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がんでも痛くない、なんて言ったもんなら

2012年04月01日(日)

「大往生したけりゃ医療とかかわるな」がベストセラーになっている。
中村先生は52人全員が痛みと無縁だったと本の中で報告している。
そういえば、昔、施設ホスピスの勉強会で同じ話をしたことを思いだした。
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もう10年くらい前の話。

施設ホスピスが主体の勉強会で、
「余計なことをしなければ、末期がんでも痛くも苦しくもないことが多い」
という趣旨の話をしたことがある。

袋だたきにあった。

「そんなわけないだろう」
「嘘を言うな」

悪意に満ちた反応しか返ってこなかった。
これが施設ホスピスの医師が言う言葉か、という暴言も。

その時は、どうしてそんなことも分からないのだろうか?
と不思議に思っていた。

懲りもせず、あれから何度も同じような話をしてきた。

「消化器がんでも最期まで食べれる」
「最期まで自分でトイレに行ける」
「余計なことをしなければ、セデーションなんて必要ない」

今もって、全く相手にされない。

もう、施設ホスピスの会には行かない。
正確には、最近、ある研究会の世話人会には行った。
しかし、施設ホスピス医は在宅ホスピス医を信じていない。


緩和医療学会に、緩和ケア無し!

それは真実だと思う。
確信を持ってそう言える。

特にがん拠点病院が、日本のがん終末期医療のがん、である。
これも数えられないくらい、言ってきた。書いてきた。

何度行っても変わらないだろう。
しかし、言い続けるしかできない。

がん拠点病院や、施設ホスピス病棟の
廊下を通ると、凄い光景が目に入ってくる。

管だらけなのだ。
苦しんでいるのだ。

人権侵害ではないのか。

うつろな目の患者さんが忘れられない。
その患者さんの目が、自分のモチベーションになっている。

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この記事へのコメント

そう、苦しいんです。
でも、「お世話になっている身だから」「迷惑をかけている身だから」苦しいって言えない。
一度だけあまりに苦しくて看護婦さんに言ったことがあります。でも「急患で忙しいのに。呼ばないで。」と言われました。私のわがままだったかな、とひどく落ち込みました。
「急患」とか「治療の対象」でなければ対応してもらえない。
「苦しい」のに対する対応はずっとずっと後回しなんです。
患者もしかたないと思う。
でも、人生の最後の最後は、そのときにしておかなければもうできないことができる最後のチャンスかもしれない。
家族といっしょにいたり、食べたいものを食べたり、友達に「あなたと友達でよかったよ」って言ったり、最後の最後で思いついて誰かに伝えたいことを書き留めたり。
できるだけ、そういうことができる時間であってほしいと思うんです。

Posted by ノンノン at 2012年04月01日 11:22 | 返信

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