度会町と書いてなんて読む？
わたらいちょう、だ。

人口９０００人、高齢化率は２８％
お伊勢さんから車で２０分ぐらい。

団塊の世代　老い方、死に方セミナーの第５回の最終回の
講師として、呼んでいただいた。

コーデイネーターは西条市の近藤誠さん。
５回とも愛媛県から度会町に来られて認知症ケアを啓発されている。

私が慶応大学の近藤誠氏の「後出しじゃんけん」の話をしたら、それを受けて
西条市の近藤誠さんは、「認知症ケアは後出しジャンケンでいい」と講演された。

後出しじゃんけんゲームを、みんなでしてみた。
勝つのは簡単だが、負ける方を出すのは案外難しい。

人間は本来、本能的に勝とうとするもの。
負ける手を出すのは、難しい。

認知症の人を相手に、後出しジャンケンで勝とうとするのでおかしくなる。
本当の認知症ケアは、負ける手を出してあげることだと解説されたが同感。

医療も介護も、常に勝つ手をを出そうとするから、おかしくなる。
微笑みながら、後出しジャンケンで負ける手を出せるケアに変わらないといけない。

長久手市長さんは、後出しジャンケンのことを「立つ瀬」を残す、と言われる。
立つ瀬とは、早く言えば、相手の立場にたつこと、思いやり。



講演終了後、３ケ月ぶりに外宮を参拝。
咋年１０月に新居に引っ越しされた神様に久々にご挨拶。

境内にはまだ雪が残っている。
雪の杜、木の香り、鳥のさえずり、澄んだ空気、すべてが最高。

正装した男性の参拝客が多い。
よく観察すると男性の方が多い。

今朝もそうだったが、平穏死の講演会はいつも女性の参加者が多い。
９割が女性といえば、特養も、グループホームも死にかたセミナーも同じ。

しかしお伊勢参りは、６割が男性。
このギャップをどう考えたらいいのだろうと思いながら、伊勢うどんを食べた。

目の前の水槽には、沢山の種類の綺麗な魚が泳いでいる。
板前さんが網ですくって、包丁でグサっと頭を落としていく。

死んだはずの魚が、ときおり大きく飛び跳ねて、まな板の上の水が
３ｍ離れた私のところまで飛んでくる。

死んでいても生きている。
精いっぱいの力を振り絞って、最期のあがきを見ながら、うどんを食べた。

人間は、悪い動物だ。
こんなに悪いのに、神様の前では頭を下げて、なにか偽善者のような気がした。

伊勢の空気は澄んでいた。
外宮の神様になにか力を頂いた気がした。

今夜は、京都の清水紘先生の勲章受章の祝賀会。
京都府知事、京都市長、病院ｊ協会の会長さんらが発起人の大きな祝賀会。

発起人にはソムリエ協会会長の岡さんの名前もある。
そう、清水先生はワインの達人でもある。

というわけで、伊勢うどんのあとのワインを楽しみにしている。
明日も京都で、結構、大きな講演会に呼ばれている。
http://www.drnagao.com/lecture/lec_20140223_01.html