犬や猫でも１晩預ってもらうと、１万円以上かかるのに
人間さまが、３００円でお預かりしてもらえるカラクリとは？
それは、要介護の枠いっぱいを、デイサービスに使うことにあった！

要介護３なら月に２５万円、要介護４なら３０万円が補償される。
家賃７万円の古い民家を使って、定員１０人で３０日ごろ寝させる。
お泊りは、それに対する「サービス」なのだ。

売り上げは、月に２００～３００万円になる。
設備投資や家賃は、せいぜい、月に１０～１５万円。
老人の労働者を使う、私は彼らが死なないかのほうが心配。

このような小規模デイが、都市部では雨後のタケノコのように増えている。
いくつかの場所を回って見たが、正直、ここには書けないことばかりが目に付いた。

アミニテイはともかく、介護の質にかなり問題がある。
介護経験の無い人が集まって右往左往している。
訪問看護という概念も無い。

やたら薬を要求する。
まあ、無尽蔵だ。
彼らは、老人や老衰は治る病気であることを知らない。

制度の知識が皆無だがら、あまり話も通じない。
劣悪な環境なデイもあった。
それでもご家族はそれいいと言う。

「必要悪」と言えばそれまでだが。
素人ながら真面目に頑張ろうとしている経営者もいる。
何とも評価できないのが、この「お泊りデイ」なのだ。

行政は、スプリンクラーからチェックしている。
たまゆらの苦い前例があるからだ。
このお泊りデイを見ていて素朴な疑問が一杯ある。

しかし、メスを入れても、次の受け皿を用意しなければ意味が無い。
受け皿が無いならいまのままで介護の質を高めるしか方法が無い。

難しい問題だ。