偶然にも、東の大病院と西の大病院から、
２名の患者さんが「脱北」に成功した。

２人とも、肺がんで全身骨転移。
どちらも、私がずっと診ている患者さん。

それが、偶然、同じ日に、「脱北」に成功して、同じことを言った。

家族に感想を聞いてみた。

「長尾先生に脱北と言われて、やっと目が覚めました。
　その言葉で決断できました」と患者さんともども満面の笑みだ。

・家に帰った瞬間から痛みが無くなった！
・食欲が出た！
・幻覚が消えた！

２人の患者さんは、なんと同じことを言われた。
この会話を病院のスタッフに見せてあげたい。
あの病院の無知な研修医に聞かせてやりたい。

１人の患者さんは、前夜に、自殺を企てた。
「病院から出してもらえないのなら、いっそ飛び降り自殺をしようかと・・・」

しかし、４階から飛び降りても、生き残ったらまた病院生活だと思い
飛び降りを思いとどまったという。

病院スタッフは、患者や家族がそこまで追い詰められていることを知らず、
いつも、のうのうと、自分たちの理屈だけを振りかざす、まるで悪魔のようなひと。

これって、犯罪じゃないのかな。
医療という名を借りた、拉致であり、犯罪だと思う。


久しぶりに言おう。

がん拠点病院が、がん終末期医療のがんである！！！

患者よ、そんな病院から、一刻も早く、脱北してください。

家族は脱北を助けてあげてください。

黙っていると、死んでも抗がん剤を落とされているか
どこかのホスピスに回される。

がん拠点病院の一部の医師には、
在宅ホスピスという選択肢が無い。
あまりの不勉強ぶりに驚かされる。

せん妄が出れば、「脳転移ではないか？てんかんではないか？」と
また新たにＣＴやＭＲＩを予約して時間を稼がれる。
１日１日が貴重なのに。

週末も、退院できない。
これも単なる監禁。
受け持ちの研修医はどこかに遊びに行っても平気。

ＣＲＰがゼロでないと全身検索が必要、などと言って退院させない。
そんなもん、どうでもいいじゃないか！

家に帰れば、
・元気になる。
・痛みが軽くなる。
・飯が食べれる。
・笑顔になる。

さっそく、一人の患者さんは、東南アジアへの
家族旅行を計画していた。

それにしても、「脱北」でないと、我が家に帰れない日本のがん医療って
どう考えても狂っている！！！

がん研有明病院の門田先生、なんとかしてください！
こんな癌拠点病院では、患者さんが可哀そう。

亀田流に言うならば、
「がん拠点病院がなんぼのもんじゃい。
　どうせ死ぬなら、満足した最期をすごさせてあげろや。
　それが、医療の仁義ってもんじゃろ。」

悔しいので、
・がん拠点診療所にしてほしい
・ついでに、がん拠点訪問看護ステーションにしてほしい

やってもやっても、がん拠点病院が、がん。
がん拠点病院があるから、平穏死できない。

いっそ、がん拠点病院など無くなって欲しいと
思うことすらある。

冗談ではなく、本当にそう願っている。

もっと、その人を中心とした医療に変わらないと。