- << 最後の御奉公
- HOME
- 相馬市民の外部被ばく結果 >>
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
相馬市立磯辺小学校の卒業式
2012年03月31日(土)
読んでいるだけで泣きそうになった。
そう言えば明日は、塩谷俊監督の舞台「HIKOBAE」が相馬市で上演される。
◆━━━ 相馬市長立谷秀清メールマガジン 2012/03/30号 No.268 ━━━◆
----------------------------------------------------------------------
みなさんこんにちは、相馬市長の立谷秀清です。
今回私は「相馬市立磯部小学校 修・卒業証書授与式」で、こんなあいさつを
してきました。
----------------------------------------------------------------------
●平成23年度相馬市立磯部小学校 修・卒業証書授与式
平成24年3月23日 同校多目的ホール
お祝いの言葉を申し上げさせていただきます。
まず、大変な一年でしたけれども、その中で今日無事に卒業を迎える17名の皆
さん、本当におめでとう。一年間、よく頑張ってくれたと思います。
そしてまた、一年生から五年生までの諸君たちも、よくこの一年間頑張ってく
れました。皆さんの進級もあわせてお祝い申し上げたいと思います。
先程、卒業証書を受け取る時の親御さんたちの表情を見させていただきました
が、今年の卒業については、特に、お父さん、お母さん、そして子供さんが一
緒になって頑張った結果だと思います。皆さんのほっとしたようなお顔を拝見
しておりまして、その分大変だったんだなと思いました。おめでとうございま
した。ご同慶の至りでございます。
それから、江口校長先生をはじめ教職員の皆さんも大変な状況の中で一年間よ
く頑張っていただいたと思っております。先生方のご労苦に対し敬意と感謝を
申し上げたいと思います。
さて、いうまでもなく震災に振り回された一年だったと思います。この磯部小
学校の子供さんたちがこの学校を守ったんですね。磯部の皆さんの多くが、は
まなす館に避難されておりました。最初私は、はまなす館にいる子供さんたち
は、遠くの磯部まで通わせるよりも、すぐ近くの中村第一小学校に通わせたほ
うがいいのではないかと考えたのですが、「やっぱり自分たちの学校がいい」
「磯部小学校で勉強したい」と決めたのは子供さんたちだったのです。ですか
ら、このような非常に苦しい状況の中で、「磯部小学校に行って勉強したいん
だ」という子供さんたちの気持ちを最優先に考えなくてはならないと思いまし
た。
その次に考えたことは、しからば、この磯部小学校の体育館を避難所としてこ
こで生活してもらいながら、学校で勉強してもらおうかと考えました。しかし
ながら、皆さんは津波が起きたあの晩のことを思い出したくない、だからここ
では生活したくないとのことでした。これはPTSDの一つのパターンだと思いま
すが、したがってこの際はそのような子供さんたちの思いを尊重しなくてはな
らないと考え、スクールバスで通わせることを選択いたしました。その基本的
な考え方は今でも変わっておりません。
今、仮設住宅にいらっしゃると思いますが、仮設住宅という離れた地域にあっ
ても、やっぱり皆さんには通い慣れたこのふるさと磯部の小学校で勉強しても
らいたいと思っております。
これから市当局といたしましては、復興に向かって色々な作業をしていかなけ
ればなりません。しかしその際、私が磯部小学校の皆さんを通して勉強させて
いただいたことは、「ふるさとはふるさとである」「ふるさとに勝る地域はな
い」ということです。
ここに来る途中、芹谷地や大浜などを通ってまいりました。津波によってこれ
ほどまでに破壊されてしまいましたが、それでも皆さんにとってここはふるさ
となのです。
市といたしましては、高台のできるだけ安全な地域に新しい磯部の集落を作っ
てまいりたい、そして磯部の方々にはこの磯部にまとまってこれからもふるさ
とを大切にしていっていただきたい。そのふるさとの担い手になるのは、今日
卒業する皆さん、そして今日この会場にいる一年生から五年生までの皆さん、
磯部地区の将来を担う子供達であろうと思っております。
子供たちが20年後30年後、やっぱりここが自分のふるさとである、自分たちは
ここで育ったんだ、この小学校を卒業したんだということを誇りに思ってくれ
るような地域を創るために、我々は頑張っていかなければならないと思ってお
ります。
今日は、私自身、大変勉強させていただきました。
相馬市も、磯部も、子供さんたちも、みんな一体であります。
ですから、市といたしましては皆さんたちと一緒になって力一杯復興に向けて
頑張ってまいりたいと思っております。
市もそうですし、磯部の地域もそうですが、どうか卒業される17名の皆さんの
将来が希望に満ちたものでありますように、洋々たる前途を祝福いたしまして
私の祝辞といたします。
本日は誠におめでとうございました。
- << 最後の御奉公
- HOME
- 相馬市民の外部被ばく結果 >>
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
コメントする
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL: