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駆け込み受診考
2012年09月23日(日)
医者の本音シリーズ第3回目、9月22日分掲載原稿。
朝一番のほかに、午後6時前後、そして雨の日が狙いめだ。
医者の本音シリーズ第3回 駆け込み受診考
受診の時間帯による損得
病院の外来は予約制が一般的ですが、町医者でも最近は予約制の医院が増えています。当院でも患者さんの要望に応える形で一部予約制を採用しています。しかし当院を含めて多くの町医者は診察時間内に門をくぐりさえすれば必ず診察を受けることができます。朝一番、扉が開く前から並んでいる医院を見かけます。スーパーの開店と同様、扉が開くと同時に駆け込んで行きます。多くはリハビリや注射を我先に受けたいのでしょうか。また朝一番に医師の顔を見たら安心するという人もおられるようです。
一方、「駆け込み受診」という言葉が昔からあります。受付終了間際に飛び込んで来られる方には、急病の方と、そうでない方がおられます。当院では、圧倒的に急病以外が多いです。仕事帰りのサラリーマンの駆け込み受診を除くと、3つのグループに分かれます。呑気な方と、メンタル不調の方、誤解さている方の3群です。
「血痰が出ます」「いつからですか?」「1年前からです」「・・・・・」。「血便が出ます、3年前から」、「10年前から酷く腰が痛い」、「朝から喘息発作が出たが夜まで我慢していた」といった、呑気な方が結構おられます。「そんなに前から症状があるのなら、もっと早く受診してくれればいいのに」という人たちです。第2グループは、うつ病や不安神経症などの方です。日が暮れて暗くなり1日の最後の最後にならないと、医療機関の敷居をまたぐ踏ん切りがつかないのです。うつ病の方が数人連続することもあります。また、メンタル不調の方は週末になると不安に駆られる傾向があります。土曜日の夜に当直をしていると、パニック障害や過換気症候群の方がよく来られました。第3グループは、「駆け込み受診が待ち時間が一番短い」と完全に誤解している方。そうした方は、よく「朝一番は行列ができているので混んでいそうだから、最後の駆け込みにした」と言われます。しかし同じ考えの患者さんが殺到しますから、却って待ち時間が長くなるので絶対に損です。
結局、どの時間帯に受診すると得なのか?それはやはり朝一番です。医者もスタッフも一番元気ですし、その日中にできる検査も可能です。では反対に一番損な時間帯はどこなのか?答えは終了間際の駆け込み受診です。お昼前なら、あちこちから電話がかかってきたり、来客や医師会の用事など次の雑用に気が取られます。また夜診なら、職員を早く帰さないと残業代が発生します(笑)。何をするにも、最後は時間との闘いになり損です。意外に穴場なのは当院の場合、午後6時前後です。ここは、見事に空白の時間帯。主婦は夕食の支度に家に帰りますし、サラリーマンはこの時間には辿りつけない時間帯なのです。
あとは天気にも大きく左右されます。昔、商店街のアーケイドの中の雑居ビルで開業していた時はあまり左右されませんでした。しかし現在の場所は国道沿いなので、天候に大きく左右されます。高齢者は雨の日は受診を避けます。もし急病でないならば、悪天候の時ほど医療機関は空いています。待ち時間はゼロ。一方、最悪は長雨の後の晴天の日です。朝一番から普段以上に混みあいます。以上、時間帯のみならず天候も見ながら上手く受診して下さいね。
キーワード メンタル不調
身体の不調のみならず、心の不調を訴える人が増加している。不眠、イライラ、全身倦怠感などの症状を訴える。家庭や職場のストレスが原因であることが多い。軽症であれば精神科以外の一般診療所でも対応している。
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