このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com

営利企業には勝てない

2011年11月03日(木)

医療は非営利、しかし介護は営利だ。
在宅とは、営利と非営利が対峙する場だ。
この勝負、結局、営利企業が勝つに決まっている。

2つの応援
クリックお願いします!
   →   人気ブログランキングへ    →   にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
 
 

営利とは、株式会社のこと。
株式会社とは、営利追求が目的。
だから、時に無茶苦茶なことを「普通」にやっている。

営利企業が経営する施設には、看護師がいる。
同一企業が雇用する「特定の関係」の看護師がいる。
しかし、「訪問看護」は行わない。

「訪問看護は、貴院のボランテイアでやってください」とのこと。
営利企業お抱えのケアマネも同様。
これは、営利企業の宿命なのか?

昨日の枚方でのデスカッションでもここが話題になった。
どこも同じような問題に直面している。

看護師いて、訪問看護無し!
看護師いて、看護無し!

すべては、慢性期の訪問看護が介護保険制度に入れられためにこうなった。
私は「すべての訪問看護を医療保険に」と、終始一貫主張している。
しかし、こんな町医者の意見など、まったく通らない。

「営利」と「非営利」が勝負すればどうなるのか?
当然、「営利」が勝つ。
利益追求という最大の目的のために、最大のパフォーマンスを発揮する。

かくして、患者さんにとって足りないところを、必要な医療を
「非営利」のボランテイアがカバーすることになる。

腑に落ちない・・・

医療と介護の連携は、このレベルから議論しないと
結局は、議論がかみ合わないのではないか。


 

2つのランキングに参加しています。両方クリックお願い致します。皆様の応援が日々ブログを書く原動力になっています。

お一人、一日一票有効です。

人気ブログランキングへ ← 応援クリックお願い致します!

(ブログランキング)

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ ← こちらもぜひ応援クリックお願い致します!

(日本ブログ村)

※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

「営利」と「非営利」が勝負すればどうなるのか?
当然、「営利」が勝つ。
利益追求という最大の目的のために、最大のパフォーマンスを発揮する。
・・・・・・・・・・・とのご指摘ですが・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 この「営利」=製薬販売 と「非営利」=運動処方 を置き換えると
医学部その物が生活習慣病に対して何故「運動処方」を軽視して「製薬」を推進しているのか?
その疑問の答えが出てくる。株式会社という単純な問題ではないのでは
ないだろうか?社会そのものが「医は算術」になっているのではないでしょうか?

Posted by サブ at 2011年11月04日 11:02 | 返信

最近、特に個人経営の介護福祉サービスの営利企業が目立つようになってきました。車のフロントには
『介護』なんて電飾つけちゃって、それに駐車禁止除外のカードをこれ見よがしに立てて、・・・
「今、私は、介護のためにお仕事中」なんて、皆が知らないことを良いことに、法律違反も甚だしい。
おまけに違法駐車のし放題。  誰か取り締まってくれないの?
良いサービスを提供するのは、お金をくれる人にだけでいいのでしょうか?
福祉や介護の本来の意味が分かってない。おまんまの種くらいにしか?
お上は、もっとしっかりと管理して、この仕事の資格のハードルを上げないとおかしな日本になりかねない。  と思うのは私だけ・・・・・?

Posted by 言いたい放題 at 2011年11月04日 12:42 | 返信

長尾先生、こんにちは。
実は私の妻は、介護最大手で働く看護師です。(会社名はこれでわかると思います)
介護業界も大変です。3年おきに介護保険法の見直しがありますが、厳しいです。
原価率は民間企業では1番高いような気がします。
みなさん重労働・低賃金で働いています。看護師は比較的賃金が高いので妻は働いています。私の娘は看護専門学校に通学していますが、介護士の資格をもっている人たちがどんどん退職して、看護学校に再び入学して看護士の資格をとるために勉強しています。
彼女ら(20代後半)は以前は福祉大学を卒業して福祉の仕事をしていたのですが、昇給なし、基本給が8万円プラス資格手当てで何とか県の最低賃金をもらう程度です。ボーナスは6万円を年に2回。毎日が早出・夜のサービス残業。休憩も食事をする時間だけ!
労基署の臨検で全国的に「是正勧告」の嵐です。
介護最大手企業がそういう状態です。(儲かっているのは、大株主の経営者だけ)
その会社の労組の役員と直接お会いして事情を聞くと、介護報酬が見直されて2回下げられた過去もあり、介護報酬次第で賃金が決まるとの弁明でした。
訪問介護で働く労働者の一番の不満はいわゆる「中抜けシフト」の問題。
長時間拘束・21日連続勤務、移動時間は労働とみなされない。待機時間も拘束されているが無償。わずか5万円の管理者手当てだけで年中休みなしで働いても残業代は0!
「よく死なないなぁ~と思います。」
 あと、訪問看護もやっていますよ!
診療所の下請けとして、時間給1400円。夜間の呼び出し手当て1500円/回
妻は直接雇用でないから絶対にしないと言って断っていますが。

その妻も「介護の業界には魅力がない」「働くならば医療法人」
が口癖になっています。(グチですが、、、)

Posted by kawasaki at 2011年11月04日 03:22 | 返信

コメントする

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com


過去の日記一覧

ひとりも、死なせへん

安楽死特区

糖尿病と膵臓がん

病気の9割は歩くだけで治るPART2

男の孤独死

痛い在宅医

歩き方で人生が変わる

薬のやめどき

痛くない死に方

医者通いせずに90歳まで元気で生きる人の7つの習慣

認知症は歩くだけで良くなる

がんは人生を二度生きられる

親の老いを受け入れる

認知症の薬をやめると認知症がよくなる人がいるって本当ですか?

病気の9割は歩くだけで治る!

その医者のかかり方は損です

長尾先生、近藤誠理論のどこが間違っているのですか

家族よ、ボケと闘うな!

ばあちゃん、介護施設を間違えたらもっとボケるで!

抗がん剤 10の「やめどき」

「平穏死」10の条件

胃ろうという選択、しない選択

  • にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ