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統合医療に対する日本医師会の姿勢

2013年07月18日(木)

私は統合医療学会の会員で、学会にも参加している。
これからの高齢者医療の鍵は、統合医療だと信じている。
一方、日本医師会は、統合医療には懐疑的な姿勢を崩していない。
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どうも日本医師会は以下の2つの理由で反対しているようだ。

・統合医療=怪しい医療
・統合医療=医療費削減に繋がるイメージ

なるほど、日本医師会らしい見解だ。
陳腐だと私は思う。

しかし、それならむしろ、
・怪しくない医療
・多剤投薬が減り、医療費が節約されて消費税を
 あげなくてもいい医療
というべきではないのか。

正直、残ね~ん!

もうひと工夫されたら、日本医師会の株が上がったのに・・・

羽生田先生は自民党から全国比例代表で立候補されている。
東京医大の先輩として、私も応援している。

国会では、終末期議論を一緒にしてきた間柄。
クリニックには、羽生田先生と私とツーショット写真が貼ってある。

もし羽生田先生が議員になられたら、これまでの
終末期議論だけでなく、統合医療議論も是非させて頂きたい。

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

統合医療とその問題点 羽生田 俊(日本医師会副会長)

http://www.med.or.jp/doctor/member/kiso/d20.html


「統合医療」の安全性・有効性に関わることが不明瞭で、医療安全が最優先さ
れているとは言えない。患者中心の視点に立てば、QOLの観点から近代西洋医学、東洋医学や伝統医療などを融合していくことは、将来的に患者の利益に繋がることはあるとしても、現時点のわが国の統合医療は、

a 定義が明確にされていない、

b 多種多様かつ玉石混淆、

c エビデンスに乏しく、今後の収集が必要、

d 患者の安全・安心のための情報不足、と言える。

このような現状の中で、「統合医療」を何が何でも推進すること、あるいは闇雲に否定することは医の倫理の視点に立った場合、医学・医療を実践する医師としては正しい姿勢とは言えない。特に、安全性・有効性が確立していない療法を患者に提供することは、医の倫理の立場からは大いに疑問のあるところである。

 

さらに憂慮されることは、統合医療の推進を医療費削減に繋げようと目論む者達の存在である。少子高齢社会の影響で医療費増加は必然であるが、統計データの国際比較によれば、わが国の医療費は決して高額とは言えない。長年に亘る医療抑制策が医師の偏在・不足を生じさせ、地域医療の崩壊を招いていることを再認識しなければならない。医療は国家にとっての大事なインフラであり、国民の安心・安全の基礎といえる。そして、医師はこの国民のための医療を守り、さらに発展させなければならないのである。

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この記事へのコメント

私が、鍼灸師会を除名される直前平成(7~8年)に聞いた話ですけど、何でも、医師会の中に、鍼灸に理解のあるお医者さんがいらっしゃって、鍼灸師がミンミン党に入党すれば、その鍼灸師院の患者さんに、保険の同意書を書いて下さっても良いとの話だったそうです。
でも、それから15~6年経って鍼灸師に聞いてみたら、患者さんは「自分の好きなお医者さんに保険で掛かって、鍼灸は針灸で、やはり自分の好きな鍼灸院に行きたい」と言うので、このお医者さんとタイアップする案はあんまり伸びなかったそうです。
医療は保険で、鍼灸は実費で、と言うのが一番良いのではないでしょうか?
ただし、鍼灸学会などで、是非お医者さんに、多種多彩な医療と病態についてご講義承りたいとは鍼灸業界も希望していると思います。
中には医療機関の中で、修行したいと言う若い鍼灸師もいるでしょうし、技術は持っているので、自分の鍼灸院の中で、のんびり丁寧な仕事をしたいと言う老齢の鍼灸師もいるのではと思います。
保険で鍼灸をすると言うと、「私は社共党支持者だから、鍼灸師は医療生協のお医者さんに頼んで、同意書を貰ってくれ」とか「民民党に入党して民民党のお医者さんから同意書を貰ってくれ」とか勝手なことを言う患者まで現れて、困ります。
不景気ですし、理想通りにはなりませんけど、なるようにしかなれないと思います。

Posted by 大谷佳子 at 2013年07月19日 09:58 | 返信

今年の9月に、コスモスクウエアーの森ノ宮、医療大学で、全日本鍼灸学会の研修会があるそうで、一番に、医療大学学長の萩原俊男先生が「高血圧と鍼灸治療」と題して、講演して下さるようです。
ケアマネジャー学会も今年、初めて、日本老年学会総会に混ぜて貰って、勉強にもなりましたし、参加費も割安で、ランチョンセミナーも好きな講座を受けられるし、大きな学会に混ぜて貰うと、有利だなあと感じました。
全日本鍼灸学会も今年で60回になりますので、是非、老年学会に混ぜてもらえると、有りがたいと思います。
でも、統合医療となると、東洋医学会は、その範疇に入るけれど、鍼灸学会は入らないでしょう。

Posted by 大谷佳子 at 2013年07月28日 02:41 | 返信

9月8日にコスモスクウェア―の森ノ宮医療大学で開催された、全日本鍼灸学会の近畿ブロック集会に行ってきました。
森ノ宮医療大学の学長の荻原俊男先生の「高血圧の予防」のご講義は、やさしそうで、レベルが高く、難しく思いました。
「質問はありませんか」と、御下問がありましたが、皆、圧倒されて、あんま質問できなかったようです。
私も光文社新書刊「元素周期表で、世界はすべて読み解ける」という吉田たかよしというお医者さんの書いた本の中に、P125に、「食塩を取り過ぎても、水分をたくさんとって、おしっこを大量に出せば、ナトリウムは捨てられると思っている人が多いようですが、一日に尿と一緒に捨てられるナトリウムの量は決まっています。それを超えて取ってしまったナトリウムは、体内に蓄積して高血圧を引き起こしてしまいます。」と書いてありましたので、「それでは利尿剤を服用する意義はないのかしら?」と思って質問しようと思いましたが、気が小さくて(?)質問できませんでした。
鍼灸学校の後輩に「大谷さん、何でも、勇気を出して聞かなきゃ勉強になりませんよ!」と怒られました。
米山鍼灸院の兄弟子に、「全日本鍼灸学会も、荻原先生が会長をしていらっしゃる老年医学会に入ればいいね」と言うと、「荻原先生が、会長をしているのだね?聞いてみます」と言っていました。
まあ、9月8日の鍼灸師のレベルでは入ることは難しいと思いますけど。

Posted by 大谷佳子 at 2013年09月13日 02:04 | 返信

> 統合医療の推進を医療費削減に繋げようと目論む者達
これは、先生の考えている意味(統合医療は安い)ではないですよ。

統合医療は自由診療なので、広まった方が国庫負担が下がります。
極端な話、保険医療に頼らずに死ぬまでレメディみたいなあめ玉を自腹でなめててもらったほうが医療費が削減できて助かる、なんて考えの人がいますよという指摘です。
ご参考までに。

Posted by 匿名 at 2014年03月14日 06:49 | 返信

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