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すい臓がんを恨む

2013年09月23日(月)

最近、相次いで2人の親しい知人がすい臓がんに命を奪われた。
40台と50台と、まだまだ若いのに・・・
お通夜の席でお顔を見ていたら、悔しさがこみあげてきた。
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食生活の欧米化に伴い、我が国のすい臓がんが増えている。
すい臓は胃や大腸の陰にかくれて忘れられていることが多い。

2人とも自覚症状が出て病院に行った時は手遅れに近い状態だった。
手術や抗がん剤や血管内治療をしたが最終的に命を奪われた。

ご家族はそれまで受けてこられた医療に満足されていた。
医学的処置に一定の効果があったとも思っておられるようだった。

私は死に顔を見ながら、一度でも腹部にエコーをしてあげたら良かった、と思った。
親しいだけに遠慮して言わなかったことを後悔している。

腹部エコーで1Cm程度で見つけた何人かのすい臓がんは、手術で完治している。
現在も外来通院されている方もいる。

すい臓がんは、1cmまでで見つけたい。
そのためには、腹部エコーしかない。

助かるすい臓がんは、すべて無症状でエコーで偶然見つかっている。
いくらタチが悪いすい臓がんでも、早期発見早期治療で助かった人が何人か現実にいる。

膵管の拡張と膵のう胞に着目すれば、すい臓がんの早期発見は充分可能である。
やはり機会があれば、エコーですい臓を診てもらっておくべきだ。

故人のお顔は私に、いろんなことを教えてくれる。
彼らが毎日、私に話しかけてくれるような気さえする。

私は55歳だが、自分より若い友人(医師ではない一般人)の訃報が続くと本当に辛い。
今週はずっと落ち込んでいる。

そこに親しい先輩の訃報が、今日、飛び込んできた。
ニュースでもやっていたが、不慮の事故による死亡。

その先輩とは、つい先日、食事をしたばかり。
健康で善良で素晴らしい医師の命が消えた。

このショックもあり、サザンの「蛍」が心に沁みてしょうがなかった。
若くして不慮の事故で鬼籍に入られた人の分も努力したいと思う。


私たちは生かされている。
明日の命は分からない。

だから今日を精いっぱい生きて、楽しみたい。
もちろん外来患者さん、在宅患者さんともl一期一会の気持ちで接したい。

この連休は天気がいい。
体を少しでも動かしたい。





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この記事へのコメント

こんばんは(T_T)
膵臓がんは沈黙のがんと言われてますものね・・・・・
自覚症状があってからでは手遅れと・・・・・

母は病院好きで1~2週間おきに内科、眼科、整形外科、皮膚科に通院してました。
月1回の採血もしていました。
4月の採血結果ではALPが4ケタであった。
その後時々腹痛に襲われるが、尿管結石だと診断された。
通院していたのは内科と標榜しているが、専門はウロの開業医さんである。
ウロのDrが尿管結石と言うのだからそうなんだと思っていた。
6月に息ができないくらいの激痛で救急搬送された総合病院では、入院当日に膵頭部がんステージ4で余命3カ月と診断された。
時々、4月に詳しい検査をしていたらと思う。
消内が専門ならもっと早くに疑って発見していたのではないか・・・・・
思っても仕方がないけど、すこしだけ悔しい。
でも手術適応の時期に発見されても、PDの手術は受けさせなかったかもしれない。とても侵襲が大きい手術なので・・・・・
そう考えると治療の選択肢が限られた状態での発見で良かったとも思う。
母の年齢は平均寿命に近く、あきらめもつく。
今は穏やかに順調に弱っていっている。

2年前、高校時代の友達が入院・手術した。
1度は退院したが2カ月後に再入院となり、虹の橋を渡った。
どうしてもっと早く発見できなかったのか・・・・・
彼女は胃痛があり、開業医さんで初めに1度だけ内視鏡をしたと言った。それから2年ずっとガスターを内服していた。

開業医さんを責めるつもりはないけど、
開業医さんにも限界があるのもわかるけど、
なぜが悔しい。

先週、50歳でキリがいいということで中学の同窓会があった。
35年振りの再会話で何人かが逝なくなっていた。
思いのほか多くてびっくりした。
私ももうそういう齢なんだと自覚した。
早期発見できれば、がんは治ることが多い。
私の両親はともにがんである。
私も自分の体調のわずかな異変に、がんではないかと疑っていこうと思った。まだやりたいことがたくさんある。

今日は気分転換に甲子園観戦に何十年ぶりかに行った。
尼崎を通過するとき、この界隈におられるんだろうなぁ~と思い、意外と都会でびっくりした。
私は小学2年まで西淀川区佃に住んでおり、尼崎には幾度も行った記憶がある。
千船の駅前も面影は全くなかった。
変わったなぁ~あっ私も年とったんだなぁ~と鏡を見た。

さぁ、もうすぐ2時、実家(徒歩1分)の母のラウンドに行って寝ます。
おやすみなさい(-_-)zzz
睡眠は大事ですよね!
先生も少しでも休養して栄養つけてくださいね。
口の機能はお話するだけではありませんよ!(*^_^*)

Posted by rara at 2013年09月23日 01:48 | 返信

長尾先生も、健康に気を、おつけになって下さい。
またしても、米山鍼灸師の話で、恐縮ですが、米山先生も、自分の弟のように仲が良かった、鍋島鍼灸師が、脳梗塞になって、リハビリに励んでいたのに、突然の発作で、亡くなったので、気落ちしていたら、自分が、突然死してしまいました。
親しいお友達が、亡くなられた、ご心痛、お察し致します。
これを機会に、長尾先生も、お年を考えて、無理をしないように、ボチボチ歩いて行って下さい。
新幹線で、飛ばさないように。

Posted by 大谷佳子 at 2013年09月23日 10:52 | 返信

ガンは、発生する場所により予後が異なります。年齢ではなく、場所であることを、家族の病気により学びました。

すい臓がんは、発生すると厳しい現実があります。
抗がん剤のエビデンスでは、生存期間中央値は7ヶ月くらいだったと思います。標準的抗がん剤で苦しんで、です。 私は抗がん剤は標準的に使うべきではないと考え、個々人に合った量で、副作用を感じずに治療を受ける休眠治療を考える者ですが、それは家族によって意見は異なると思います。

ただ、どの方法をとっても、抗がん剤では治ることはなく、残された時間も多くはありません。

長尾先生が言われるように早期発見が必要だと思います。

Posted by よしみ at 2013年09月24日 11:44 | 返信

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