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近藤氏に反論すべきは学会
2014年06月12日(木)
近藤氏に反論すべきは医学会である、と。
たしかに私なんかが反論してもメデイアや市民には信じてもらえない。
拙書「抗がん剤が効く人、効かない人」は
カルト信者さんたちに見事に襲撃されている。
熱心な信者数は10数人だけのようだ。
多くはマインドコントロールから醒めつつある。
6月28日の朝日カルチャーでの講演の演題は、
「治療した方がいいガン、しないほうがいいガン」。
できるだけ多くの人に聞いて欲しい。
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「最大の悲劇は、善人の沈黙」 - 勝俣範之・
日本医大武蔵小杉病院腫瘍内科教授に聞く◆Vol.2
本来反論すべきは学会などの公的組織
2014年6月11日(水)
――勝俣先生が治療を勧めても、受け入れてくれなかったり、受診しなくなった患者さんがいる。
もう一人、本に書いた方ですが、乳がんのIII期の40代後半の女性。乳がんIII期でも、やはり手術、化学療法、放射線療法による集学的治療を行えば、3、4割は治る人が確実にいます。
近藤先生のところにまず行き、その時点で既にIII期でした。「まずは放置療法でしょう」と言われた。放置していたら、進行し、外見で分かるほど、腫瘍が大きくなってきた。それで放射線療法を受けた。それでも大きくなってきた。「じゃあ、抗がん剤でも投与しますか」となって、他院で抗がん剤治療を受けた。でも十分量ではなく、結局は「やめた方がいい」と言われ、その人は近藤先生の「信奉者」なのですぐにやめた。そうしているうちに、骨に転移した。IV期になったわけですが、近藤先生から「ああ、転移しました」といった感じで、「やはりあなたのがんは、本物のがんだった」と言われたそうです。
――患者さんにとっては、つらい言葉です。
そうです。「本物のがんだから、いよいよ治療はやめた方がいい」と。そこで患者さんは、当時、僕がいた国立がん研究センター中央病院に来られた。「乳がんで、骨に転移していても、治りはしないけれど、コントロールして、付き合っていくことはできます」といった話をして、抗がん剤治療を開始しました。しかし、この方はその時点でも半分は「信者」だから、抗がん剤治療を少しやると、また近藤先生のところに戻り、「やめろ」と言われる。何カ月かやめて、怖くなって、また僕のところに来る……。
――それでは、有効な抗がん剤治療ができない。
僕はその患者さんに何度も言ったのです。「明らかに(近藤先生は)間違ったことを言っているので、裁判に訴えなさい」「必ず勝ちますから」と。
――健診などでは、がんの見落としで損害賠償が認められることがあります。
そうです。でも、「信者」なので、訴えないのです。結局、その方は亡くなりました。
――今お聞きしたようなケースは、他の先生方もたくさん直面している。
そうだと思います。「いい加減にしてくれ」と思っているのではないですか。
――そうした患者さんは、ここ数年、増えてきたという感じでしょうか。
近藤先生は昔から本を書いていますから、以前からそうした患者は多かったですが、2013年ぐらいからすごく多くなりましたね。この本〔編集部注:『医師に殺されない47の心得』(アスコム)、2012年12月発行〕は100万部以上売れました。普段、あまり本を読まない人も買ったのでしょう。
――先生は、自身のブログで、キング牧師の言葉を引用して、「最大の悲劇は、善人の沈黙」と書いています。
我々専門家は皆、近藤先生を無視していたわけです。日本癌治療学会にせよ、日本臨床腫瘍学会にせよ、ほとんどの学会が無視していたのです。「相手にしない方がいい」と。
近藤先生は、言葉じりだけを捉えた反論や、揚げ足取りのようなことをしますので、関わるのが嫌だと思う先生方が多いのだと思います。しかし、『医師に殺されない47の心得』の販売部数は100万部を突破しています。近藤先生の本を累計すると、ものすごい数になるわけです、影響力は相当大きい。近藤先生が書いていることは、簡単じゃないですか。「放置しておけばいい」ということでしょう。患者さんにとって分かりやすい。
――具体的に「学会として対応すべき」と提案したことはあるのでしょうか。
はい。昨年12月くらいに提案しました。近藤先生は「菊池寛賞」も受賞した。しかも、患者さんが毎日のように、言ってくるわけです。「もう何とかしてくれ」と思い、僕自身は理事ではないので、日本臨床腫瘍学会と日本乳癌学会の理事のメンバーに、「学会として声明を出すべきだ」というメールを出しました。
――勝俣先生自身が、メール後、学会から見解を求められたことは。
まだありません。
――先生は、ブログで「放置療法の放置の罪」とも指摘されています。
患者さんへの影響力が大きいので、この本が少しは役に立ってくれれば、患者さんの誤解が解ければと思っています。本来なら、学会などがきちんと声明などを出してもらった方がいいですし、国立がん研究センターなどが言うべきでしょう。同センターは公的機関ですし、がん対策情報センターを運営している。こうしたところからきちんと声明を出すべきだと思います。
――先生としては、公的機関が動くのを待っていられないから、本を書かれた。
これ以上、被害者が増えるのは、がまんができないと思いました。
――仮に声明を出すと、今度はマスコミが「医師同士のバトル」的に面白おかしく書き立てる懸念がある。
そうですね。メディアの罪も大きいと思います。大手のメディアも正しい医療情報を伝えることよりも、話題性のほうを重視するのです。僕は、月刊『文芸春秋』の近藤先生の記事に対し、2011年1月の『週刊文春』上で、米国のテキサス大学MDアンダーソンがんセンター教授の上野直人先生と反論を出したのです。「ぜひお願いします」と編集部から依頼されたのですが、その翌週に近藤先生の我々に対する再反論が掲載された。マッチポンプとして、あらかじめ我々の記事に対する反論させるように用意していたのでしょう。
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