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元祖・在宅医のはなし
2014年03月07日(金)
先生とお話しするには、4年ぶりくらいだが、黒岩先生はまったブレていないかった。
彼自身の現在の活動や考えを忌憚なく話されたがすべて納得の素晴らしい生き方だった。
もちろん在宅医療の原点についても話された。
黒岩先生は、20年間で2合計400人の死亡者のうち
84名を在宅で看とっておられる。
病院で亡くなったのは、116人。
おおよそ7割を看取りっておられる計算になる。
以下、先生が話されたなかで印象に残った言葉をメモした。
●80過ぎたら、「明日」は無い
しかし必要なものは「希望」
●不条理な死
条理の死と不条理な死を分けて考えないといけない
グリーフケアが違う
・条理の死=高齢者の大往生
・不条理な死=子供の末期がん、震災での死など
●緩和ケアへの疑問
痛みを取ることばかりに向いて
本当に死に向き合う医学になっているのか?
●岡部健先生の遺言
病院は死を敵にまわして、悪者扱いし、タブー視した。
お迎えが来た方が楽に逝ける
あの世があることを否定しない
看取りは医療ではなく、地域文化である。
臨床宗教家が必要である。
●平野博先生
平野先生は麻薬を使わなかった。
ターミナルケアは、一方的に苦痛を取り除くものではない。
苦しむことから何かを受け取ることができる双方向的なものでありたい。
これはがんでも認知症でも同じ。
●大下大圓先生
ケアする人もケアされる人も共に成長するという関係性が大切
●青木新先生
末期患者さんには、激励は酷で、善意は悲しい。
説法も言葉も要らない。
きれいな青空のような瞳をした人がそばにいてくれるだけでいい。
●黒岩氏自身
ビハーラ的(日本的)ケアの重要性
・死を直視し、死を前に痛みや不安に苦しんでいる人から
学ぶ姿勢が大切
・人はどんな状態にあっても存在を認めて欲しいもの。
・日本的スピリチュアルケアのヒント
●良寛を看取った人たち
彼は74歳で直腸がんでがん死した。
弟子の遍澄は、ケアマネの役を果たした。
第11代木村元右衛門と妻は
住まいと介護の提供者だった=サ高住のオーナー
つまり、良寛は多職種連携で看取られた。
●真の「連携」は、当事者を巻き込まないと始まらない。
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