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「口から食べること」を地域で支える

東京都大田区での訪問歯科の取り組み

2013年12月21日(土)

生きるとは食べること、食べるとは生きること。
普段そんな話ばかりしている(今日もそう講演したばかり)が、大田区では
訪問歯科チームが、しっかり最後まで食べることを支えている。

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東京都大田区の細野歯科クリニックの細野純先生
新谷歯科医院と新谷浩和先生
大田区保健所の伊東由香先生のお話を伺った。


摂食嚥下障害を有する患者さんは
要介護認定者の18.1%、すなわち959863人いる。

食べるためのスタッフとして大田区には
「行政歯科衛生士」が8名いて自転車で巡回している。

・訪問歯科診療や衛生士による口腔ケアや嚥下指導はもちろん
・歯科標榜のない医科病院での歯科治療や摂食嚥下評価も
積極的におこなっている。

医師会と歯科医師会との連携強化はもちろん
現場を知っているケアマネと歯科衛生士の連携が今後大切になるであろう。

ケアマネは単にハンコをもらうだけでなく、必ず摂食嚥下状況を調べて
介入できていなければ、歯科医師会や行政歯科衛生士と連携することが求められる。

認知症で食べられないのではない。
実は最後まで口から食べられるのに、みんな食べさせることを忘れているのだ。

お薬が嚥下障害の原因になっていることもあるので、まずはここからチェック。
・ベンゾジアゼピン系睡眠薬
・胃酸分泌抑制剤
・抗うつ剤・・・

終末期のマネッジメントに、もっと行政や
歯科医、衛生士が関わらないといけない。

もちろん、訪問薬剤師や訪問栄養士も。
訪問看護師や医師は当然。

大田区は最も連携が上手くいっている地域。
私も尼崎でもっともっと頑張りたい。

実はそれが地域包括ケアそのものなのだ。

地域包括ケアとは、最後まで口から食べることを地域の多職種がまじくって支えること。


昨日の東京は雪が舞う寒い夜だった。
今日は西宮で「認知症と権利擁護」の講演を終えたばかり。

富士山がいつになく輝いていた。

今夜は、当院の忘年会。
3夜連続の忘年会。


 

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この記事へのコメント

私事ですが、独居の91歳の父は、年相応に身体のあちこちがたが来て、気力体力も落ちて来ておりますが、自分の歯は20本以上、しっかりかんで食べます。
頭は今のところ認知症の気配はなく、歩くのは大変だが、自転車なら楽、と買い物や病院、巡回図書バスに本を借りに行ったり。洗濯機を回し、干してたたみます。
食事は宅配を利用してなんとか。
今年風邪を拗らせ、人生初の40度超えで、近くの老人医療を主とする病院に入院しましたが、良くなると、あんなとこに居ったら老人くさくなって気が滅入ると言い、91には見えないと言われて面映ゆかったとか。
大田区、要介護認定者の摂食嚥下障害にたいする対策、歯科

Posted by 匿名 at 2013年12月24日 08:31 | 返信

長尾先生、20日はお疲れさまでした。
また、大田区のことを紹介いただきありがとうございます。
摂食嚥下機能も大切ですが、歯科衛生士としては口腔ケアもとても重要だと考えています。
悲しい事に、在宅へ伺うと、口の世話は下の世話より嫌がられているものだと実感させられます。
先生のおっしゃるとおり「地域包括ケアとは、最後まで口から食べることを地域の多職種がまじくって支えること。」さらには、家族にも協力していただくことが大切だと思います。
細野先生に御教授していただきながら、日々行政の歯科衛生士として在宅でのスキルをアップさせながら頑張っていきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。

Posted by 伊東由香 at 2013年12月24日 08:50 | 返信

誤って投稿ボタンに当たりました。
書き直します。私事ですが、独居の父は、91歳、年相応に身体のあちこちがたが来ておりますが、自分の歯は20本以上、しっかりかんで食べます。体力も気力も落ちて来ているかな、と感じてはきました。
歩くのは大変だが、自転車なら楽、と買い物や病院、巡回図書バスに本を借りに行ったり。洗濯機を回し、干してたたみます。食事も宅配を利用してなんとか。
今年風邪を拗らせ、人生初の高熱、ふらふらで、近くの老人医療を主とする病院に入院しましたが、好くなってくると、老人くさくなって気が滅入る、あんなとこに居ったらどうにかなると。91には見えないと言われて面映ゆかったとか申しておりました。
大田区は、介護認定受けた方で摂食嚥下障害のある方に、歯科の面からのサポート体制が整えられているのですね。うらやましい。
しっかりかんで食べるから、元気とは限らないとは思いますが、メタボ検診としつこいように送って来るより、メタボ&歯科検診を合体させた検診に出来ないものでしょうか。
元気な高齢者を、研修受けさせ、認知症やその他病や弱者の介護の補助や、待機児童等の世話の補助、働いてもらうのは無理なんでしょうか。
老人医療施設、小中幼保施設まで同じ場所に作ることができればいいのにと思ったりします。お互いに交流を持てば、特に若い者には良い経験ができるような。

Posted by 小畑ふみこ at 2013年12月24日 08:58 | 返信

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