今夜も大往生

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今夜も大往生

2012年11月09日（金）

明日の朝一番から東京での取材があるため、米原から東京に向かおうとしていたら
電話が入り、急遽、帰阪し車を走らせた。
１年半診させて頂いた方が、多くの家族・親戚縁者が見守る中大往生された。

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この何ヶ月か、一人の訪問看護師が毎日訪問し献身的に尽くした。
今日も早朝から４度目の訪問。
平穏なのだが、看護師としてやって差し上げたいことはいくらでもあるのだ。

ご家族も異口同音にその看護師への感謝の言葉を言う。
「日本一の看護師ですから」と私も照れながら言うのが癖になった。
本当に、看護は凄い。

１年前ちょと前にに配偶者が静かに旅立たれた。
そして、またこの季節に、静かに旅立たれた。
拙書と同じ、平穏死。

映像に残したいくらい美しい風景。
落ち葉とともに、旅立っていく。
余計な医療をしないから、何も起こらない。

自然な脱水は、腸閉塞も食道閉塞も起さない。
脱水があればステントなんぞ必要無い。
ステントを入れないと長生きする。

最期の日まで、座って食べている。
むろん緩和医療はちゃんと行っている。
何度話しても、医者が誰も信じない。

看取りのあとは、別の患者さんから往診依頼。
帰阪してよかった。

明日の朝一番に乗れば、用事に間に合う。
４つのメデイア取材が待っている。

すべて平穏死がらみ。
しかし、話すより見て頂いた方がいいといつも思う

日慢協の学会は素晴らしい発表ばかりだった。
しかし１点だけ、輸液に関して私の見解と異なっている。
これは理解していただくのが難しそうだが、講演等で話していく。

冷え込んできましたね。

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posted by 長尾和宏 at 23:56 | Comment(3) | TrackBack(0)

この記事へのコメント

いつもながら先生のメールをよみながら感動し泣いています。８０ちかくなると泣き虫になるのかなー
月に一度先生の診察を受けていますが自分は幸せです。
特に最近の医者は患者の目をみずパソコンをのぞいてカルテに記入するだけですから、、、、
長尾先生ご自分の健康にもおきをつけくださいね、、、、いつも有難うございます。

Posted by 浪速っ子 at 2012年11月10日 10:32 | 返信

ヘンな事をお伺い致しますが、訪問看護師さんの、特に、看とりの介護に携わる看護師さんの労働条件は良好に確保されていらっしゃるのでしょうか？
看とりが、お一人あれば、一日か二日は休めるとか。

Posted by 大谷佳子 at 2012年11月11日 01:18 | 返信

いつも母がお世話になっています。
看護している父も往診を楽しみにしています。
先生や看護師さんの行き届いた優しい言葉かけと診察に
先の見えない看護の辛さが和らぐようです。
年とともに頑固になり人のいうことに耳を貸さなくなってきた父ですが
先生や看護師さんの言葉には信頼を寄せています。
母にとって何が幸せなのか看護する人にとっても何が幸せなのか相反するものを感じています。
人の気持ちは複雑です。
「浪速っ子」さんのおっしゃるように長尾先生に出会えて幸せだと心から感謝しています。
これからもよろしくお願いします。

Posted by 幸せうさぎ♪ at 2012年11月11日 08:38 | 返信