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薬を飲んでも咳が止まらないという患者さんが再診される。
「風も治せんのか」とか「薬があわない」と怒られる。

「タバコを吸っていたら治りませんよ｣と言うと、日に油を注ぐことになる。
それでも言わないと、また治らないので怒られる。

タバコは体にいいものだと思っている人が多い。
それを止めるなんて言おうものなら烈火のごとく怒るひとがいる。

問答のあと、「大きな病院を紹介してくれ」と言われたひとがいた。
風邪で紹介状を書くのは初めて。

それでも喫煙者は、風邪の特効薬を求めるので
大学病院にでも紹介状を書くことになる。

相手も忙しいのに、こんな紹介状を書いて本当に申し訳ない。
タバコを恨みながら、一生懸命に汚い字で書いている。

まだまだやるべきことが沢山ある。