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健康保険の効かないがん治療
2012年05月03日(木)
多くの在宅患者さんを回っていると大半の患者さんが健康保険の効かない治療を受けている。
1人で数種類、金額にして月100万円以上に及ぶこともありその熱心さに圧倒される毎日だ。
わずかな在宅医療費は惜しんでも代替医療費には躊躇なく払うのが普通の人間というもの。
1人で数種類、金額にして月100万円以上に及ぶこともありその熱心さに圧倒される毎日だ。
わずかな在宅医療費は惜しんでも代替医療費には躊躇なく払うのが普通の人間というもの。
一番多いのは、いわゆる健康食品。
だいたい、1品目1ケ月2~3万円。
もし、2~3千円なら、誰も買わないだろう。
次に多いのが、温熱療法。
8回くらいまで健康保険が効く。
しかし8回までにいかないまま通院不能になる方が多い。
次に多いのが、免疫療法。
活性化リンパ球療法や樹状細胞療法、マクロファージ療法など細分化している。
1回2~30万円の治療だから、何百万円単位でこれにつぎこまれる。
通院不能になると、ゆうパックで送られてきて、我々がボランテイアで点滴する。
在宅医療者に支えられている治療法であることを、彼らは知らない。
患者さんは、高価なものほど効くと信じておられる。
自費での遺伝子治療も。
1回150万円の治療を受けられている患者さんもいた。
家族みんながお金を出し合って、お金を工面しておられる。
粒子線治療もお金がかかる。
1回300万円で、合計3回くらいが限度であると言われている。
金の切れ目が、治療の切れ目。
我々、在宅医は、その100分の1の診療報酬で患者さんを支える。
亡くなったあとも、ご家族さんは、お坊さんへの100万円には寛大だが、
医療費への100円には文句を言われることがある。
生命保険のリビングニーズの診断書を書いて
生前に死亡保険を得る手助けを、わずか数千円の診断書料で
行うこともある。在宅医の大切な仕事だ。
世の中、やはり、お金の話は大事だとつくずく思う。
ところで、以上は、がんに関する代替医療の話。
認知症に関する代替医療の話はあまり聞かない。
なぜか。
末期がんの多くは、1~3ケ月、せいぜい長くても半年だからお金も続く。
一方、認知症は年単位だから、そんな長期間、お金が続く人がいない。
言葉は悪いが、経過が長すぎるのだ。
と、思っていたら、認知症の代替医療も結構出てきた。
1ケ月1万円位が多い。
これなら、どんな人でも、飛びつける。
人間は、未知のものに憧れる。
特に素人は、科学的な響きがする言葉に弱い。
核酸、
ミトコンドリア、
コラーゲンやヒアルロン散、
コエンザイムQ10・・・
これらについて外来で質問する人が毎日いる。
答えようが無い。
一生懸命飲まれているのに、効かないと言うのは可哀そう。
かといって、効くと言えば、良心が痛む。
頭が悪くなったら、サルの頭を食べたら、頭がよくなりますか?
膝が悪くなったら、鶏の膝関節を食べたら、膝がよくなりますか?
と、聞き返すことがあるが、患者さんはキョトンとされている。
治らない病気に対する、代替治療は、どんなに時代が変わっても存続するだろう。
景気に左右されない、永遠のビジネスであるという見たかも、できるのだろう。
だいたい、1品目1ケ月2~3万円。
もし、2~3千円なら、誰も買わないだろう。
次に多いのが、温熱療法。
8回くらいまで健康保険が効く。
しかし8回までにいかないまま通院不能になる方が多い。
次に多いのが、免疫療法。
活性化リンパ球療法や樹状細胞療法、マクロファージ療法など細分化している。
1回2~30万円の治療だから、何百万円単位でこれにつぎこまれる。
通院不能になると、ゆうパックで送られてきて、我々がボランテイアで点滴する。
在宅医療者に支えられている治療法であることを、彼らは知らない。
患者さんは、高価なものほど効くと信じておられる。
自費での遺伝子治療も。
1回150万円の治療を受けられている患者さんもいた。
家族みんながお金を出し合って、お金を工面しておられる。
粒子線治療もお金がかかる。
1回300万円で、合計3回くらいが限度であると言われている。
金の切れ目が、治療の切れ目。
我々、在宅医は、その100分の1の診療報酬で患者さんを支える。
亡くなったあとも、ご家族さんは、お坊さんへの100万円には寛大だが、
医療費への100円には文句を言われることがある。
生命保険のリビングニーズの診断書を書いて
生前に死亡保険を得る手助けを、わずか数千円の診断書料で
行うこともある。在宅医の大切な仕事だ。
世の中、やはり、お金の話は大事だとつくずく思う。
ところで、以上は、がんに関する代替医療の話。
認知症に関する代替医療の話はあまり聞かない。
なぜか。
末期がんの多くは、1~3ケ月、せいぜい長くても半年だからお金も続く。
一方、認知症は年単位だから、そんな長期間、お金が続く人がいない。
言葉は悪いが、経過が長すぎるのだ。
と、思っていたら、認知症の代替医療も結構出てきた。
1ケ月1万円位が多い。
これなら、どんな人でも、飛びつける。
人間は、未知のものに憧れる。
特に素人は、科学的な響きがする言葉に弱い。
核酸、
ミトコンドリア、
コラーゲンやヒアルロン散、
コエンザイムQ10・・・
これらについて外来で質問する人が毎日いる。
答えようが無い。
一生懸命飲まれているのに、効かないと言うのは可哀そう。
かといって、効くと言えば、良心が痛む。
頭が悪くなったら、サルの頭を食べたら、頭がよくなりますか?
膝が悪くなったら、鶏の膝関節を食べたら、膝がよくなりますか?
と、聞き返すことがあるが、患者さんはキョトンとされている。
治らない病気に対する、代替治療は、どんなに時代が変わっても存続するだろう。
景気に左右されない、永遠のビジネスであるという見たかも、できるのだろう。
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この記事へのコメント
一応、「認知症」に対する、鍼灸の治効理論は、全日本鍼灸学会で、明治鍼灸学校の教員が書いているんです。
鍼をすることによって、セロトニンが出る事は臨床試験で実証されていて、脳内や、身体の血流が良くなる事も分かっているので、認知症の臨床実験では成果を上げているそうです。
Adobab Acrobat documento の、kiso-p19(3)を、添付しようとして、失敗しました。
私は今年の春の研修会は、風邪をひいて、行かなかったので、それ以上は分かりません。
私の母も少し、認知症なんですけど、忙しくて、鍼灸はしてやってません。
私は、掃除、洗濯、料理(?)に追われている、ヘルパーなんです。
Posted by 大谷佳子 at 2012年05月04日 01:28 | 返信
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