- << 被災地に「ふるさと納税」しよう!
- HOME
- アルツ予防シリーズ第3話 >>
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
アルツ予防シリーズ第二話
2012年01月28日(土)
がんも大切だが、認知症予防も大切。自分自身も大変勉強になる領域だ。
1月14日の産経新聞から転載させて頂く。
アルツ予防シリーズ第2話 ポリフェノールでアルツを予防
毎日1杯の新鮮な果物ジュースを
前回は「アルツ予防に青魚を!」と書きました。今日は、オレンジやリンゴなどの果物ジュースの話です。日系米国人1836人を対象とした研究では、オレンジやリンゴの果物ジュースを週に3回以上飲む人は飲まないひとに比べてアルツハイマー病の危険が76%も低下していました。また週に1~2回飲む人と全く飲まない人を比較すると、飲む人の方が16%低下していました。「果物ジュースでアルツになる確率がなんと4分の1になる」という研究結果に注目しましょう。もうひとつ、アルツを起こすマウスにザクロジュースを飲ませた実験を紹介します。ザクロジュースを飲ませたマウスは、脳に沈着するはずのアミロイドβたんぱく(アルツの原因物質)の量が58%も少なかったのです。これらは果物ジュースに含まれているポリフェノールの効果と考えられています。ポリフェノールといえば、ワインの成分として有名ですが、植物の光合成によってできる植物自体の色素や苦みの成分で300種類以上あります。緑茶のカテキン、ブルーベリーのアントシアニン、ウコンのクルクミン、大豆のイソフラボンなどが有名です。
そうそう、ポリフェノールといえばリンゴを忘れてはなりません!リンゴには、いくつかのポリフェノールが含まれていますが特にプロシアニジン類が豊富といわれています。これは脂肪の蓄積を抑制するとともに、がん細胞を自死させる働きも確認されています。またクエルセチンというフラボノイドが、脳内のアセチルコリンの濃度を高めアリツを予防すると考えられています。厚生労働省は「健康日本21」のなかで、1日200gの果物を食べることを生活習慣病予防の観点から推奨しています。リンゴは中ぐらいのもので230gはあり、1ケで1日の必要量がとれます。ちなみにバナナ1本は正味90g、ミカンは正味75g、梨や桃は正味250gです。リンゴのポリフェノールは、内臓脂肪を減らし血液中の中性脂肪を減らします。「毎日一ケのリンゴで医者いらず」という諺があります。リンゴのポリフェノールは、皮のすぐ下のところにあります。ですから、できれば丸ごと食べたいものですが、農薬が気になるので無農薬のものがあればいいですね。果物ジュースは、手作りの搾りたてのものがお勧めです。「フレシュジュース」との呼び名のとうり、新鮮さが命。ただしアルツ予防に効果があるからといって、1日に何杯も飲むことは控えてください。果物ジュースは果糖が多いので、摂りすぎると脂肪に変換され肝臓に溜まります。糖尿病が悪化したり脂肪肝になったら逆効果です。1日1杯で充分。要は朝食時に1杯の新鮮な果物ジュースを飲む。ただそれだけで、アルツになる確率がうんと低くなることが今日のポイントです。
さて飲み物の話題をもう少し。最近の研究で「週に1~4回緑茶を飲む高齢者は緑茶を全く飲まない高齢者に比べて記憶力が低下する危険性が37%も下がる」ことが明らかになりました。アメリカでは緑茶のテイーパックがブームです。緑茶の中のカテキンという抗酸化物質がアルツを予防する可能性が研究されています。ということで青魚、リンゴジュースに続いて、次回はお茶のお話をします。
キーワード:アセチルコリン
脳内の神経伝達物質。アルツハイマー病では脳内のアセチルコリンが低下する。塩酸ドネペジル(商品名アリセプト)などの抗認知症薬は脳内のアセチルコリンレベルを高める薬剤。
- << 被災地に「ふるさと納税」しよう!
- HOME
- アルツ予防シリーズ第3話 >>
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
コメントする
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL: