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イヤな予感
2012年12月22日(土)
そして実際にイヤなことが続くことがある。
そんな時は、黙ってやり過ごせばいいのだが、それが一番難しい・・・・
イヤな予感 長尾和宏
「イヤな予感」がすることは、誰にでもある。
「イヤなことが続く」ことも、時々ある。
毎日、尼崎の下町、そして東京などの日本中を駆け巡っていると
やはりイヤなことに遭遇する。
みんな同じだろう。
イチイチ目くじらを立てていたら、ケツの穴の小さい人間に
思われるのも癪なので、言わないし書かないようにしている。
しかし現実に起こることは忘れないうちに記憶しておきたい。
そんな気になる時もある。
些細なことであるが、記録しておこう。
新幹線の切符を失くした。
降りる直前まで確かにあったのだが、終着駅に着くと無い。
慌てて座席の下やズボンのポケット、そしてカバンの袋を
いくら探しても見つからない。
その新幹線は、その終点で回送電車になるという。
早く出ないと扉が閉まり閉じ込められるアナウンスが何度も繰り返される。
仕方なく慌てて飛び出て、ホームで荷物やポケットを再度探すが
やはり、無いものは無い。
さっきまであったものが、5分後に忽然と消えた!
4次元に消えることもあり得ないので、きっと
午前2時まで飲んで始発の新幹線に飛び乗った罰なのであろう。
改札で事情を話すと、若いネーチャンは、清算口に行けと言われた。
清算窓口の若いニーチャンに、切符を買った時の領収書を見せた。
ついでに昨日乗った時の領収証も見せたが、何の役にも立たない。
ニーチャンは一見して私を信用していない、のだろう。
まだ酒が残る、目の下にクマが出来たヒゲ面のオッサンが
言う事など、信用できないのが普通だろう。
完全に演技だと思われているようだ。
自慢じゃないが、私は新幹線のヘビーユーザーだ。
1日に1.5往復以上する日も時々あるくらいだから、
JRとかいう会社に、相当貢献している。
しかしそれを証明する手立てがない。
それでもニーチャンの横でカバンの中を捜し続けた。
発車時刻と何号車の何席だったかは覚えていたのでそれを言った。
車掌に電話して、座席の周りに落ちていないか調べてくれた。
本当は調べたかどうか分からない。
というのも、「やはり無いです」という返事がやけに早かったのだ。
もしかしたら、「車掌が探しても無い」という言葉への私の反応を
試し見ていたのかもしれない。
時間が無かったので私は諦めた。
「始発駅からの料金をすべて払うので降ろして欲しい」と言った。
そしたら、ニーチャンは、
「今回だけ許しますが、次からは気をつけてくださいね」と
まるで一旦停止違反を見逃す警察官のような優しい言葉を掛けてくれた。
「ありがとうございます」
急いでいるし、疲れているので、心にもない言葉が不意に出た。
しかし「出場券」と書いた小さな切符を手にしてようやく、駅の外に出られた。
その数時間後、また新幹線に乗ろうとした。
急いでいたので、どうしても5分後に表示されている電車に乗りたかった。
大切な用事なのだ。
みどりの窓口で、切符を買おうとしたら窓口のニーチャンは、
「間に合わないかもしれませんよ」と親切に言ってくれる。
「そんなことは分かっているのでお願いだから切符を売ってくれ」と
思いながら、「グリーン、窓際」とだけ言った。
すると、そのニーチャンは、「窓際は、いっぱいですね」と言う。
「そんなことは無いでしょう?」と、何口か言葉を交わす。
結局、彼は、普通席とグリーン車を聞き間違えていた。
「さすがに間に合わないかもしれませんよ」と親切に教えてくれるが
目の前にある電光表示には、その列車が表示されている。
表示されているということは、発売可能、発券可能ということだ。
しかしニーチャンは、「次の電車でいいですね?」と聞いてくる。
仕方が無いので黙っていたら、次の電車の切符が出てきた。
腕時計を見ると、まだ3分以上時間があった。
よく見ると、切符売り場にある時計は、3分進んでいた。
正確に言うと、ワザと進ませているのだろう。
強く主張すれば目的の電車に乗れたが、諦めたので次になった。
結局、乗れたはずの新幹線に乗れず、次の電車を待つハメになった。
10分が長く感じた。
少しでも早く着きたかったのにな。
あの、ノンビリニーチャンのおせっかいで、乗れなかったなー。
ホームには、中国人らしき4人家族がワイワイ言いながら待っていた。
次の新幹線が到着して、自分の席に座った。
まさに、座った瞬間に、横からオバチャンが凄い勢いでこう言った。
「あんた、どいて。ここは私の席よ!」
自分の切符をよく見た。
まさか、前の新幹線かなとも一瞬、思った。
オバチャンはドーンと席に座り、私は行くところが無くなった。
まだ、酔っているのかな?
俺も認知症の始まりか?
見知らぬオバチャンに、こんな扱いをされると自信が無くなる。
恐る恐るオバチャンの切符を見せてもらった。
オバチャンの席は、私の後ろが正解だった。
「あら、違うわ」で終わり。オバチャンは、謝らない。
それくらいなら、まだ許せる。
許せないのは、前に座った中国人の4人家族だ。
椅子を回転さし、4人での宴会が始まった。
シート―をドーンと倒し、パソコンに当たるはコーヒーはこぼれるわ。
検札のネーチャンがやってきた。
前の中国人パーテイは、どうやら切符を持っていないようだ。
ジャパンパスというパスを持っているので、それでいいだろうと
英語で何度も主張している。
変な英語は話すが、日本語は分からない。
英語が得意でないネーチャンは、得意な別のネーチャンを呼んできた。
結局、英語が少しできる日本人と中国人の変な論争が目の前で始まった。
目の前で起きていることなので、全部、やり取りが聞こえてくる。
ジャパンパスでは、のぞみ号には乗れないことや、グリーン券や
特急券も必要なことをネーチャンは変な英語で説明するが通じていない。
中国人男性は、わざと理解できないフリをしているようにも見える。
「確信犯ではないのか?」とも思った。
結局、車掌のネーチャン軍団は、諦めたようだ。
新横浜を過ぎると、次は名古屋まで止まらないので
乗ってくる客もいないので、料金を徴収するのも諦めたようだ。
「イッツ・アワー・ミス」とまで言って、結局、謝っていた。
ちゃんとお金を払っているヘビーユーザー(私)を、キセル扱いした
ニーチャンやネーチャンだが、中国人家族はタダで乗せている。
株主なら難癖をつけたいところだが、そんな時間は勿体ない。
結局、ドタンバタン、食べる音、大きな話し声など
悪いマナーは収まらないまま電車は走り、私は耐えている。
中国語の大宴会、大運動会がこれを書いている間中、続いている。
昨日からの、「悪い予感」はちゃんと当たっていて、
まだ続いているのだ・・・
考えてみれば、尖閣問題もこれと大同小異なんだろう。
言ったもん勝ち、乗ったもん勝ちになっている気がした。
人間の社会には、過ちや行き違いも、多々ある。
しかし礼節や謙虚さ、相手を考える力が無ければ
結局は滅びるというのが仏や神の教えではないのか。
悪い予感がした時は、大人しく自然の流れに身を任すこと。
50歳ぐらいになったら、それが少し分かるようになった。
しかし、愚痴を言うくらいはいいだろう。
座席が大きく揺れ続ける、中国語会話の中に埋もれて、これを書いている。
それにしても、すぐ後ろにいる人の迷惑を想像できない人間がいるという
事実を目の前にして、どうしたらいいのか、途方に暮れている。
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この記事へのコメント
長尾先生、まさに師走な日々を送られていますね。お疲れ様です。プロフィールの写真が新しくなりましたね。なかなか素敵ですよ!
踏んだり蹴ったりな様子や、講演に走りまくりながら美味しいお酒もかかさず(飲まずにはやってられない!) 休みなし(*_*)
どうかお怪我なさらず、元気に頑張ってください(^-^)
Posted by しん at 2012年12月22日 03:47 | 返信
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