このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com

そう、いいことずくめ

2013年06月19日(水)

平穏死って、いいことずくめのことばかり書いてあるが、
そんな旨い話なんて、この世にあるわけない!というコメントをいただいた。
私の本や講義を見ることもなく、詐欺師のように思っている人が沢山いるようだ。
2つの応援
クリックお願いします!
   →   人気ブログランキングへ    →   にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
 
 
そのいいことずくめなのが、平穏死なのだが・・・

それでもまだ分からない???


そう、自分が経験したものにしか、分からないのかも。

経験したことが無い人には、そんな旨い話など、はなから信じられないのかも。

がん性腹膜炎でも、管も全く不要で、最期まで食べられる。
同じ病院で3回講義したが、全員が首をひねり信じてもらえない。

お医者さんの9割以上は、信じていませんね。
おそらく、市民も同じでしょう。

このブログを読んで頂いている方でも、信じているのは1割もいないことでしょう。

その1割というのは、自分自身が経験したひとだけ。
彼らは全員、生き証人。

7月25日に平穏死を経験した家族の言葉を集めた本が出ます。
それを読んでもまだ分からないという人には、もう何を言ってもダメでしょうね。

ちゃんと聞こうとしない人は、申し訳ございませんが、これで諦めます。
どんなに誠意を持って説明しても聞く耳を持たないので時間の無駄だ。

信じられない人は、このページをどうか去ってください。
どうか攻撃はしないでください。



医者の9割以上は、一生、平穏死を一度も診ることなく人生を終えます。

おそらく、医学部教授で平穏死を一生に1例でも経験している人は、1%以下でしょう。

私でさえ、平穏死1例目を診るまで、11年もかかった。

だから、平穏死を信じない、
平穏死と聞くと腹が立つ、
と、いい続ける市民がこの世に一人くらいいても、そんなものかもしれない。

しかし、だからこそ、書籍を書いて啓発をする意義がある。
市民には分かりやすく講演をして、理解を求めている。

医者にも学会や講座でちゃんとッ説明責任を果たそうとしている。

それでも、信じられないという人は、もう放っておくしかない。

他に手立てがない。
私としては、自分の持てる力をすべて注いでいる。

患者さんの尊厳を守るために、この職にあると思っている。
しかし信じられない人には、それさえも売名行為と映ってしまうのか・・・

本当に、哀しいことだ。


16世紀のフィレンツエのガリレオガリレイも、
おそらく同じ気持ちだったのだろうか。

天動説から地動説への転換期に、何が起きたか。
いま、まさに終末期医療において同じことが起きているのだ。

驚くべきことに今でも天動説を信じている人がいるのだ。
地動説への頭の転換ができない人たち。

凝り固まっているというか
取りつかれているというか、
とにかくおめでたい人たち。

真実を知ろう!という気がない人には、なんの成果も無い。


私が言っていること、書いてあることが理解されるのは、もしかしたら
私が死んで何年も経ってからのこと、なんてことになるだろうか・・・








2つのランキングに参加しています。両方クリックお願い致します。皆様の応援が日々ブログを書く原動力になっています。

お一人、一日一票有効です。

人気ブログランキングへ ← 応援クリックお願い致します!

(ブログランキング)

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ ← こちらもぜひ応援クリックお願い致します!

(日本ブログ村)

※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

長尾先生、私は経験者ではないですが信じています。

昔は皆さん、おうちで看取られていたのではないでしょうか。
そのたびに、皆が、のた打ち回るような苦しみをしたのでしょうか。

頭をやわらかくして考えれば、理解というよりも、もっと普通に入ってくるような気がします。

私は、肺ガンの家族の治療で休眠治療を考える際に、どうして大病院は、いきなり強硬手段なのか、どうして手加減しないのか、メニューに薬だけでなく量を減らすことを加えてくれないのか、と思いました。

「親不孝者」と親戚などから責められたものの、現時点ではQOLを保ち、生きているので、誰も文句は言わなくなりました。親戚とはそういうものなのだと学習しました。

その辺面、本人は、認知症がでて、最近では更に激しくなり、様々な不思議な文句を言ってきますが・・・。

主治医は、個々人を診てくださり、休眠治療というカテゴリーに入ります。腫瘍マーカーが上がれば抗がん剤の量を減らす、それでもダメなら薬を替えるなど、「待つ勇気」を持つ方です。

長尾先生も、「待つ勇気」のある医師だと思います。

でも、先生がおっしゃるようにそれができない医師、看護師、介護師、そして家族がいるのだと思います。それは情報社会になり、マスコミの影響もあり、速いことがいいこと、と勘違いをしている人が多くなっているのかもしれません。

時は流れ、生きているものは死に向かいます。

それを受け入れることができていれば、悲しいことだけれど、今を大事にできるのかなと、先生たちのおかげで少しずつ分かり始めています。

いつもありがとうございます。

Posted by よしみ at 2013年06月19日 02:03 | 返信

おすすめのサイト
平穏死のすすめ - 日本エルダーライフ協会
elder-life.org › ホーム › ニュースリリース › プレスリリース‎
ニュースリリース| 2011年12月15日『平穏死のすすめ』で高齢者の胃ろうの問題を提起した石飛幸三先生の.

Posted by ロモラオ at 2013年06月19日 03:16 | 返信

遷延性意識障害の終末期とはどのような状態でしょうか?

Posted by 匿名 at 2013年06月19日 06:20 | 返信

そんことはないと思います。「平穏死」は確実に一般市民に注目されています。

去る2月に兵庫医大の大ホールにて石飛幸三先生による「平穏死」についての講話が行われました。

驚くほどの一般市民の方が参加されており、大盛況に終わりました。

映像や阪大歯学部の野原幹司先生等とのディスカッションで構成されていて、その内容、意義深さに

ほとんどの方が「幸せそうな死に際」に涙していました。

私の父はもう亡くなっていますが、母は「平穏死こそ、人間の自然な死に方」だと日々言っています。

そんな、遠く先のことではなく、長尾先生のように精力的に普及活動を行う方々が次々に現れると思います。

何事もパイオニアは受け入れられにくいものです。

しかしながら、誰かがやらねばなりません。

それを精力的に実行しているのが長尾先生だと思います。

数々のご批判等、いろいろ心労もおありかもしれませんが、

どうぞ、しっかりと人間の一番大事ともいえる終末期に

「人としての喜び」「幸せ」「ささやかな彩」を与えてください。

Posted by 岩佐将志 at 2013年06月19日 08:59 | 返信

フラット人権情報ネットワーク
http://www.jinken.ne.jp/flat_now/medical/2011/10/28/0958-3.html

>2011/10/28
>人を診る医者でありたい 長尾クリニック院長 長尾和宏さん

>日本の医療費の大半を占めているのは、急性期医療や臓器移植、
>再生医療などの先端医療ではありません。6割を占める高齢者医療費です。


厚生労働白書>平成24年版>資料編33ページ>医療費
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/12-2/dl/02.pdf

2010年度 医療費総額→37兆4千億円
2010年度 後期高齢者医療費→12兆7千億円
2010年度 後期高齢者医療費÷医療費総額×100=33.9%

厚生労働省の資料を検索しましたが、
高齢者医療費が医療費総額の6割を占めている、
という公式資料・統計は存在せず、
上記の数値でした。

長尾先生が患者一人一人の状況や希望に応じた医療を提唱し、
町のかかりつけ医療・在宅医療に取り組まれていることは、
尊敬しますが、政府が公開している社会指標統計を閲覧すれば、
容易に確認・検証可能な社会指標数値について、
事実ではない数値を宣伝していたら、
長尾先生の主張や活動にとってマイナスになると推察します。

Posted by Athena at 2013年06月21日 10:53 | 返信

医療費総額に対する高齢者医療費の割合でけでなく、長尾先生の主張の一つに、
胃瘻造設の大部分は老衰や認知症の末期の人に対して行われているという認識ですが、
高齢者医療費の話と同じで、公的な資料の出典は示されてません。

私の個人的な推察ですが、
乳幼児の場合は先天的な脳障害または口腔・咽頭・食道の障害、
乳幼児以外は事故や病気の後遺症としての脳・脳神経の障害、
または、口腔・咽頭・食道の病気による障害であり、
高齢者の場合は脳卒中の後遺症が、症例として大部分であり、
終末期の人に無理やり造設というのは希少例のように思います。

全コメントでも申しましたが、社会指標となる数値は、
政府などの国家権力以外には収集や公開する能力も権限もないので、
政府が公開している資料を出典として示さないと、
長尾先生の主張に反対する人々から批判される原因を、
自ら作ることになると思います。

Posted by Athena at 2013年06月21日 11:11 | 返信

長尾先生の話ではないのですが、石飛先生の講演で、
http://ro-sen.jp/sympo/sympo35.html

>胃ろうをつけてだいたい3年ぐらい生きるらしいのですが、
>1年間に払われる医療費は一人当たり約500万円だそうです。
>3年間で1500万円です。日本で今30万人の人が胃ろうをつけております。

>90も100も過ぎて、意識もなくムンクの叫びのような形で口を半分開けて、
>自分では動けなくて、自分の意思でなく胃ろうをつけられて寝ている人が、
>今日本には少なく見ても7割はいるだろうと言われております。
>20万の人がもしそうだすると、年間にこれに必要とされる医療費はなんと1兆円です。

石飛先生も長尾先生と同じで、公的な資料の出典は示されてません。
それに加えて、石飛先生の表現は伝聞をそのまま書いてます。

長尾先生も石飛先生も医師として医学論文を書いてきたはずですから、
出典やエビデンスを示さない文章は、論文としては認められないことはご存じのはずです。

医師なのでご存知と思いますが、平成24年改訂の診療報酬では、
胃瘻の初期設置は10万円、交換は1回2万円です。
定期的通院での医薬品の処方と合わせても、自宅や介護施設で生活しているなら、
年間500万の医療費はかかりません。

人体の機能を代替する医療の診療報酬で、
初期費用が最も高額なのは心臓移植、
継続費用が最も高額なのは人工透析で
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/syakaihosyou/syutyukento/dai7/siryou1-2.pdf
患者一人当たり年間480万円、総額で1兆4000億円ですが、
石飛先生の論理だと、透析もやめるべきになります。

自分の人体で生きられない者は社会の迷惑だから死ぬべきという考えを持つのは自由ですが、
国会に議席を持つ政党で憲法25条の廃止や限定適用を主張する政党は存在しないので、
そういう考えの社会にすることは予見可能な範囲内では不可能です。

こういう表現をしてると自分の主張の実現のマイナスになると思いませんか?

Posted by Athena at 2013年06月21日 11:50 | 返信

コメントする

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com


過去の日記一覧

ひとりも、死なせへん

安楽死特区

糖尿病と膵臓がん

病気の9割は歩くだけで治るPART2

男の孤独死

痛い在宅医

歩き方で人生が変わる

薬のやめどき

痛くない死に方

医者通いせずに90歳まで元気で生きる人の7つの習慣

認知症は歩くだけで良くなる

がんは人生を二度生きられる

親の老いを受け入れる

認知症の薬をやめると認知症がよくなる人がいるって本当ですか?

病気の9割は歩くだけで治る!

その医者のかかり方は損です

長尾先生、近藤誠理論のどこが間違っているのですか

家族よ、ボケと闘うな!

ばあちゃん、介護施設を間違えたらもっとボケるで!

抗がん剤 10の「やめどき」

「平穏死」10の条件

胃ろうという選択、しない選択

  • にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ