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成年後見はビジネス?

2013年04月20日(土)

このブログサイトを通じて全世界の方と意見交換させていただき、とても勉強になります。
バリアフリー展で偶然通りがかった後見セミナー聴講記に端を発して色々書いています。
特にkomachiさんの書き込みに特に目がとまったので、再度、転載させていただきます。

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私は、後見制度の話を何度か聞いたことがあったが、
・ややこしそうだな
・できればかかわりたくないな
と思いながら、過してきた。

大半の医師も同じじゃないかな。

しかし近所を歩いていて、高齢者に呼びとめられて頼まれるのはいつも以下の2点だ。

1)延命処置はお断り、先生、ちゃんと平穏死させてね。
2)後見人制度をもっと使いやすいものに変えてくれないか。

1)は、日々、やっている。
しかし2)については、全く取り組んでこなかった、という反省もある。

そこで偶然、後見制度を勉強する機会を得た。
私なりに、考察し、LWについても新しい提案をした。

そこに飛び込んできたのが、以下のkomachiさんの書き込みだ。
うーん、と唸ってしまった。

たしかに・・・・

実は、今週は、在宅医のメーリングリストで「在宅患者紹介患者ビジネス」について
ずっと議論していた。
もっと悪い人がいるんじゃないかな?と。

この1週間、メジャーなジャーナリストたちとも、議論してきた。
在宅患者紹介ビジネスの何が問題の本質なのか?
どこに責任があるのか?

私の結論は、
・一番悪いのは、欠陥制度を放置している政治家である。
・しかしそんな国内のモラルハザードも、TPPで霧散してしまうだろう。

たしかに、後見制度なんて必要ない社会のほうが健全だろう。

しかし現実に、10人に1人が認知症になる。
私は、2人に1人と講演している。
そして現実に様々なトラブルが起きている。

それを考えると、
・我々は医療保険制度や介護保険制度と同様に後見制度をもっと勉強しなくてはならない。
・以上の、欠点を早急に制度改革し、国内のモラルハザードを担保しなければならない。

たしかに後見報酬は、司法書士さんの収入源になっている。
しかしそれはプロとしての正当な報酬ではないか。
生活保護者の後見は、ボランテイアとして無償でやっている。(それも問題だが)

ここでひとつの命題を提示したい。
はたして後見報酬は、在宅患者紹介ビジネスと同次元なのか?
どこからがモラルハザードを超えた「ビジネス」になってしまうのか?

以上を、予備知識として、komachiさんのご指摘を再度読んでみたい。
誤解無きよう、私はkomachiさんが、どこのどなたが、全く知らない。

結構なことを書いて下さった。
家族とは何か、あらためて考えさされる。

このブログはたとえ批判的であっても、良心にもとづいた書き込みに恵まれているのが特徴。
幸せなことだ。

こちらもそれを期待して、敢えて直球を投げている。

知恵袋になっているのは、私だけではないだろう。
心から感謝申し上げる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

長尾先生は、成年後見制度を推奨なさっているのかな、と受け取れますが、現在の成年後見制度は仕事にあぶれている司法書士、行政書士、弁護士、税理士、公認会計士など「士業様」の仕事を増やすことに役立っているだけだと思います。もともとは、「禁治産」「準禁治産」制度を改善し、利用しやすくする目的で作られた制度ということですが、急増する認知症患者をこの制度に当てはめているだけのように思います。 一番のネックは、成年後見人等は「法律行為」を行うのであって「事実行為」は行わないことです。たとえば、本人が入所する適切な施設を探すことや、本人の病状を改善するためにどこの病院でどのような治療を選択すべきか、あるいは特に治療をしないほうが良いのか等について情報収集し調査選択する行為は、「法律行為」ではなく「事実行為」なので、職務範囲ではありません。はっきり言うと、一番、本人の歴史や個性を知っている必要があり、一番時間がかかって一番責任が重い「本人に最適な選択をする」行為は、職務外です。士業様方が職業としている第三者後見人は、「お金の出し入れと書類のサインだけを士業の名のもとに行う」ことが職務であって、例えば病院に入院している本人に面会することでさえ、職務ではありません。もちろん、懇切丁寧に頻繁に本人に接触して本人の信頼を得ることもできます。その目的が何であっても。 1年ほど前、成年後見制度を調べまくっていて、背筋が寒くなる思いをしたことがあります。後見人となった士業様は、例えば次のようなことが正々堂々とできるのです。 80歳の被後見人を施設へ入れる方向で話を進める。年金は国民年金が少しあるだけだが当面、預金はたくさんあるので、入所一時金を1千万円支払って素敵な有料老人ホームへ入れた。(そのホームへ入所させると入所一時金の20%が士業様にバックマージンとして入る契約になっている。)すぐに入所できて丁寧に扱ってもらって本人は喜んでいる。認知症も進行しているしせいぜいあと5年位だろうと思っていたら85歳になっても十分生きている。年金だけでは足りない毎月の支払い分を預金を崩して払っていたが、その預金が底を突いた。当然のごとく自宅を処分してお金を作った。(後見人のやることは家裁が監督しているがこのような一見合理的とみなされる理由がある場合は、特に士業さんであれば自宅処分もスンナリ通るみたいです。もちろん、自宅を処分する不動産業者は成年後見人である士業様のお友達。仲介手数料は士業様とお友達のものとなり、売値も手数料も思うがまま。)有料老人ホームなので毎月の支払いも結構な額である。10年過ぎて95歳近くになってもまだ死なない。自宅を処分したお金も底を突いた。親族縁者に連絡をとったが皆が援助を拒否した。結局、生活保護を申請したが、費用が安い養護施設へ移動することになった。それなりに不足のない老後を過ごせたはずの本人は、都心の綺麗な有料老人ホームを追い出され最期は山間部の古い養護施設の多床室に居る。もらっている国民年金で足りない分は生活保護を受けている。誰も面会に来ない。どうしてこうなったのか、本人は疑問に思う能力も残っていない。毎月の成年後見報酬と有料老人ホーム仲介料と不動産処分でたんまり儲けたその士業様は次のカモを探している。 どこにも違法性はないと思われます。ある意味、成年後見制度によって保証されたビジネスです。 長尾先生は高専賃と提携している「悪徳」在宅医のお話をなさっていましたが、成年後見人を職務としている士業様は、不動産業者と有料老人ホーム関係者と病院経営者とのコネクションを持っていると思います。はじめは持っていなくても自然にできていきます。元々不動産の名義を書き換えるのは彼らのお手の物ですから。また、以前は本人を精神病院へ入れる場合には、家裁の許可が必要でしたが、今は不要のようです。つまり、被後見人を精神病院へ入れて薬漬けにして廃人にすることも可能なのです。 成年後見制度って、コワイですよ。成年後見人が親族であっても第三者職業人であっても、絶対に自分が被後見人になってはいけないと思っています。絶対に家族を被後見人にしてはいけないと思っています。

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この記事へのコメント

成年後見制度は、使い方によって良かったり悪かったりします。制度自体が良いとか悪いとかではなく、使う人間が良い人か悪い人かでしょう。要は、使い方次第で、幸せになったり、不幸になったり。成年後見制度について、まだまだ誤解も多いようですね。

Posted by 社会福祉士河本健二 at 2013年04月20日 11:31 | 返信

私も河本さんに同意見です。
どんなに制度を完璧に近づけても、周りに腹黒い人がいれば
すりぬけることは不可能ではないと想像します。

社会福祉士の方にもっと詳しく分かりやすく情報提供お願いしたいですが
私が知っている範囲で書きますと
成年後見人制度があることで、現実に認知症患者がうやむやの内に契約させられた事例を
(例えば不動産の売買)財産管理の代理権により取り消しを行うことができます。
悪質商法の事例から(この頃は金融商品による被害も多い)
この制度があることで、被害を防げた方も多数おられるのではと感じています。

それにその仕事内容からして、認知症患者との月2回の面談と印鑑通帳の管理等で
月3万円前後はリーズナブル以下の額とは思いませんか。
正直私は時間と人間関係のわずらわしさを考えると
とてもやれないと思って、養成研修を受けませんでした。
(第三者の成年後見人の場合、裁判所が報酬額を決定し、負担困難の人には
助成制度もあります)

あと長尾先生の「認知症かどうか」に対しては、yes or no の二者択一ではなくて
そのレベルにより、役割が補助人・保佐人・成年後見人と分かれており
代理・代行出来る範囲が違います。
(一番軽度の補助人の場合、契約の取消には本人の同意が必要など)
官公庁の専門サイトもあるはずですから、今すぐ使うかどうかに関係なく
関心ある方は覗いてみるのも良いかもしれません。

Posted by 梨木 at 2013年04月20日 01:24 | 返信

去年の9月にアル事件が起きたことにより、これはいよいよ父の成年後見に私がならねばと重い腰をあげて裁判所に行き書類一式を頂きました。何度も役場や法務局などに足を運び9割がた書類を整えました・・・が内容を勉強すればするほどに、そう簡単に進めて良いものかとものすごい葛藤が起きました。そうこうして悩んでいるうちに母が緊急入院したり、我が家の受験生の進路の重大な岐路なども重なり気づけば最初に集めた証明書類が3カ月経過してしまいタイムアップで全て無効になり私の十八万円分くらいの仕事は水の泡になりました!先生にせっかく書いていただきました診断書も無駄にしてしまい本当に申し訳ありません。
最初に具体的な必要性に裏付けされた決心が肝心だと思います。機械的に事務を進める方は何も感じないかもしれませんが、本人さんと繋がりが深ければ深いほど「自分が後見人の話を進めることにより本当の意味で廃人認定することになる。」という事実に良心の呵責を感じるでしょう。

下の子の高校受験もなんとか無事に終わり、めでたく子供の希望していた高校に入学できました。
自分の家庭での懸念材料がひとつクリアーできましたので、夏までに再度挑戦しようと再び敗者復活戦よろしく書類を取り寄せました。
一度失敗していますので、今回は一番難しい作業から手をつけて各種証明書はゆっくりと集めようと思います。また郵送で対処してもらえる書類はそのように処理しようとか、失敗しないノウハウを色々考えました。
  
まず第一にはとにかく「腹をくくること。」です。悩んでいてもどうしようもない、イザというときにどうしようもできないのです。実際この数年どれほど困ってきたか、そのつどなんとか乗り越えてきましたがもう限界一歩手前と悟っています。直面してからでは遅いのです。

個人的には二十万の司法書士の費用は勿体なすぎます。そりゃぁド素人が書類の山の前に立ち尽くしてしまいますが、普通の学力があればできない仕事ではありません。仕事の進め方としては、まず本人の生活にかかる費用とレシート類をまとめることと、本人の資産調べから始めると良いと思います。ここで多くの人がガーンとなって挫折してしまうのではないでしょうか?アイガー北壁は最初に登っておくべきです。私はこれを最後にして時間切れとなりました。
そしてこの資産についてはできる限り調べたら、わからない事は「わかりませんでした」で申し立ての時には済むとという肝心な情報を私はわかっていませんでした。
最終的には完全な財産目録を裁判所に提出しなければいけないので最初に出しておくとあとがラクですが、本人の財産内容がわからないから後見を申し込んでいるとも言えるわけですから最初から全部わからなくても良かったんです。完全な資産の報告書なんて申し立ての時点でできるわけないんです。
ここが私の最大の大失敗です。皆さん悪い見本になさって下されば幸いです。笑

そして、昨日長尾先生から訪問診療時にお伺いした最新情報!肝中のキモ。かかりつけ医になるべく完全な診断書を書いていただくと言う事です。ここが不備だと鑑定依頼が再度長尾先生に回され、時間もかかるうえにプラス十万の出費だということです。先生に、「じゃぁ、診断書をテキトーに書いたら再度鑑定依頼が来て十万手に入るから、それを見込んでテキトーに診断書書かれたら困りますよね~。」と申し上げたら先生も「そうそう」と同意されていました。(先生、今度も宜しくお願いいたします!」)

以上、拙い私の体験発表と決意表明でありました。

Posted by チズ at 2013年04月20日 02:12 | 返信

もう成年後見制度についてはコメントしないつもりでいましたが
最後に一つだけ言わせて下さい。

私はいつもチズさんのコメントを関心深く読ませていただいています。
今回の奮闘記と体験からのご助言も、それこそリアルで
沢山の方に参考になったことでしょう。

でも心情的にお気持ちが分からなくはないですが
成年後見制度を進めて行くことは、決して
>本当の意味で廃人認定することになる。
ということではないと思います。

これを沢山の方が誤解していることが
費用問題と共に、この有効な制度を普及させるネックになっていると
考えています。
昔の禁治産者は戸籍に記載されましたが、それを含めて
旧制度の問題点を、新しい理念で改正したものが
現在の成年後見制度です。(戸籍に記載なし)
新しい理念として、
自己決定の尊重・補充性の原則・必要性の原則・個人的なケアの原則 
があげられています。

介護保険利用が、お上の情けによる措置から被保険者の権利となったように
成年後見制度も、消費者自衛の一手段です。
廃人ではなく病人、をサポートして安穏なくらしを守るお手伝い
という気持ちで堂々と利用し、より改正すべき点には声をあげ
次の世代が(というと私達なんですよね)もっと使いやすい制度に
していくことが、私達自身を守ってくれると考えています。

お忙しい毎日でしょうが長尾先生という強力かかりつけ医もいらっしゃるし、どうぞお元気で。
良かったら、次回のリポートも読ませていただければ嬉しいです。

Posted by 梨木 at 2013年04月20日 09:55 | 返信

梨木さま、なんと貴重なご助言を頂きましてありがとうございます。
私の決意が「父を廃人認定することに腹をくくること」の認識でなされ、それを起点に再度申し立てをしたならば、私の事ですから次回は100%書類を仕上げてもついには申込みができないという最悪の事態になった可能性を秘めていることに気づかせていただきました。ネガテイブなものをそのままにして申し立てを進めるという愚を犯すところをご指摘いただきまして心より感謝申し上げます。
不思議なもので、ご指摘いただいたことで昇華できたのでしょうか。とても晴々した嬉しい気持ちです。
コメント上でカウンセリングを頂いたようで、暗くて重い物を上書き修正していただけたようです。
ご親切な書き込みに重ねて感謝を置かせて下さい。

日本語の妙ですが、私は父に「貢献」したくて「後見」を申し立てるのですから、自分の中でもっと自信を持ってどんどん進めて良いのだと仕切り直します。
父が手を放したハンドルを私が後ろから手助けして握り、父が事故を起こさぬようハンドルをきったりブレーキをかけたりして守れるようにするために申し立てを行うわけですから。(教習車みたいですね)

父のためにより良き貢献ができるように今度こそ頑張ります。
また、事後報告になるかとは思いますが、なるべく現在進行形のご報告を最新記事でコメントさせていただこうと思います。記事と関係ないコメントになるかもしれませんが先生すみません。
また、このような素晴らしい場を与えていただきまして長尾先生、コメント欄の皆さまに感謝申し上げます。ありがとうございました。
今度こそ頑張れそうな気がいたします。

Posted by チズ at 2013年04月20日 11:25 | 返信

梨木様ありがとうございます。

私の書き込みの「父を本当の意味で廃人認定にすることになる」という思いは、前回の申し立て時に最初は感じていなかった事なのですが、手続きを進めるにつれ父の選挙権が無くなること、その他父の喪失する数々の特権を知るにつけて「私にそんなことをする権利がどこにあるのだろう?」と私が耐えられなくなってしまったのです。けれどそれこそが中途半端な理解でしかなかったから自分に負けたと今では思えます。梨木様の御慈愛に満ちたご助言コメントを頂き、父の後見になることは正しいと確信に代えることができました。上書き修正の好機を頂きましたこと心より御礼申し上げます。

日本語の妙ですが、私は父に「貢献」したくて「後見」を申し立てるのですから、もっと自分のやろうとしていることに自信を持たねばならないと改めて仕切り直しです。
ご指摘いただけたことにより私の中の何か暗くて思いものが昇華されたように今感じております。
これは自力では払拭できかねたことのような気がします。梨木様の他力により素直に何かが去っていきました。コメント欄で本当に思いがけずカウンセリングをして頂けました。とても有り難い気持ちです。

河本様がコメントされておられるように、要は私次第なのですよね。私が正しく思いやりと知恵をもって父にどれだけ貢献できるか、上手に後ろからハンドルを握り危ない時にはブレーキを踏んで父を守るための力を法の名のもとに取得したいです。

お恥ずかしい内容になるかもしれませんが、再度の後見申し立て奮闘記をまた時間のある時に最新記事のコメント欄に書き込ませていただきます。
良い御報告ができます様に今度こそ頑張ります。

Posted by チズ at 2013年04月21日 12:39 | 返信

「口から食べれないと栄養失調になるのでお腹に管を付けて栄養を入れることを胃瘻といいます。」 これだけ聞くと、「なるほど、食べれなくても栄養失調にならないのだから良いことだ」と思います。
それがいつまで続くのか、とか、ずっとお腹に孔が空いてるのか、とか、ずっと同じ量を入れるのか、栄養剤ばかりで下痢はしないのか、口から食べれなくて味わうことができないのに生きてて精神状態は大丈夫なのか、死ぬまでずっとお腹の管で栄養を取るのか、等々、具体的に追求していって、ようやく、マイナス面が見えてきます。

成年後見制度も同じだと思います。
私は、成年後見人を職業とする第三者後見人を特にコワイと思うので第三者後見人の危険性について書きます。
官公庁のサイトhttp://www.moj.go.jp/MINJI/minji17.html#a17 には、マイナス面は書いてありません。
多くの司法書士・行政書士・弁護士のHPにも、成年後見人が「本人のため」自宅を売却処分する申請をして家裁が認めれば、たとえ被後見人の家族が反対しても売却できる、なんて、どこにも書いてありません。

しかしながら、都会で就職している子供が、故郷の親の第三者後見人から実家を処分する通知を受けてびっくりしている、といった内容の投稿をいくつか読みました。ネットをあちこち探ってみると、弁護士や司法書士は前もって家裁の許可を取ってから、自宅売却を家族に連絡するようです。それも「家財道具を整理してくれ」という内容であって、第三者後見人は、その経緯を家族に説明する義務は無いのです。ひとたび許可が出てしまうと、それをひっくり返すのは容易なことではありません。
そんなに家が大事なら何故第三者後見人をつけたのか、と問う人がいるかもしれません。でも私はびっくりしました。たいていの人は、親の第三者後見人が、子供に何の連絡もしないで実家の売却ができるなんて、考えないのではないでしょうか。
現在自分が生活している場所ではなくても、自分が生まれ育った「家」が、自分を含めて健常な家族に何の連絡も相談も無く、第三者後見人によって勝手に売却されていくのが、成年後見制度なのです。

第三者後見人がどのように被後見人の資産を使っているのかを、チェックするのは家裁であって家族ではありません。家族だったら、そんな無駄使いはしないだろう、と思えるようなお金の使い方をしても、家裁が通せばそれで良いのが成年後見制度です。ですから、第三者後見人は、実家を売却するに至った経緯を家族に知らせる必要が無いのです。

第三者を後見人として成年後見制度を利用するということは、被後見人名義の資産をすべて第三者後見人に委ね、その監督を家裁に委ねるので、家族は完全に切り離され何も知らされず相談されることもありません。
同様に、被後見人を入院させたり施設へ入れたりする場合も、家族が本人のために一番良い方法を時間と労力を費やして探してきても、入院・入所契約書にサインする権限を持っているのは第三者後見人であり、精神病院へ入れる権限を持っているのも第三者後見人です。それでいて被後見人の身元保証人や連帯保証人には絶対にならないのです。

法務省が宣伝している綺麗事の成年後見制度だけの知識でうっかり第三者後見人を利用してしまうと、いつの間にか他人に牛耳られている「家」を目の当たりにすることになります。

胃瘻と似ていると思いませんか? いつの間にか自分の身体ではなくなっていて他人が入れる栄養剤で生きなければならない・・・・・。

Posted by komachi at 2013年04月21日 06:08 | 返信

アレ?先のコメントは送信したとたんにPCがフリーズしてしまいボツになったとおもっていたコメントです。送られていたのですね!保存していなかったので似たような違うような2種類の梨木様へのコメントがダブってしまい大変失礼いたしました!

Posted by チズ at 2013年04月21日 11:06 | 返信

チズさんからの過分な嬉しいお便りを2通もいただけて
神様のプレゼントかな?
起きてしまったことは、何でも意味があるんですって。
今は分からないだけのよう・・・
有難うございました。

Posted by 梨木 at 2013年04月21日 05:25 | 返信

どなたのご意見も、大変勉強になりました。
私自身が将来「お一人様」なのに、不勉強で、知らなかった事ばかりです。

Posted by 大谷佳子 at 2013年04月22日 02:53 | 返信

komachiさん、そういえば、母(88歳)の友達(87歳)の女性で、(尿漏れ、転倒し易い、少し、認知症)の方が、ショートステイを利用して帰って来たとたん、自宅マンションで、意識消失して、一晩じゅう倒れていたので、ヘルパーや、教会関係者が、レス救隊に頼んで、窓を割って入って、ベッドのそばに倒れている、彼女を救急病院に入院させ、医師が、点滴をして、「もう、返って良いよ」と言うのを、教会に出入りしている、医師の妻が「この人は私達とは、赤の他人です。このままマンションに帰したら、危険だ危険だ」と言って、無理やり、隣町の老健施設に入れるように手配しました。
初めは教会の金庫に、彼女の貯金通帳や、マンションの権利書を入れてあったのですが、
死んだ主人の姪が来て、貯金通帳も、マンションの権利書も持って帰りました。
結局、彼女は、キリスト教系の特養に入れられて、姪がマンションを勝手に売ってしましました。教会の人達もあとで、TVを見て、彼女は「正常圧水頭症だったのでは?」と疑問を持ちましたが、もうどうすることもできませんでした。
おかしい事に、教会に来ている、医師の妻と、彼女の死んだ主人の姪は、直ぐに仲良くなって、電話で、何もかも話合って彼女のマンションも直ぐに売られてしまいました。
教会関係者は「介護保険は、直ぐ、年寄りを施設に入れてしまう恐ろしい組織だ」と話あっています。
ところで、私がもし、任意後見制度を利用しようと思っていたのですが、私が「認知症」と言われたら、直ぐに「成年後見制度」と同じように、家の権利や貯金の権利は後見人に剥奪されるのですか?

Posted by 大谷佳子 at 2013年04月30日 02:44 | 返信

komachiさん、と書かれているので、私が知っている範囲の情報を書きます。

任意後見制度について法務省のサイトに書かれている内容です。
(下記http~#a15までをコピーしてネットの検索バーに貼り付けてEnterキーを押すと法務省の後見制度のサイトへ飛ぶので、他の記事も読めます。)
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji17.html#a15

Q15 任意後見制度とは,どのような制度ですか?
A15
 任意後見制度は,本人が十分な判断能力があるうちに,将来,判断能力が不十分な状態になった場合に備えて,あらかじめ自らが選んだ代理人(任意後見人)に,自分の生活,療養看護や財産管理に関する事務について代理権を与える契約(任意後見契約)を公証人の作成する公正証書で結んでおくというものです。そうすることで,本人の判断能力が低下した後に,任意後見人が,任意後見契約で決めた事務について,家庭裁判所が選任する「任意後見監督人」の監督のもと本人を代理して契約などをすることによって,本人の意思にしたがった適切な保護・支援をすることが可能になります。

また、下記は、良心的と感じる司法書士のホームページです。埼玉県ですので直接相談するのは難しいかと思いますが、かなり詳しく偏りのない内容だと思います。(念のために書きますが、私はどの業者も利用したことはありません。)同じく検索バーにコピー&ペースト、Enterキーでサイトへ飛びます。
http://www.seinenkouken-omakase.com/

任意後見制度は、本人が健常な状態の時に、万一、事理弁識能力を欠いた状態になった場合に備えて結ぶ契約です。つまり、任意後見制度の開始時点では、本人は正常です。けれども司法書士など第三者に任意後見を依頼する場合は、開始時点から「見守り」してもらうための費用が発生します。ずっと本人が正常なら死ぬまで「見守り」のままですが、このあたりは個々の業者によって、また契約内容によって異なると思います。

本人が「正常な判断ができなくなった」あるいは「判断能力が低下した」場合に、任意後見人が本人の代理として契約書に記載されている事務手続きを行うわけですが、いつ、誰が、どのようにして、『本人が「判断能力に欠ける」状態に陥った』と決めるのか、について書かれているサイトを私は知りません。また、特に詳しく調べてもいません。法務省のサイトにはこの点について言及されていません。

『「判断能力に欠ける」状態に陥った』と判断されれば、任意後見契約書に記載されている業務については、被後見人本人の手から離れることになると思います。

必要があるのなら、前述しました司法書士さんのHPにも書かれていますように、近隣にご親族がいらっしゃれば、その方に代理人になっていただくほうが無難なのではないでしょうか。

また、以前の投稿にも書かせていただきましたが、通常の契約であれば後見人は、銀行取引や施設入所の書類作成などの法律行為だけをやります。たとえば自宅に来ているケアマネとうまくコミュニケーションが取れない、とか、今の施設ではなく他へ移りたい、といった内容について相談することを想定すれば、司法書士や弁護士ではなく介護福祉士の方に後見人になっていただいて、お願いしたい業務内容について事前に細かくお話合いをなさって、公正証書に記載しておけばよろしいのではないでしょうか。
しかしながら、「本来の業務」以外の契約ですので、それなりに費用がかさむと思います。
あくまでも、彼ら第三者は、「業務」「仕事」「職業」として後見人を引き受けるのです。

基本的に現在の後見制度は、「悪意の商取引から被後見人本人を守るため」というよりも「善意の商取引が安全に行われるようにするため」すなわち、悪意無く物品を売る業者や金融業者を保護するためにある制度です。たとえば本人が認知症だからという理由で、一度購入した品物を引き取れ、と言われたり、100万円出金したのに本人が覚えていないといって銀行を訴える、と主張したり、そういったトラブルを避けるためにできた制度です。(と言い切ってしまうとご批判があると思います。私はそう、思います。)
逆説的に言えば、悪意の商取引が無く、善意の商取引が円滑に行われれば、この制度は異なった内容になると思います。ある信用金庫では、以前は「代理人」「成年後見人」を立てるように、事あるごとに口やかましく顧客に宣伝していましたが、最近は、ご家族の方でいつも来店なさっている方であって、通帳と印鑑を持参でき身分証明書があれば一定額の出金は問題ありません、という態度に変わりました。その信用金庫は老人の来店者が多いのですが、自宅へも訪問して綿密にコミュニケーションをとっているようです。まあ、それが吉と出るか凶と出るか、わかりませんけど。
成年後見制度が流行るのは、人間関係の希薄さがもたらした産物なのだと思います。

後見制度を利用するために頭を痛めるよりも、ストレスを減らしてプールで歩いたりする軽い運動をしてたとえば英語をやり直したり、自分を楽しむ作業に時間を費やしたほうが利口だと思います。
(私は、認知症は防げると思っていますので。)

Posted by komachi at 2013年04月30日 08:04 | 返信

komachiさん、お忙しいところ、丁寧なご返事を頂きまして、ありがとうございます。
大変詳しい内容で、なかなか難解です。
母の容体が悪くなってくると、私一人で、生きていけるかなと、あれこれ心配になってきます。
問題は、任意後見制度が何時、私あるいは利用者が認知症と診断されるかに懸かっているようです。
私の町では「正常圧水頭症」と思われる人でも、「痴ほう症」と診断されて、施設送りとなった人を目の前で、見ていますので、例えば、石油業界の問屋をしている、お金持ちはさっさと、尼崎のマンションに引っ越してしまいました。
尼崎はもし、維新の会が勝てば、大阪都構想の為に、大阪市に合併されるのではと、うわさされています。
都市によって、介護保険の利用者の人権の価値が違うように見えるので、どうしたものかと思案します。
結論は、直ぐには出ませんが、大変勉強になりました。ありがとうございました。

Posted by 大谷佳子 at 2013年05月01日 01:58 | 返信

さきほど投稿しました任意後見制度についてのHP参照にリンクを張っていただいたので、アドレスをクリックすればすぐに目的のサイトへ飛びます。長尾先生、ありがとうございました。

大谷様、ご丁寧なお返事、ありがとうございます。
お母上の直接介護でお疲れのこととお察し申し上げます。
お母上のご友人の件は、私が口を挟む筋合いのものではありませんが、一人住まいで近親者と疎遠である場合に、自宅で最期まで過ごしたいという希望を叶えるには、まず長尾先生のような在宅医を得ることが先決です。次に「自宅で最期まで」という希望を支えてくれるケアマネを探して、自宅での医療・介護体制を整えておかなければなりません。これが一番難しいと思います。

いくら後見制度を利用しても、後見人は「自宅で最期まで生活できて自宅で死ねる体制」を作ってはくれません。後見人の職務は「法律行為」です。
法律行為と事実行為について書いてあるのが次のサイトです。リンクがなければ検索バーにコピー&ペーストしてEnterキーを押せばサイトへ飛びます。
http://www7.plala.or.jp/kouken/houtei-shokumu/kouken-shokumu7.htm

「自宅で最期まで生活できて自宅で死ねる体制」を支えてくれる長尾先生のような医師と、看護・介護両面が整った長尾クリニックのような医療機関が、あちこちにあれば良いのですが。

私自身も、今、倒れて発見されれば救急搬送されて回復状態が悪ければ家へは戻れず、意識が無ければ管まみれにされるかもしれません。私自身はまだ日本尊厳死協会へ登録していませんし、在宅医はおろかほとんど医者へ行かないのでかかりつけ医もいません。(登録を急がないといけないと思いつつ、やることがいっぱいあってまだです。)
「自宅で最期まで生活できて自宅で死ねる人」は、とても稀な幸せな人なのだと思います。

Posted by komachi at 2013年05月01日 03:57 | 返信

ご多忙のところ、いろいろお教え頂き、ありがとうございました。
komachiさんの仰っていた、「法務省、成年後見制度」のホームページを見ますと、
「リーガル成年後見制度、大阪支部」というホームページがありました。
そういえば、以前、新聞に、少し、紹介されていたようです。
成年後見制度と、介護保険を利用して、ケアマネジャーと、在宅医を頼むしか、今のところ、それしかないようですね。
まあ、死んでしまう老人のことで、あんまり若い人を煩わすのも、気が引けますが、一円でも残して、NPOか、高等弁務官難民救援センターに寄付して、死にたいものです。
そういえば、長尾先生の患者さんのAさんが毎年桜祭りに参加していた人が、死ぬ前に、財産の殆どを、何かに寄付してしまった人がいましたね。思ったより、長生きして、長尾先生に「どうしてくれるんや」と冗談を言って、長尾先生が「金が無くなるくらい長生きしたら、わしの愛人にしてやる」と冗談で返した話を思い出します。
寄付したあとで、お金が無くなるのも困りますね。(笑い)
お忙しいとは存じますが、これからも、よろしくご指導下さい。

Posted by 大谷佳子 at 2013年05月02日 04:24 | 返信

初めまして。成年後見申立をせざるを得なくなってした者です。
komachiさんのご意見、ごもっともです。
近年は、親族不正があるという現状で、人物精査もせずに、
資産が多いと弁護士選任され、弁護士を降りて貰うには信託を選ばなくてはなりません。
禁治産から後見へ移行した背景には、使い勝手の悪さの改善、後見人選任まで
時間がかかりすぎるデメリットの改善、などがあったと思いますが、
その使い勝手の前提には、
「ノーマライゼーション」「自己決定(意思)の尊重」「残存機能の活用」が
謳われております。
しかしながら、国民年金生活者で自分の老後に使うために貯めた費用は
弁護士が付けば、黙っていても年間50万円の報酬がそこから支払われ、
信託にすれば、定期預金のように利子が付きません。
利子はそのまま信託の管理料としてとられてしまいますので、
結局は、国と言う名の箪笥預金にしている格好です。
こんなバカな制度はありません。
「士業様」に裁判所が仕事を回す理由のひとつには
裁判官の職の確保もあります。
裁判官は退官したら、弁護士に転向する方が殆どです。
弁護士に転向しても、そう簡単に仕事はありませんので、
後見人などの楽な仕事もとるのです。
正直、財産管理と言えば、聞こえはよいですが、
要は、主婦で家計簿を着け続けている人の方が
余程、上手くできるような業務です。
それに対しての報酬は、高齢者や障害者となって
後見を取らざるを得ない人には酷と言うほか無い金額です。
社協など、法人後見が増えることが望まれます。

Posted by ねこ at 2015年02月12日 03:12 | 返信

ねこさん

私の情報の範囲で、ですが、
士業さんへの成年後見報酬は、本人の資産が1000万円ある場合、月額3万円、と聞いています。
1000万円の資産がある、といっても国民年金しか収入の無い人にとっては、気軽に使えるお金ではありません。国民年金しか収入が無い老後のために、と、コツコツ貯めてきた人たちが大半です。
そこから毎月3万円払うということは年間36万、10年で360万円。資産が減るに連れて、士業さんが受け取る報酬も(たぶん)減るのでしょうが、士業さんが無料で引き受けるとは思えません。

本人が長生きして預金が底をつけば、成年後見人様は血縁者に援助を求めてきて、すべての血縁者が援助を断れば生活保護を申請するでしょう。つまり、成年後見人に費用を支払った分、資産が底をついて残るは国民年金だけ、国民年金だけでは介護保険料も医療費も払えず最低限の生活を維持できず、生活保護受給開始時期が早くなる、ということです。

一方、市民後見人やボランティア後見人etc.を作り出そうとお役人様は躍起になっておられるようですが、私の経験では「まともな人」ほど、「後見人なんかやりたくない」と言います。
だいたいからして、後見人を引き受ける人が「正常」であることを誰がどうやって証明するのでしょうか。

いつかの長尾ブログの記事にありました。
「認知症 検査する医師 認知症」

裁判官も認知症 
後見人も認知症
社協ボランティアも認知症
(ウチの市は年寄りばかりが社協ボラをやっています。社協ボラは無料ではありません。たとえば送迎ボランティアは、交通費とガソリン代以外に最低労働賃金とほぼ同額の時間給を稼いでいます。それでいて「仕事じゃないから」と条件ばかりつけてくる。)

ねこさんのおっしゃるとおり、法人後見に期待するしかありませんが、おそらく富裕層対象のビジネスになるでしょうね。金融機関の「遺言信託」等々と同様に。

ウチの市では(正確な情報ではなく「また聞き」ですが)血縁者皆無の独居老人が判断力欠如になった場合は、近所の人など気付いた人たちが市役所へ連絡すると何とかしているようです。そういう時は市が申立人となって成年後見人を申請して本人の資産からその費用を支払い本人の資産がなければ・・・どうするのかしら。生活保護を受給させて成年後見人費用を払う、のかな?

こういう「孤老」の話題になると、「孤老」は迷惑だ、結婚して子供を持たないからイケナイ、女は早く結婚して子供をたくさん産め、すなわち、子供がいれば当然親の面倒を看るはずだ=子供が親の世話をするのが当たり前、といった議論になってしまうのですが。

私はいずれ一人になりますので、終活をちゃんとやっておかなければ、と思っています。しかしお金がかかることばかり。現状では怪しい法人に頼るよりも「大丈夫そうな」司法書士の方がbetterと思います。まだ、だいぶ時間が残されていると感じるので、ゆっくりやります。

「Money talks. 」は世界万民の共通語みたいです。

Posted by komachi at 2015年02月14日 05:25 | 返信

komachiさん、
ご本人からの返信があるとは思ってもみませんでしたので、大変嬉しく思います。

子どもが居ても、親族に強欲なのがいれば、成年後見の申請をせざるを得ない場合があります。
我が家のケースがそれでした。
我が家は既に父が亡くなり、母一人子一人(独身女性)です。
母は父亡き後に、私の反対をよそに、親戚の空き地に家を建て住んでしまいました。
それにより、遠距離となりました。介護が発生し遠距離介護の最中に、症状から
老健に入所して1年足らずの間に、その家を親戚に占有されてしまったのです。
何が起こっているのか、遠距離で家の中のものを勝手に持ち出されている状況で、
いろいろな手を尽くしましたが、結局、後見申請をするに至りました。
しかし、申請後に心配は尽きなくなりました。
侵害行為をしている相手の親族も代理人(弁護士)をたてて申立をしたのです。
まず、書記官に言われたのは、対立があると言うだけで弁護士が自動的に選任されます、
ということでした。
私は、医療や福祉系の資格を有する者ですので、当然、私が選任される体でしか
考えていなかったのです。
それと弁護士報酬です。
基本は2万から5万円の中で、資産に応じて報酬が決定されるとのことで、
国民年金生活者で、今まで贅沢など一切しなかった母の預貯金から
月4万円程度、その他に交通費や事務処理費用(何か書類を作成するたびに発生する)
が経費として認められる、ということで、月50万から70万は覚悟しないと
いけないと思った次第です。

問題は、komachiさんご指摘の、まさにこの部分です。(↓)
『1000万円の資産がある、といっても国民年金しか収入の無い人にとっては、気軽に使えるお金ではありません。国民年金しか収入が無い老後のために、と、コツコツ貯めてきた人たちが大半です。
本人が長生きして預金が底をつけば、成年後見人様は血縁者に援助を求めてきて、すべての血縁者が援助を断れば生活保護を申請するでしょう。つまり、成年後見人に費用を支払った分、資産が底をついて残るは国民年金だけ、国民年金だけでは介護保険料も医療費も払えず最低限の生活を維持できず、生活保護受給開始時期が早くなる、ということです』

長生き家系で100まで生きると思います。
また、その資産には実は、父の遺産も含まれており、私は未成年でしたので分割をしていないのです。
つまり、その流動資産には私の分が含まれているのですが、
後見をとれば、遺産分割にも手数料がかかり、
しかも、弁護士はその手間を嫌がりますし、私も
手数料(50万円と聴いてます)をかけてまで、今、手にしたいわけでもありません。

今の後見制度について、後見人を親族以外の専門職がついた方は一様に、
報酬費用を本人にかけてやるべき、と言っています。
ちょっと高い買い物には、間違いなく、裁判所の「まった」がかかる。
弁護士報酬を36万から50万支払うのなら、
本人が10万円の人形を欲しがっても買ってやってもいいじゃないか、
それが無駄だというのは、裁判所の価値観に外ならない、
本人が稼いだお金を、本人が欲しいモノに使って何が悪いんだ、

人形は「例え」ですが、
以前は、10万円の人形何ぞ、とんでもない、と思った私でさえ、
弁護士報酬の前には、こんな風に考えが変化してしまいます。

我が家のケースは、家の問題があるので、弁護士選任は免れませんが、
家の問題が解決次第、降りて、バトンタッチしてもらう予定です。

10年で400万、20年で800万円・・・。
そのとき、100歳です。
昨日今日の話ですが、某サ高マンションの高齢者の身体拘束が
虐待の疑いと出ていました。
クリニック名も公表されていましたが、介護は本当にまったなしです。
そういう目に遭わないために、何が必要かって、
コツコツ貯めた預貯金が頼りなんです。

低額生活者には、あのような現状が待っていることも事実です。

司法には、そこを再度、認識して欲しいです。

因みに、生活保護申請者や低額所得者などには
市区町村で後見人報酬の助成があるようです。

どこまでいっても、報酬は確保ですね。

ねこからkomachiへの返信 at 2015年02月18日 02:08 | 返信

日本の成年後見制度は、2014年2月19日から日本でも発効している障碍者の権利条約第12条に抵触しています。2014年4月には、国連障害者権利委員会から意見書第1号が出され、後見人制度の廃止と、意思決定支援制度の構築が締約国の義務であることを、明言されました。
後見人制度は、障害を理由として、法的能力をはく奪される制度であり、本人の意向は無視して決定されること、審判が下ったら本人は制限行為能力者となり、法律社会から排除され、後見人に管理支配されること、等から、21世紀の人権感覚にはそぐわない、非常に問題のある制度です。
国際条約に違反しているだけでなく、そもそもこれは合憲なのか。
日本国憲法では、基本的人権について、すべて国民は、という文言を使って、国民の自由と平等の権利を保障している、このすべて国民の中には、当然障碍者も含まれると解するべきなのに、なぜ、障害を理由とした基本的人権の剥奪が成立するのか?
対等であるべき成年者に、後見する者と後見される者、という上下関係を生み出すではないか。
一方が本人を代理し、一方が自分のことなのに自己決定できなくなる、いうなれば、本人が社会人の地位を失うかわりに、もう一方が二人分の人格を生きることになる、これは憲法から見てどうなんだ。
どう考えても、能力など関係なく、人間である限り、一人一人格でしょう。
この制度が、旧禁治産制度に新たに補助類型を付け加えただけで、禁治産を後見、準禁治産を保佐と看板を付け替えただけにすぎない、120年前の明治時代の民法であるから、大日本帝国憲法下には、国民という概念も人権概念もなかった、そんな時代の名残が今も障害者に対して当然のごとく行われている、保護の名のもとに、管理支配する側が都合のよいように作ってあります。
人種や性別を理由に、財産権の剥奪等が正当化されないのと同じく、障害もこれに利用されてはなりません。
基本的人権は、すべての人間が生まれながらに持っている普遍的な権利なのだから、国家がそれを奪うことはできない、選挙権の剥奪が違憲なら、財産権・自己決定権の剥奪も、当然違憲ではないか。
権利はく奪をせずに、預貯金の出し入れを代行したり、本人が権利行使するのを支援したり、いくらでも可能であるのに、最初から権利はく奪ありき、はダメです。
認知症高齢者には、幸福追求の権利はないのか。
私的自治の権利は、当然本人だけのものであって、周囲ができることは、本人の状態に合わせた支援です。
”後見”してはダメです。そんな考えは人に対して傲慢である。すべきことは支援です。
すべての人は、人間社会の中で、さまざまな周囲の支援を受けて生きている、それと同じように、障害や病気や高齢の人が、その人の状況に合わせた支援を受けることは当然の権利です。
権利侵害を伴わないさまざまな支援体制を整える、選択肢を増やして、個人のニーズにあったものを各自が選べるように用意するのが国の義務です。
ロシアがウクライナ侵攻をして一方的通告により主権を侵害したことは、国際社会から非難され、認められていません。
日本の成年後見は、一方的通告により個人の主権を侵害して管理支配下におくことは、いいのか?
主権者たる地位と、行為能力は、個人の固有のものであって、誰も、侵害することはできません。
本人を社会的に抹殺する制度は廃止されるべきです。
障碍者も健常者もない、人間の個別ニーズにあった支援体制を整えるべきです。
日本では、高齢者を赤ちゃん扱いする風土があるが、これはやめるべき。
人間に対して失礼です。
子供、成長途上者と、大人が老化により脳機能が衰えるのとは、まったく違う現象です。
2014年4月採択、国連障碍者委員会の意見書に、後見制度、信託制度の廃止が明記されています。
日本は締約国として条約を遵守する義務があり、日本の司法は中世などと馬鹿にされないように、国際標準に合わせねばなりません。

Posted by ありが at 2015年03月31日 11:12 | 返信

ありがさんのコメントは面白いですね。
日本は、司法に限らず全て中世時代かもしれません。

Posted by にゃんにゃん at 2015年04月01日 12:13 | 返信

良く、読み返すと、komachiさんの直観というか、始めのコメントが当たっていますね。
ありがさんの、仰っている内容と同じです。

Posted by にゃんにゃん at 2015年04月01日 11:53 | 返信

ありがさんのコメント記事、大変勉強になりました。

>保護の名のもとに、管理支配する側が都合のよいように作ってあります。

まさに、今、それを実感しています。
そして、私も
>日本の成年後見制度は、2014年2月19日から日本でも発効している障碍者の権利条約第12条に抵触しています。
これを感じていました。

しかしながら
>2014年4月採択、国連障碍者委員会の意見書に、後見制度、信託制度の廃止が明記されています。
これは、ありがさんによって、知識を得ました。

実は、実母に後見人弁護士が2名つきました。(同事務所です)
おかしいと思いましたが、予感的中で、ひとりは勉強のためについただけ。
何でも、御神酒徳利のように二人で行動し、交通費は2倍です。
すべて被後見人の資産から出ますし、一番後見をとるきっかけとなった出来事には
一切介入する様子がありません。
(住居不法占有、家財など私物の窃盗および器物損壊など)

こんなことなら、報酬分、さらに痛手です。
そして、長く突き続けたいという意思表示をされ、
被後見人の利益ではなく、後見人の利益優先で
自分たちの報酬は確保して、残った分で生活して頂きます、
と堂々と宣言する始末。

それでも、横領ではないため、解任は出来ず、
正直、弁護士救済措置制度と言いますか、
仕事のない弁護士に、認知症となった被後見人が仕事を与え報酬を与え、
食べさせてやっている、そういう図式が見えてしまいます。

家裁と弁護士会の癒着が見えて、本当に恐ろしい制度ですが、
裁判所自体が利益誘導しているのですから、
国連を持ち出しても、ダメなんでしょうかね~?

本当に毎日、苦しく、気が狂いそうな日々を過ごしています。

ねこからありがへの返信 at 2015年06月13日 12:20 | 返信

その後、成年後見制度利用促進法案が、超党派質疑なしで可決されそうでしたので、衆参議員陳情し、質疑をつけ、付帯決議をつけるにこぎつけましたが、
それが精一杯で、やはり超党派合意で可決されてしまいました。
本当に恐ろしい制度です。
親には、私という子が居るのに、それでも後見人は自分勝手に
何でもやりたい放題やります。
自分の報酬目的です。
被後見人になど全く興味ありません。

こんなに課題の多い制度が、なおかつ利用促進されようとしているのは、
ズバリ、司法書士会、司法書士連合、の働きかけで、
議員の方は、組織票狙いです。

士業救済措置制度。

なり下がっています。

絶対に利用してはいけません。

地獄への道は善意で敷き詰められています。

Posted by ねこ at 2016年04月19日 09:18 | 返信

私の伯母が、高齢で、身体の弱いので、一人息子に老後をどう任せたら良いのか迷っています。
「成年後見制度」っていうのはどうなの?と聞きますので、このブログで教えて頂いたことを説明して、
何だか日本の成年後見制度だけは利用しない方が良いらしいよと、言うと、伯母も「友達もそういってたわ」と申していました。
ところで、日本だけが、この様に年寄りに不利な制度になっているのでしょうかね?
それとも外国は、年寄りや未成年者の人権が守られているのでしょうか?

Posted by 匿名 at 2016年04月20日 12:10 | 返信

日本は逆行しています。
世界的な潮流は、小さな後見を目指しています。
必要性、補充性の原則です。
従って、イギリス、ドイツなどは、日本のような制度ではありません。
韓国が一番、進んでいるようですが、それでも国連からは「まだまだ」と
言われているようです。

日本は、士業と関連があるため、どうしようもないです。
政治家は、組織票が欲しいとハッキリ言いますしね。

利用促進法案に積極的なのは、司法書士会、司法書士連合であり、
そこに日弁連は黙ってのっかる、そういう図式です。

国による、搾取、横領と言っても過言ではないくらい
酷い制度です。

士業は、汚い言葉で言えば
「しゃぶれるだけ、しゃぶる」
そういう意識です。

しかし、金が無くなったら簡単に家族にリレーしてくれると思いますよ。

うまみ0ですから。

Posted by ねこ at 2016年04月26日 04:26 | 返信

ねこさん、お返事有難うございました。
ねこさんは、komachiさんかと思いましたけど、過去コメントを、読んで見ると、komachiさんとは違う方でいらっしゃるのですね。
色々な立場の方達が、ご自分の持てる知識を、全て披露して下さっているのだなあと思います。
長尾先生がこの問題を提起なさったのが、2013年4月20日ですから、丁度3年前ですね。
日本と言う国は、アメリカに負けて、どういう国になって行くのだろうと、空恐ろしくなります。
日本は憲法等の成文法と慣習に基ずく不文法によって成り立っていると聞きました。
若くて力のある時は気が付かないのに、年を取ったり、病気等の障害を持つと、いかに人権が侵害されるのか、分かりませんね。

Posted by 匿名 at 2016年04月27日 07:48 | 返信

90代高齢認知症親の生活費のことでこの成年後見人を知ったわけですが
財産だけでなく郵便物や介護にかかるお金、すなわち子供数人がしているわけですが、このことが
成年後見人を使うとよくわからず有料で弁護士に相談したのですが
『(郵便物の管理、保険などの更新)あなたには出来ない』とか、
まだ亡くなってもいないのにそんな道徳の外れた質問には答えにくい
とかすっきりしないお答えでした。
上記に書かれてあるように司法に有利だからこそ答えにくいのだろうと思いました。
どうしょうもなく残念です。

Posted by やだやだ at 2016年07月29日 10:01 | 返信

父が認知症になり 後見人には苦しめられ 此方の方が死ぬしかない経済状況、精神状態に追い込まれ 読ませて頂いたのですが やはり解任も辞任も出来ず父とも会えず 後見人と父の同居人と称する2人に法律という言葉と制度の内容をたてに取られ 父の為にもならない後見人の仕事を見過ごすしかないのですね。残念です。無念です。 先生、判り易いご説明ありがとうございました。

Posted by はじめまして at 2016年08月24日 11:01 | 返信

はじめまして さんへ

なんとも気になってネットを検索しました。
成年後見人は解任できますがハードル高いです。
次のサイトが一番わかりやすいかと思います。
みずほ中央法律事務所
http://www.mc-law.jp/sozokuigon/9611/
フリーコールもあるので、電話して聞いてみる価値はあるかも。
TEL 0120-96-1040 
・・・(この事務所を私はまったく知りません。無関係です。あくまでネットで見て説明が明快だと感じただけです。誤解なきよう。でもフリーコールは気軽に使ってよいと思います。)

はじめまして さんの現状は、客観的には、家族である はじめまして さんの意向と現在の成年後見人とが対立している構図になります。 ので、

<法定後見人と本人の家族との対立時の対応> ・・・に該当すると思います。
以下、前述のサイトからの抜粋です。

<法定後見人と本人の家族との対立時の対応>
あ 見解について協議する
い 後見人に辞任を要請する
     あ い は通常の方法です。

う 後見人の解任請求を申し立てる
 これは明確な不正があった場合くらいしか機能しないでしょう。

え 任意後見契約締結による後見人の排除
 後見人が異常な態度であるが,解任が認められる程度未満,という時に有用でしょう。
・・・・・

いずれの方法も、弁護士や司法書士など、士業さんの仕事を増やす結果となり、それはつまり はじめまして さん側のさらなる出費を意味します。

ひとたび成年後見制度を使うという選択をしてしまうと、泥沼です。

成年後見人解任は不可能ではないからはじめましてへの返信 at 2016年08月25日 02:35 | 返信

先日、朝日新聞で「弁護士が、成年後見人になって、顧客の財産を何億円と使い込んでいるので、国が被害者に、慰労金をあげるようにしよう」なんて記事が載っていました。なんでも、アメリカで、昔から、後見人である弁護士は、顧客の財産を使いこむ事になっているので、国が被害者に慰謝料を払うシステムがあるのだとか。聞いてあきれます。
テレビではもっと恐ろしい事を言っていました。日本の政府が「成年後見人制度をもっと普及させたい」と言っているので、業者(株式会社)が後見人を引き受けて上げると名乗り上げたそうです。なんとその業者は精神病院とも連携していると言っていました。
今のところ、裁判所が(業者)が後見人になる事はよろしくないと言って、認めていないそうですが、政府が後見人制度を推進している以上、いつかは精神病院と結託した株式会社が多くのお年寄りの後見人になるのは、間違いないと思います。
アパートを借りるのに、保証人がいるので、株式会社が保証人になると言うので、利用したら、家賃の支払いが一日遅れただけで、荷物を全部外に運び出されて、追い出されたと言う話が問題になりました。そんな風に、お年寄りの権利が業者の食い物にされる事を政府が望んでいるらしい。そういう勢力は政府に圧力をかけているのでしょう。日本ってどうしていつもいつも、こんな風に、世界の地の果ての後進国になってしまうのでしょう。

Posted by 匿名 at 2016年08月25日 07:25 | 返信

士業による主な後見人は、弁護士、司法書士、社会福祉士ですが、それぞれ得意、不得意がありますね。ちなみに社会福祉士が担当させていただくのは、生活保護、非課税世帯、独居、資産なし、借金あり、虐待あり、浪費あり、よって報酬が期待できない方が主です。儲かる、儲からないではなく、困っている点に注目して、社会福祉士が適任と思われる人を担当させていただいております。参考までに。

Posted by 社会福祉士河本健二 at 2016年08月25日 07:55 | 返信

社会福祉士が後見人になって「生活保護」「借金あり」「浪費あり」に対してどのような専門能力を発揮できるのでしょうか。

Posted by 匿名 at 2017年02月20日 12:52 | 返信

久々にコメントします。
このブログで紹介されている、Komachiさんの記事
「それなりに不足のない老後を過ごせたはずの本人は、都心の綺麗な有料老人ホームを追い出され最期は山間部の古い養護施設の多床室に居る。もらっている国民年金で足りない分は生活保護を受けている。誰も面会に来ない。どうしてこうなったのか、本人は疑問に思う能力も残っていない。」
この行を毎回思い出し、毎回胸が詰まります。

母に後見人がついて、3年目。
「ここは本当に日本のかな?」と見紛うほどの人権侵害を目の当たりにして、
被後見人とは法的に人でなくなるのだということを実感しています。

どこに相談しても、もうどうにもならず、成す術は一切ありません。
家裁判事は、本人のことを中心に考えるのではなく、
後見人のことを中心に考えます。
判事の判断自体、軸が傾斜しています。
家庭裁判所というところは、すべて闇に包まれており、
一般人の手に負えるところではありません。

認知症になって、法的な問題を抱えてしまうと、
利用したくないと思っていても、利用せざるを得ないのです。
「辞めたいのに、辞めさせてくれない、この国はおかしい。」
そう喚いた知的障碍者のお父様がいたそうですが、
結局、新しい後見人と家裁の調査官に説得させられたようです。

私も、辞めたい。
もう勘弁してほしい。
何も本人のためになっていないどころか
デメリットしかない、意味が全くない、
そういう状況で多額の報酬だけが毎年毎年かかっています。

本当に苦しい。
こんなに被害があっても、改善しないままの利用促進は、
士業の生活のためであることは明らかです。

私は、この国を絶対に許さない。

Posted by ねこ at 2017年04月12日 04:40 | 返信

はじめまして。おじゃまします。
今のところネットで調べていても、成年後見制度を利用して良かったという人を、
私は見たことがありません。
経済的&精神的&肉体的にダメージを与える制度だと思います。
ぼったくられて、泣き寝入り状態です。
後見制度支援信託や後見監督人のメリットを掲載している司法書士のブログがありますが、
私はメリットを感じたことは未だに一度もありません。
私には成年後見制度は「百害あって一利なし」です。
以上、おじゃましました。

Posted by 戌 at 2017年04月16日 05:31 | 返信

そうなんです。このブログのコメントを書いて下さる司法書士さんのお話では「成年後見制度」は成年後見人は財産を使いたい放題でも利用者(お年寄り)はびた一文使う事ができないという制度だそうです。
私は専門家ではないので、これからも、注意深く調べたいとおもいます。外国はどうなのかとか。
叔母が「成年後見制度ってどうなの?」と聞いてきたので「あれは利用しない方が良いらしい。例え一人息子のAちゃんでも成年後見人にしたら、叔母さんのお小遣いは全く無くなるそうよ」と言いました。叔母は「お友達もそう言ってる」と言ってました。
一人息子にもしものことがあれば、叔母は困る事になるかもしれないと思いました。息子が植物状態になれば、全く意見の合わない嫁が後見人に成りすますかもしれません。
もちろん、ご兄弟全員で相談して皆さんが「〇〇が成年後見人になる方が良い」と、皆が納得する場合はそれでよいと思いますけれど。

Posted by 匿名 at 2017年04月16日 07:52 | 返信

成年後見制度を利用して、良かった、助かった、と言う本人、家族、関係機関からの当事者からの感想しか聞いたことがありません。必要な人には、必要な制度です。要は上手に使われているかです。ネットの情報は、あてになりませんから。

Posted by 匿名 at 2017年04月17日 05:50 | 返信

成年後見制度の問題点は、障碍者という一人一人違う状況を無視して、すべての人に同じ権利の制限をし、財産を保護するという名目で、実質は第三者後見人に多大な報酬が払われる点にあります。
国連の障害者権利条約から考えると、障碍者の権利を制限すること自体に問題がありますし、後見制度を作らなくても、判断能力の低下した人の法律行為(例えば騙されて契約した等)を取り消すことができる仕組みや、必要な代理行為を介護者である家族ができるシステムは、もっと簡単にいくらでも作れるはずです。それは小さなものなので、個々の状況に合わせた使い方ができます。多額の報酬を払う必要もありません。
個別性に対応できないので、成年後見制度を使ってよかったという人がおられるのも事実ですが、この制度を利用したために、法律行為しかしない第三者後見人や後見監督人への高額の報酬支払いに苦しめられている介護者がいることもまた事実です。
問題点がこれだけあきらかになり、内閣が閣議決定した利用促進基本計画にも「利用者がメリットを感じられる制度に」と書いてある通りメリットが感じられないという声が多々ありそれを内閣は知っているのに、それを無視してさらにきれいごとを並べ、多額の報酬支払いが必要ということはどこにも一言も書かず、後見制度利用申し立てを増やそう、後見人の権限を拡大しようと、人権を制限する方向にすすめようとしているのはいったい誰なんだろうと、怖さを感じます。
本来、判断能力の低下した精神障害者等の権利を守ることは、国が福祉制度として確立すべきであるはずなのに、なんでも自己責任であるかのように、多額の報酬を払ったら権利を守ってあげますよという名目ですべてを国の管理下に置く制度を作って言い訳にしていることが問題であると思います。
しかし、国も家裁もそのことには決して触れません。介護保険制度だけも国の予算は苦しく、さらに権利擁護のシステムを作るとお金がかかると思っている勢いです。少し工夫をするだけでなんとかなるはずなのに。
実査に消費生活センターという機関があり、詐欺にあいそうになっても協力解決するシステムもあります。それに倣って取消権や代理権を一時的に整備することはそれほど難しいことではないはずです。
それをしないので、国は第三者後見人である法律家への利益供与を目的としているのではないかと、疑われても仕方がないと思います。疑いたくて疑うわけではなく、火のないところに煙はたたぬ、です。

このブログでたくさん知識と情報を得ることができました。
後見制度の利用をいかにもメリットがありますよと、PRしている国、地方公共団体に対抗するようなPRができる掲示板があればいいのにと、切に願っています。
ここにコメントを書いてくださっているすべての人にお礼を申し上げます。
このようなオープンな意見交換が、国会で必要ですね。
ありがとうございました。

Posted by sue at 2017年08月01日 10:03 | 返信

>成年後見制度を利用して、良かった、助かった、と言う本人、
>家族、関係機関からの当事者からの感想しか聞いたことがありません。

後見類型の本人が、真に制度を理解して
「良かった」「助かった」などというはずがありません。
言えるなら、それは後見類型でもないのに後見類型にさせられたいる証拠です。

それに、その本人は、自分の財産から勝手に報酬が支払われていることを
知っていないのだろうと思います。

ネットの情報が当てにならないのだとしたら、
貴方の書き込みも相当、当てにならないことになります。

本人が真に制度を理解した上で感謝している姿を
ぜひご披露願いたいものですね。

Posted by ねこ at 2017年11月06日 04:32 | 返信

認知症の祖母のことで、伯父の友人の不動産会社社長が成年後見人を売り込んできました。全く信用できないし祖母名義の不動産を狙ってるとしか思えなかったんですが、ここの書き込みを見てより一層そう思いました。

Posted by ホンコン at 2017年12月16日 01:19 | 返信

ホンコンさんへ
今、地面師が社会を賑わせておりますが、士業後見人が絡んでいるケースもあります。
士業後見人は不動産を売却すれば、管理報酬(財産等の基礎管理料)の他に
付加報酬(臨時ボーナスみたいなもの)が発生します。
要は、金銭的利益を被後見人にもたらしたので「でかした!」という家裁の
ご褒美ですが、それは被後見人の売却益から支出されます。
挙句、総財産が増えるので、管理報酬が自然アップするという
士業後見人にとっては二重に旨味のある仕事なのです。
ぜひ、気を付けて下さい。

Posted by ねこ at 2017年12月18日 05:52 | 返信

最近思うに、「この人は判断能力が無い」と、誰がどうやって「判断」するのか、について、その基準が曖昧でありいい加減である、と。
確かに「明らかに意思疎通不可能な状態に居る人」は、いる。
しかしそういう状態の人は、死期が迫っていると思う。
それと、飲まなくてよいクスリを飲まされている人達。

何が言いたいかと言うと、
認知症ではないのに認知症だと誰かが判断してクスリを飲ませてますます認知症らしくさせてだんだん薬剤性認知症にしていって、判断能力に欠けるから成年後見人を付けましょう・・・
これは、国家ぐるみの犯罪ではないのかしら?

Posted by 匿名 at 2017年12月19日 12:46 | 返信

現在の成年後見人制度は矛盾に満ちていてこのままでは受け入れられるのは無理に思えます。

もう被後見人の資産の使用経過について公的健康保険のレセプト審査のような制度が必要ではないでしょうか。親族後見人を排除して士業後見人に任せれば良いというのでは現状の問題は解決不可能です。

そんなに士業後見人にやらせたければ士業後見人の後見経過は実績として被後見人を匿名として公開すればいいと思うのですが。

Posted by おねこさま at 2018年01月30日 12:00 | 返信

士業です。
独居で近い親族や頼れる親族のいない方、親族より虐待を受けていた方など、数人の方の後見人をしています。
きれいごとを言うつもりはありませんが、、本当に大変です。週末も年末年始も深夜も、警察や地域の方、事業所、施設、被後見人から連絡が入ることはざらで、365日休めません。でも、したくて始めたことなので、やっています。
不動産も数軒処分しましたが、田舎なので価値も低く、誰も買ってくれません。自分の足で探して、やっと見つけるのです。不動産業者に仲介を頼むこともありますが、お金をもらったことなどありません。ここのコメントを読んで、驚いています。
報酬も、一番多い方で月2万6000円です。一人の方で、月に20時間以上費やすこともあります。やらしい話ですみません。本業のほうが稼げます。

ただ、一部の方、成年後見以外の本業で稼いでいる方 ―を除けば、
成年後見は、ビジネスです。社協も同じです。社会福祉士も。
遠方という理由で面会も一度もせず、通帳の管理だけで、月に5万近い報酬を得ている人もいます。例え月2万でも、20件もったら月収40万です。登記が減り、顧問契約のない司法書士には安定収入です。だから、最初から「成年後見業務専門」の司法書士も増えています。社会福祉士も、勤めながら後見人をしている方が多いですよね。「週末だけのバイトです」なんて堂々と言われる方もいます。
生保の方も報酬出ています。市町村によっては、低財産の方には月2万の報酬補助が出ていたりもします。
被後見人が生きている限り、あまり労力を使うことなく、定額の収入が見込まれる、おいしい仕事なのだと思います。

あまりにビジネス化している、そんな状況に疑問を感じていて、この記事にたどり着きました。
ここに書かれているのは、厳しいですが、的確な意見だと思います。
私も同じだと言われるなら、そうなのかもしれませんが。

ただ、士業等に成年後見の仕事を回すのは、裁判所であり、役所であり、
包括であり、ケアマネであり、民生委員であり、、
ビジネスだと認識したうえで、お互いにそれで成り立っているのです。

一方で、「士業」にもいろいろいます。どうか、一つにまとめないでください。
士業の後見人というだけで、なぜか冷たい対応をされることもあり、辛い思いをすることもあります。
社会の変化に伴い、すべての人を、家族や親族、地域だけ支えきれるわけではないことも、また事実で、そのときに第三者後見人が必要とされる場面も確実にあるのです。

今、家裁も、利用促進のためにこちらにより近づいて来ています。ますます、成年後見がビジネスとなり、本来なら後見人をつけなくてもよい人にも後見人が選任されてしまうようになるのではないかと危惧しています。
恐ろしい社会にならないよう、ここの声がもっと大きくなることを願っています。

長文で失礼しました。

Posted by 匿名 at 2018年03月19日 01:04 | 返信

「ますます、成年後見がビジネスとなり、本来なら後見人をつけなくてもよい人にも後見人が選任されてしまうようになるのではないかと危惧しています。」

私も同感です。
同様に「本来なら薬を飲ませる必要がないのに【飲んだ方がよいように感じる流れを作って】≪お薬飲みます≫と言わせて堂々と処方する」医者がフツウに存在します。
かくして、どんどん『誰かの助けがないと生きることができない高齢者』が増える。
そしてどんどん、介護ビジネス医療ビジネス成年後見ビジネスが繁盛する。これらは税金を資金とする3大ビジネスであります。

Posted by 匿名 at 2018年03月20日 02:31 | 返信

ビジネス=悪ですか?
お金もうけ=悪ですか?
資本主義の国ですよ、日本は。

Posted by ブラックソーシャルワーカー at 2018年03月21日 10:07 | 返信

あなたは企業責任・企業倫理というものを知っていますか?

そうです。おっしゃる通り、日本は資本主義の国です。
しかし日本は「健全な資本主義」ではない。

企業には「企業責任」というものがある。
たとえば不良品の回収。
企業には「企業倫理」というものがある。
たとえば(本来ならば)銀行はエゲツナイ融資や取り立てはしない。よく聞きますよね。「私たちは反社会勢力と一切かかわりません」ほんとかどうかはともかくとして。

企業には「社会的責任」というものがある。
たとえば有害な化学廃液は規定通り希釈してから放流しなければならない。

その他、いろいろ。たくさんの責任や規制が、企業には、ある。
企業活動は様々な法律によって管理監視されている(はず)。
法は、国が定める。国会が立法機関である。

税金を使っている「お国のビジネス」、医療、介護、成年後見、年金、などは、お国が企業主でもある。そのお国をお国が管理監視すると、当然、甘くなるのだ。あまあま、ズルズルの関係。

年金データの外注先が中国企業へ再外注しても「個人情報は漏れていません」なんて平気な顔をしている日本国。
あなたのようなブラックソーシャルワーカーがやりたい放題できるおバカな国です。

匿名からブラックソーシャルワーカーへの返信 at 2018年03月22日 01:26 | 返信

ありがちですが、、
論点がずれています。

成年後見制度は、国が作ったもので、法律により、本人の権利を制限して、本人の権利を守るというものです。矛盾する内容だからこそ、裁判所が関与するのです。

成年後見制度は、資本主義に則ったものではありません。

それを、資本主義にのせて、お金儲けを目的として手段を間違える人がいるから、守られるはずの本人の権利が侵害される。それが問題なのです。

Posted by 匿名 at 2018年03月22日 02:22 | 返信

成年後見制度に関して、まだまだ誤解や間違った認識をお持ちの方が多いのでしょう。また、身近にすばらしい後見人がいないのでしょう。ネットの情報には、ふりまわされないようにしましょう。

Posted by ブラックソーシャルワーカー at 2018年03月23日 07:44 | 返信

成年後見制度に関して誤解がある、間違った認識を持っていると言う人に、理論的具体的に、説明してほしい。
どこが誤解なのか、どこが間違った認識なのかを。
民法858条で本人の意思の尊重をうたいながら、家裁判事は、家裁調査官の調査ではっきりと「監督人不要です」と意思表示した母親の意思を理由の説明も当然なく、無視した。
この事実に対して、後見制度が本人の利益になっていない、本人の意思決定支援になっていないと、認識することの、どこが間違いで、どこが誤解なのかを、説明してほしい。
詭弁はお断りする。
母親は、被保佐人なので、意思表示は十分可能である。

Posted by 匿名 at 2018年07月05日 11:42 | 返信

補佐人制度は、被保佐人の平穏な生活、
人生を守るためだけの制度ですか?
被保佐人が世帯主の場合、家族の
平穏で、ストレスのない生活は守っては頂けないのでしょうか?

Posted by ひろこ at 2018年11月05日 11:50 | 返信

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