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認知症の厳しい現実

2012年01月24日(火)

認知症患者さんが癌やインフルに罹った場合の事例をあちこちに書いてきた。
認知症患者さんの受け皿が絶対的に足りない。合併症を持つ認知症患者さんたち。
「認知症なんでも病院」みたいな病院が各地域にあれば、どんなに喜ばれることか!

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税・社会保障一体改革の発想自体は悪くない。
しかし、綺麗事に終始しすぎている。
もっと現実を見ないと、町はずれになる。

現実を直視し、キュアからケアへのパラダイムシフトを喚起する勇気が無ければ
いくらお金の議論をしても、まさに机上の空論にしかならない。

認知症患者さんが肺炎になり家族が入院希望した時に
入院できない現実を、国は市民にどう説明していくのか。
これは病院の責任では、とてもできない。

毎日、どれだけ多くの認知症患者さんやその在宅医が、
入院先探しで困っているっことか!

どれだけ多くの認知症患者さんが
ウンコまみれの自宅に寝ていることか!

どれだけ認知症・介護者が介護負担と不安にさらされて、
それを支えているボランテイアが頑張っていることか!

私は在宅原理主義者ではない。
入院(のようなもの)を希望するご家族の気持ちはよくわかる。
だから地域の慢性期病院の充実、在宅医との連携強化を提唱している。

しかし「入院しても意味が無い」とは思っていても、なかなか言えない。
国民のニーズと、認知症医療の施策の現実の間には大きな解離がある。
なぜ、それをしっかり国民啓発しないのか不思議でならない。

縦割り行政。
責任不在。
ビジョンの無さ・・・・

理屈をこねる前に、現実を直視してから
大胆な施策を実現して欲しい。
こう書くとどこか、被災地の復興と似ている気がしてきた。





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