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今夜も病院探し
2013年02月13日(水)
呼ばれそうな人はいない。
そこで、深夜にワインのコルクを抜いてグラスに注いだ途端・・・
「転倒しました!」」コールが家族から入る。
まだ飲んでいないので、セーフ。(悲)
毎日、誰かが転倒している。
転倒しない日は1日もない。
日付けが変わる時間帯に、必ず誰かが転倒している。
高齢化社会とは転倒社会。
転倒予防が平穏死予防の条件。
大腿骨頸部骨折、腕の骨の骨折、肩関節脱臼・・・
実は、夜間に救急で診てくれる整形外科医はいつも、いない。
尼崎市内の6病院は、すべて整形外科医がいなかった。
市外の病院を当たっても、やはりいない。
いつも、10数件は当たる。
1時間はかかる。
それでも見つからないので、最後の手段で大学病院に当たった。
待つこと、数分、やっと希少種である整形外科医を見つけた!!
しかし、その整形外科医は、「診れません!」とのつれない答え。
理由1 自分の専門ではない。
理由2 大学病院のかかりつけ患者ではない。
とのこと。
整形外科でもいろんな専門があることは分かる。
しかし、診るくらい診てくれてもいいだろうに。
一番笑ったのは、「かかりつけではない」との理由。
高度急性期病院で働いているという自覚がない。
「当院はかかりつけの患者しか受け付けていません。
これは当大学病院の厳しい規則です」と、堂々と言う。
笑ってしまった。
かかりつけ医とは、開業医の概念ではないか。
大学病院が、「かかりつけ医」を理由に断る滑稽さに
当直医は気が付いていない。
無知ほど怖いものはない。
地域連携を知らないのだ。
最近の当直医は、患者を選ぶ。
選びまくるのが病院の方針らしい。
吐血や腸閉塞や骨折などは、それを言っただけで
即答で断る研修医が多い。
私が研修医のときは、毎晩、毎晩、たくさんの救急患者を受けた。
断った記憶などない。
しかし最近は、断る病院ばかりだ。
先週も、40以上の病院に断られた。
本当に医療崩壊なんだろうか??
単に救急崩壊?
私には、医者のマインド崩壊に思えてならない。
PS)
結局、朝まで待つしかないという結論に。
問題はそれを家族にどう納得させるのか。
ワーワー言うのは、いつも家族。
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この記事へのコメント
私は長尾先生を、心から尊敬致しますのは、タバコを吸った事が無いのと、在宅診療医で、いらっしゃるので、お酒を、飲めるのに、我慢して、飲まないと言う事です。
私はタバコは、おかげ様で、止めましたが、お酒は止められません。キッチンドリンカーなんです。母が私の作る料理を「まずいまずい」言って食べてくれないので、金麦か、いいちこの水割りを、ぐいっと飲まないと、料理に取り掛かれないのです。
みんなに、「食べるな!飲むな!」と言われているのですが...。
ところで、老人の転倒骨折ですが、私の父は関西労災病院で、耳下腺腫瘍の放射能治療を受けて、退院したその日に、尻もち転倒をして、第12胸椎と第1腰椎、第2腰椎の、圧迫骨折になりました。
後で、ケアマネジャーの研修で、明石の方の整形外科の先生に「老人は病院から退院した時に、自宅で転倒する人が多い」とお伺いしました。
昼間に、転倒骨折した時は、しかるべき整形外科医に見て貰えることは可能ですが、夜となると、生命に関わる状態じゃないと言う事で、夜間診療は、嫌がられるかも知れませんね。あっちこっちで、門前払いされるより、座薬を入れて、朝まで待つのは、良くないでしょうか?
Posted by 大谷佳子 at 2013年02月13日 01:18 | 返信
初めてコメントいたします、石川県で在宅医療に携わっている南と申します。
私は以前救命センターに勤めていましたが、夜間の外傷患者は、開放性の骨折・靭帯損傷や脱臼等がある、あるいは疑わしい状況でなければ、整形外科医を即コールすることはありませんでした。高齢者に多い大腿骨頸部骨折や圧迫骨折などの患者さんが夜間に来た場合は、とりあえず入院させて、朝になってから整形外科へコンサルトしていました。
在宅医療に移った今も、夜間に転倒・受傷した方を診ることがあります。患者さんの状態や家族の方の性格などにより一概に言えないところもありますが、緊急に処置あるいは検査が必要でなさそうなら、ほかの方がコメントされているように、鎮痛剤の座薬で翌朝まで様子をみることもしばしばあります。
夜間の患者さんの紹介は、受け入れてもらうのが本当に大変だと思います。
Posted by 南 英夫 at 2013年02月13日 04:07 | 返信
大学病院当直医の対応につき、ビックリしますと同時に
医療崩壊の実態の一面を知ることになりました。
先生が健康で多くの患者さんをサポートしていただけることを
切望いたします。
Posted by 角元敬治 at 2013年02月13日 10:26 | 返信
分からないのですが、クリニックで、朝9時から12時まで、午後は4時から8時まで診療時間と決まっていて、夜の10時以降に、突発的な事故か、病気で患者さんが来院したり、往診をお願いしてきた時、医師も、人間ですから、その長尾先生が飲めなかったワインを、既に飲んで仕舞っている場合は、その診療を断るのが、正当なのか、少々アルコール数値があっても、往診するのが、正当なのか、どちらなんでしょう?
戦前の、地方のお医者さんは数も少ないから、診療時間外であれば、少々、お酒が入っていても、診療して貰った方が、感謝されたでしょうけど、現代は、自動車の運転並みに、厳格に取り締まられる事になるのでしょうか?
心療時間内に、ワインを飲んでいたら、顰蹙を買うでしょうけど。
Posted by 大谷佳子 at 2013年02月14日 02:40 | 返信
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