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間違いだらけの地域連携、退院支援

2012年12月05日(水)

哀しいくらい、その病院の地域連携、退院支援は間違っている。
患者さんが可哀そう。
今に始まったことではないが、あまりにヒドイ退院連携とやらに、モノ申したい。
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末期がんで、病院ではもうすでに何もやることが無い患者さん。
そのような状態を、業界では、BSCという。

患者さんは、1日でも早く家に帰りたがっている。
それでなくても、病院が大嫌いの患者さん。

しかし主治医は、自宅に帰さない。
「状態が悪い」からと。

数日間、足止めされて、家族も困っているので
若い主治医に電話しても、電話に出ない。

緊急電話として伝えるように、病院の医師2名に連絡するも
私の携帯に電話してきたのが、3日後。

週末からずっと退院を待っていても、連絡すらよこさない。

「もう1週間も待たせて可哀そうだから、今すぐ、退院させてください」と
頼むも

「病院の決まりで、退院時カンファをしないと家に返せない。
 第一、状態が悪いので、ホスピスへの転院が必要だと思う」
との返答。

結局、退院時カンファが、私の知らないところで行われたようだ。
主治医も訪問看護師にも連絡せず、家族とどこかの知らないケアマネを
呼んで来て、形式的な会議をやったそうだ。

その若き主治医は、在宅スタッフにも声をかけるべきであることを知らない。
まして在宅ホスピスなんて、全く知らない。

私は、その患者さんの主治医を10年以上やっている。
若い主治医は、その患者さんを1ケ月しか診ていない。
それでも、自分はエライと勘違いしている。

嫌がる患者を、無理やり病院のベッドに1週間以上縛り続けることが
いい医療であると信じている。
そして意味の無い、カンファを、病院の利益のためにやり、退院を延期させる。

だから、地域連携や退院支援が私はイヤなのだ。
そんな医師が、退院支援なんて口にするのは、意味が分からない。

退院支援とは患者さんのためにあるのであって、
病院の利益にやるものではない。

その若い医師のやっていることは、
「拉致」という名の立派な犯罪ではないのか。

医学教育から変えないと、何も変わらない。

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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

初めまして、現在東京の癌専門病院で、呼吸器内科をしている六年目の医師です。
先生の活動、ブログ、著者に日々感銘を受けています。
私も病院のための!退院支援に対して憤りを覚えており、先生の
お考えに大賛同です。病院のためのシステムの元で、自分の業績のために
働くことに嫌気がさし、来年から病院を飛び出し、在宅で先生の背中を追いかけ、患者さんのための仕事を
追及していきます!お身体に気を付けて、いつまでも僕のような
若手の道標でいてください。

Posted by 市川敦央 at 2012年12月08日 09:58 | 返信

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