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京都の200人、滋賀の200人
2014年03月21日(金)
京都では200人の市民に、滋賀では200人の医療介護関係者に聞いて頂いた。
京都では有料老人ホームの心意気を、滋賀では病院と医師会の心意気を心底感じた。
もうやめよう。
今日こそやめよう。
そう思いながら、自分の休日を100%講演に充てるようになって2年が経過した。
今日も、バブルヘッダー。
どこに行っても、同じことを聞かれる。
「何が、長尾先生のモチベーションなのですか?」
正直、自分でもよく分からない。
よく、「そう病ではないか」とも問われる。
しかし私はどちらかと言うと、うつ傾向であり、躁の人を見ると羨ましく思う方だ。
さて、今日の京都講演は、入居金が3000万円から5000万円もするという
有料老人ホームからのお招きだった。
「ゆうゆうの里」という、有料老人ホーム業界の異端児からのお招きだった。
彼らは変わっている。
この半年に、私を2回も呼んだ。
普通は、1回呼んだら、御用済み。
しかしこの会社はちょっと違う。
普通ならタブーである、死や終末期医療を、法人のメインテーマにされている。
私も変わり者だが、この会社の社長さんたちも相当な変わり者だと思った。
お金持ちのみなさま、小金持ちのみなさまへ。
もし有料老人ホームに入るならば、早めに入ったほうが得ですよー、というのがこの社長さん。
もし早く死んだら、会社への寄付だと思って諦めてねー、というのが会社の方針らしい。
行政はそんな価値観は認めない。というか、それが行政、というもの。
大金を徴収するなら、もしそれが叶わなかった時は返金しなさい、
というのが行政の基本姿勢であることは正しい。
しかし「ゆうゆうの里」は、そのお金は”相互扶助”だと言い切っている法人さんだ。
これはある意味、凄いことだと思う。
しかし、ここに、今後の地域包括ケアの本質の一部がある。
公助という概念には、限界がある。
共助や互助、にこそ、地域包括ケアの本質がある。
その本質は、有料でも担保できる、してみせよう、というのが法人の心意気だと感じた。
名門ゴルフクラブとどこか似ている。
入会時に何千万円払っても、死んだら終わり、香典だけというのが名門ゴルフクラブ。
私は、ゴルフクラブと有料老人ホームとにどこか共通点を感じている。
さて、夜は、大津市のピアザ淡海で、医療介護の専門職を対象とした講演会だった。
主催は琵琶湖中央病院さんで、後援は大津市医師会さんだった。
まずは病院さんが私のような町医者、平穏死を唱える過激派を招くことが異例だと思う。
実は、大津市医師会は、尼崎市医師会と昔から仲がいい。
それは医師会長同志の個人的な人間関係におうところも大であろう。
お互いに20年前から”地域医療連携”に取り組んできた、いわば”同志”でもある。
医師会は何のために存在するのか?
それは、”地域包括ケアシステムに参画するため、旗を振るため”という考えに
瞬間的に共鳴できるのが、大津市医師会の歴史であり、伝統であると認識した。
敢えて名前を記すが、大津市医師会の元会長の西山順三先生と遅くまで意見交換
させて頂いたのが、今夜のもうひとつの収穫でもあった。
地域医療のために一生を捧げてきた医師会長もいるということを皆様にお伝えしたい。
世間では医師会は、なにかと悪者だ。
欲張り村の村長さんと言われても仕方が無いこともあったのも現実だと思う。
しかし、その根底には地域奉仕という精神が一貫して流れていることも広く知って欲しい。
大津市医師会、滋賀県医師会は、今、大きく変わろうとしている。
そして、都道府県医師会の、地域包括ケアスステム構築への取り組みが
日本の社会保障の土台となってくるはずだ。
今夜の滋賀県での200人への講演は、本当にして良かった!と思った。
私は講演の最後にたいてい、当院の看護師が制作したビデオを流す。
他愛もないビデオなのだが、そのわずか数分間の映像に対する感受性を
実は、その地域の医療介護職に密かに問うている。
今夜は(も)、ビデオが終わった瞬間に、多くの方が、涙を流されていた。
私はその涙を見るために、長々とショームない話をしていると言ってもいい。
今夜の介護・医療職の涙を、とても重く受け止めた。
酔いに任せて、長々と書いてしまった。
このブログは、私の防備録でもある。
忘れてしまうことが多いので、ネット上に足跡を残しているだけ。
今日は、有料老人ホームの心意気と地区医師会の心意気の
両方を見せて頂き、とても有意義な1日だった。
敬意を表し、心から感謝申し上げる。
明日は広島での講演なのだが、よく寝て、また頑張りたい。
院長の留守を護ってくれているのは、看護師さんたちなのだ。
もちろん、素晴らしい医師たちにも支えられている自分がいる。
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