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胃がんにおける分子標的薬

2012年03月02日(金)

胃がんの分子標的治療薬の進歩はめざましい。
聖マリアンナ医大臨床腫瘍内科の朴成和教授の講演を拝聴した。
イレッサのようなsuper responderのバイオマーカーの同定が重要。
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胃がんの遺伝子異常発現は、大腸がんに比べて無秩序。
従って大腸がんのような機序での、分子標的治療は困難。
バイオマーカーの同定が重要。

現在、HER2陽性胃がんに対する分子標的薬が
承認されている。
しかし胃がんの分子標的薬の効果には、画期的とは言えない。

したがって、super responderを精査することが重要。
肺がんにおける、イレッサの著効例や。
GISTにおける、グリベックの著効例の検討。

分子標的薬の可能性としては、
GIST >pNET >GI cancer、となる。

・多剤併用という発想。
・副作用の軽減という発想。
・分子標的薬同志の併用の可能性。

分子標的薬の臨床研究は、まだまだこれからだ。

TS1とシスプラチン、そして分子標的薬の時代。

 HER2陽性胃癌に対し、トラスツズマブの生存改善効果がToGA試験で明らかに

なった。この結果をもって、20113月、「HER2過剰発現が確認された治癒切除

不能な進行・再発の胃癌」に対するトラスツズマブの適応拡大が承認され、胃癌の

領域においてもHER2陽性胃癌という新たなカテゴリーが誕生し、個別化治療が幕を

開けた。いまや進行・再発胃癌の治療はHER2陽性と陰性それぞれの治療戦略を立て

ることが求められている。

 

 第84回日本胃癌学会総会の特別企画シンポジウム「HER2陽性胃癌:個別化治療の

幕開け」(共催:中外製薬)では、大阪医科大学附属病院化学療法センターの瀧内

比呂也氏と、大阪大学大学院医学系研究科消化器外科の土岐祐一郎氏の座長のもと、

5人の演者がトラスツズマブを含めた抗HER2 療法について、乳癌治療、病理、消化器

内科、消化器外科の立場から講演した。

 


薬剤費が高いのが問題。


そうは言っても、
今日も、初診の患者さんが、末期がんがったりする。
その方には、いきなり緩和医療、そして終末期医療になった。

抗がん医療の進歩の恩恵を、在宅現場が
受けるまでにはまだまだ時間がかかりそうだ。


胃がんの抗がん剤は今も昔もそう変わらないという
印象を持った。

また、抗がん剤治療は誰が中止するのか?
医者?
患者?

一度走り出したら、誰も止められない車のように
どこまでも(死ぬ直前)まで、続いている患者さんをよく見る。

今日も抗がん剤を拒否する患者さんが来られたが、
それでいいと思った。

「抗がん剤を止めてから、すごく元気になった」と。
その方の記録映像を撮らして頂いている。


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