 澤田石 順(秋田高校山嶽部出身)

2つのランキングに参加しています。両方クリックお願い致します。皆様の応援が日々ブログを書く原動力になっています。

お一人、一日一票有効です。

人気ブログランキングへ ← 応援クリックお願い致します!

(ブログランキング)

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ ← こちらもぜひ応援クリックお願い致します!

(日本ブログ村)

※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

理化学研のCFSバイオマーカー研究推進で社会保障を!
日本のCFS研究には「エネルギー代謝の低下」に着目したバイオマーカー研究が平成22年度から世界に先駆けてCFS患者の血液測定で行われております。このバイオマーカー研究を推進する事によって「体調不良がCFS疾病か偽病か?」を正確に診断することが出来ます。それによって障害者認定や社会保障が進展します。
平成22年11月12日  産業技術研究会での講演
『メタボローム解析による疲労病態および慢性疲労症候群診断バイオマーカーの研究』
理化学研究所 分子イメージング科学研究センター 片岡 洋祐 先生
疲労は生体維持に重要な三大アラーム(痛み・発熱・疲労)の一つであるが、現在、国民の60%が日ごろから疲労感を自覚しており、そのうち、半数以上が 6ヶ月以上続く慢性疲労に悩まされている。その中には強い疲労感を主訴とするものの、未だ原因が十分解明できていない慢性疲労症候群の患者も含まれている。われわれは疲労モデル動物から採取した臓器や慢性疲労症候群患者血液を対象にメタボローム解析研究をおこない、疲労バイオマーカーの探索をおこなった。疲労病態としてアミノ酸代謝やエネルギー代謝の変化を見出したが、特に慢性疲労症候群患者で大きな異常を示す代謝経路をTCAサイクル中に発見し、慢性疲労症候群の診断バイオマーカーとなりうることを示した。本成果は、迅速かつ客観的な慢性疲労症候群の診断を可能にするだけでなく、診断結果が病態そのものを表していることから、治療方針を立てるうえでも役立つものと期待される。

Posted by サブ at 2011年12月04日 10:34 | 返信

コメントする

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com


過去の日記一覧

ひとりも、死なせへん

安楽死特区

糖尿病と膵臓がん

病気の9割は歩くだけで治るPART2

男の孤独死

痛い在宅医

歩き方で人生が変わる

薬のやめどき

痛くない死に方

医者通いせずに90歳まで元気で生きる人の7つの習慣

認知症は歩くだけで良くなる

がんは人生を二度生きられる

親の老いを受け入れる

認知症の薬をやめると認知症がよくなる人がいるって本当ですか?

病気の9割は歩くだけで治る!

その医者のかかり方は損です

長尾先生、近藤誠理論のどこが間違っているのですか

家族よ、ボケと闘うな!

ばあちゃん、介護施設を間違えたらもっとボケるで!

抗がん剤 10の「やめどき」

「平穏死」10の条件

胃ろうという選択、しない選択

  • にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ