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脳梗塞の再発予防薬
2012年03月01日(木)
脳梗塞を起こした患者さんが大勢おられる。
血圧や血糖や脂質の厳重管理が大前提だが、
再発予防薬の指針を確認しておきたい。
血圧や血糖や脂質の厳重管理が大前提だが、
再発予防薬の指針を確認しておきたい。
今夜の勉強会では、慶応大学から富山大学に移られた
田中耕太郎教授が、「脳梗塞の再発予防薬」について講演された。
再発予防のために抗血小板療法を行う。
血液をサラサラにしておくのだ。
従来、バイアスピリンが使われて来た。
ところが、意外に、副作用が多いことが最近判明。
胃潰瘍のみならず、カプセル内視鏡でみると
小腸潰瘍も多いことが判明している。
私自身、高齢者へのバイアスピリン投与で痛い失敗をしてきた。
消化管出血対策として、タケプロンなどのPPIを併用することが
標準となりつつある。
田中教授は、バイアスピリン投与による脳出血の症例も提示された。
そう、脳梗塞後に脳出血を起こす患者さんもいるので注意が必要だ。
この2~3年、再発予防に、プレタールという薬を使うことが増えてきた。
この方が予防効果が高いという論文も出ている。
ただし、血管をしっかり拡張する(脳の血管も)ので、頭痛や動悸、
顔面紅潮などの副作用があるので充分な注意が必要だ。
また心不全の人には使ってはいけない。
一方、プラビックスという薬もあるが、他の併用薬があった場合
相互作用による制約などもありプレタールの勝負になっている。
また、白血球や血小板の数が減らないか、監視が必要だ。
どうしようかな?とずっと迷っていた患者さんがいる。
95歳の患者さん。
軽い脳梗塞を起こしたが、自然に回復してきている。
再発予防薬について、ご家族と2回、話し合いを持った。
バイアスピリンはやめておくことを私自身の責任で説明した。
そして、プレタールの半量投与を、今夜、提案した。
心不全は無い。
ご家族は、「お任せします」とのこと。
そりゃそうとしか言えないだろう。
しかし、1つもお薬を飲ますか飲まさないかで
主治医として大変迷うことが、よくある。
いくら超高齢者とはいえ、患者さんの運命が自分にかかっている。
そして、医学の常識も、日新月歩で変化する。
その時代のEBMに従うことが、医師の良心だと思う。
今日の勉強会で、踏ん切りがついた。
田中耕太郎教授が、「脳梗塞の再発予防薬」について講演された。
再発予防のために抗血小板療法を行う。
血液をサラサラにしておくのだ。
従来、バイアスピリンが使われて来た。
ところが、意外に、副作用が多いことが最近判明。
胃潰瘍のみならず、カプセル内視鏡でみると
小腸潰瘍も多いことが判明している。
私自身、高齢者へのバイアスピリン投与で痛い失敗をしてきた。
消化管出血対策として、タケプロンなどのPPIを併用することが
標準となりつつある。
田中教授は、バイアスピリン投与による脳出血の症例も提示された。
そう、脳梗塞後に脳出血を起こす患者さんもいるので注意が必要だ。
この2~3年、再発予防に、プレタールという薬を使うことが増えてきた。
この方が予防効果が高いという論文も出ている。
ただし、血管をしっかり拡張する(脳の血管も)ので、頭痛や動悸、
顔面紅潮などの副作用があるので充分な注意が必要だ。
また心不全の人には使ってはいけない。
一方、プラビックスという薬もあるが、他の併用薬があった場合
相互作用による制約などもありプレタールの勝負になっている。
また、白血球や血小板の数が減らないか、監視が必要だ。
どうしようかな?とずっと迷っていた患者さんがいる。
95歳の患者さん。
軽い脳梗塞を起こしたが、自然に回復してきている。
再発予防薬について、ご家族と2回、話し合いを持った。
バイアスピリンはやめておくことを私自身の責任で説明した。
そして、プレタールの半量投与を、今夜、提案した。
心不全は無い。
ご家族は、「お任せします」とのこと。
そりゃそうとしか言えないだろう。
しかし、1つもお薬を飲ますか飲まさないかで
主治医として大変迷うことが、よくある。
いくら超高齢者とはいえ、患者さんの運命が自分にかかっている。
そして、医学の常識も、日新月歩で変化する。
その時代のEBMに従うことが、医師の良心だと思う。
今日の勉強会で、踏ん切りがついた。
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この記事へのコメント
プレタールを以前起こした脳梗塞後に飲んでましたが、頭痛はするわドキドキ感もするわでとても飲めませんでした、
プラビクスに変えてからは問題なく飲めてます。
Posted by のぶ at 2012年03月16日 10:01 | 返信
長尾先生:
今日は
先生の記事をご覧になりましてありがとうございます。
私が70代の高齢者で、糖尿病、高血圧がかかっています。普段、脳梗塞を防ぐの為、A1Cに6.0以下、血圧に140代、コレステロールに正常の範囲を抑えて来ました。それから、毎日の日課として
ウォキングか、水泳などで運動管理も真面目で行います。予防のため、私のかかわり先生からバイアスピリンを長期で飲んでいます。でも11月2日、自覚で記憶がおちていることと感じて、慌てて大病院に
MRIの検査を受けました。やっぱり、軽い脳梗塞を発見して入院しました。今、すでに退院して正常の生活になりました。でも、バイアスピリンの無効性も先生のご説明の通りで、皆さんに報告をいたしたいと思います。尚退院後、脳梗塞を防ぐの為、どうすればいいでしょうか、僕の場合には、バイアスピリンとブラビックスと交換で如何でしょうか、ブラビックスとプレタール比べたらどちらいいでしょうか
ありがとうございます。
Posted by 小林 誠 at 2012年11月23日 11:31 | 返信
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