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薬に操られる医療界

2014年04月06日(日)

講演が忙しくなり、この1年、さまざまな医学の勉強会に出れないまま時が過ぎた。
それで私の医療レベルが落ちたか?と聞かれたら、むしろ上がったような気もする。
実は、9割の勉強会は、製薬会社が主催しているので知らず知らず洗脳されるかも。
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製薬業界から医学界に年間4872億円提供
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140406-00000012-mai-soci

過去を振り返ると、恥ずかしい。
私自身も製薬会社さん主催の勉強会には数えきれないくらい出てきたから。

それも入っているのかな?
おそらく入っていないと思うが、市民から見れば不透明だろう。

大学病院時代はもちろんだが、開業してからもいくつかの治験に関わってきた。
もちろん利益相反は無いが、第三者のチェックを受けたことは無い。


私は、「薬に振り回されない医者になりたい」みたいな文章を
医学生時代に書いている。

医者になった動機が、薬に恨みがあったから、と言ってもいい。
診察して「はい、お薬!」と言って患者さんを返す医者だけにはなりたくないと思った。

しかし30数年経って、気が付いたら、薬に振り回されている自分がいる。

本当に情けないことだと思う。

振り返ると、自己嫌悪に陥る。

懺悔ではないが、セルフケアの市民啓発にもっと力を注ぎたい。


新薬=旧薬より優れている=人類が幸福になる、とは限らない。
新薬=病気が治る=長生きする、とは限らない。

しかしそうした検証を経るには、メタ解析が必要だし、
どんな薬でも20年くらいの時間が必要だろう。

しかしMRさんは、「今日出たばかりの薬だから是非、使ってくれ」とせがんでくる。
そんな海のものとも山のものとも分からない新薬を、開業医が使えるはずもないのも。

在宅現場は、医療保険と介護保険が対峙する場。
つまり、非営利と営利が対峙する場とも言える。

同様に、外来診療も、非営利と営利が交錯する場でもある。
診察室には、さすがに製薬会社のMRさんは入って来れないが。

営利が悪いわけではない。
日本経済は、営利で成り立っている。

しかしことさら医療の場合、高いモラルハザードが要求される。
そのモラルハザードが、在宅患者紹介ビジネスにしても崩れているのは事実。

日々の診療は、知らず知らずの間に製薬会社に洗脳されているように感じる。
医学界は、医者ではなく、製薬会社が引っ張っているといっても過言ではない。

デイオバン事件やSTAP騒動などは氷山の一角にすぎないのではないか。
市民のみなさんがみなそう考えるようになったが、私自身もそう思っている。

国立大学の臨床医学の教授が、先先週は、A製薬会社のAという薬がいいと、
先週は、B製薬会社のBという薬がいいと、
そして今週は、C製薬会社のCという薬がいい、と洗脳セミナーの講師を務めていた。

健康食品の宣伝に一役買った、国立大学の教授が書類送検されたが当然だろう。
そして、健康食品も医薬品もそう変わらないのでは、と私は思う。

1~2年前までは、製薬会社から案内が来るので、全部、真面目に通っていた。
科学的知識の習得にはいいが、新薬の宣伝がどこかに入り、つい刷り込まれる。

しかし「何かおかしい」と感じていた。
こんな程度であることが、実に恥ずかしいのだが、製薬業界の競争は激しい。

幸か不幸か、この1年間に製薬会社主催の勉強会にほとんど行けなくなって、
医学的知識や科学的知識は落ちたかもしれないが、洗脳から醒めつつある。

デイオバン事件に象徴されるように、大学教授と製薬会社の関係性は、
医学界を挙げて見なおさないといけないということが、ハッキリ見えてくる。

開業医は有名医学部教授の講演を聴くと洗脳にかかってしまいやすい。
節操の無い洗脳セミナーを繰り返している大学教授の罪は重い、と思う。

「節操」という言葉を彼らに教えてあげたい。
いくら白い虚塔だからといっても、現代では通用しない。

特に、抗認知症薬の洗脳にかなり肩入れした教授の名前は公表したほうがいい。
あまりにも節操が無い教授を散見した事実は、ここに書いておこう。

離れてみると、製薬会社に操られている医療界はかなり有害に見える。
ほんとうにお恥ずかしい話だが、自戒を込めて、今後は意識したい。

佐村河内ではないが、小保方、デイオバン事件
など科学論文の信頼が根底から揺らいでいる。


再発防止はシステムの問題ではなく、志、マインドの問題だと思う。
昨日の五木寛之さんの講演を聴きながら、強くそう思った。

正直、8割の薬は不要だと思う。
毎週、新薬が出るが、異常事態だと思う。

毎週毎週、製薬会社からの講演会の案内を10以上頂くが、これも異常だと思う。
真面目に全部出ていたら、きっと何かがおかしくなる。

国のお役人さんは、開業医や薬局のような末端を取り締まるのではなく、
薬事行政の大元をしっかり指導すべきだと思う。

開業医レベルでの関係性は本質的な課題ではない。
大学病院や研究機関での臨床治験にこそ問題がある。

医療界は、この機会に襟を正さないといけない。
ただし、世間の常識範囲の情報交換はあったほうがいい。

しかし、洗脳されてはいけない。
だから製薬会社やMRさんの倫理性も問われるべきだ。

いくら営利企業といっても、一般の企業とは違い、
高いモラルハザードが求められる。

今後、製薬会社が主催する講演会の講師は考えたい。(私の場合、多くないが)
洗脳セミナーのようなことはしないが、勘違いされないようにしなければ本意でない。

この点は市民が担保すればいい。
だから病気の啓発イベント等には、市民も参加できるようにルール変更すべきだ。

理論上、製薬会社は、医者からではなく、患者さんから利益を得ているので、
患者さんにもっと還元すべきであると思うのだが。

なので、ある程度のアソビやノリシロを残しておかないと
お薬に関する様々なトラブルが生じる可能性が高まる。


医療の基本は、どれだけ時代が変わっても食事と運動だ。
生活習慣の改善だけで半分以上の病気は無くなると思う。




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この記事へのコメント

長尾先生のブログは、怒ったり、笑ったり、そしてこのような内省的なモノローグが、長尾節の真骨頂ですね。
或いは、どのお医者さんも、多かれ少なかれ、同じような事をお考えなのかもしれません。
正しい事が、ハッキリしていれば、何方も、その道を選ぶのですが、何かまだまだハッキリ分からない事が多いみたいですね。
闇夜の道を手探りで歩いている様な状態、それしか今のところ無いのでしょう。
古今東西の医学は、そのように発達してきたのかもしれません。
小保方さんの件は、よく分かりません。
私も学生時代、めちゃくちゃな卒論を書いて卒業させて貰った経験があるのです。
でも最近、学会に参加したら、何処かの研究グループが、私の卒論と同じテーマで研究発表をしていたので、まんざらデタラメでも無かったのかなあと思いました。
小保方さんの「STAP細胞論」も、出直して、ちゃんと落ち着いて研究してみたら、何か得るものがあるのではないか、そういう時も来るのではと思います。
リケ女の皆さんも頑張って下さい。応援します。

Posted by 匿名 at 2014年04月07日 01:50 | 返信

医療関係者のモラルはすでに破壊していると思います。医療関係者の志は、如何にして医療産業を儲かる産業にするか、にすり替わっています。だって、厚労省が「我が国のリーディング産業である医薬品・医療機器産業の国際競争力の強化を図るとともに・・・」と政策として支援しているのですから。
医療産業をリーディング産業とせざるを得ない日本国って、情けないなぁ、と、私は思います。
今、アメリカを含む西欧諸国の製薬会社にとって、日本は最高のマーケットなのです。彼らの自国では医療訴訟の対象となっている危険な薬剤を、国民皆保険制度の先進国日本に売り込んでいる。日本人医師がお金をもらってその広告塔になっている現実。
20年後、否、10年後の日本は、かなり悲惨な状態になっていると思います。
10年後には、飲む必要のない向精神薬を飲まされた児童生徒たちが大人の領域に入る。うつ病ではないのに抗鬱剤を処方され、後に双極性障害と診断されて薬漬けになった働き盛りが年老いていく。認知症ではなかったかもしれないのに、あるいは別の型の認知症だったかもしれないのに間違った抗認知症薬・精神薬を飲まされた「薬剤性精神病老人」が精神病院を埋め尽くしていく。
今、日本国は、外資を含む製薬会社の人体実験場となっているのです。それに加担している日本人医師、危険な不要な薬を処方して日本人の脳を損傷して儲けている日本人医師・・・。
長尾先生は睡眠不足で長生きなさらないでしょうから、10年後はもう天国にいらして、薬で狂った哀れな日本人を黙って見ておられるのでしょうか。

Posted by komachi at 2014年04月07日 05:36 | 返信

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