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大熊由紀子さんの活動

2014年06月27日(金)

大熊由紀子さんから定期的に配信されるメルマガを愛読している。
現在、精神病院の行方について大きな議論が行われている。
大切な問題なので、多くのみなさんと議論を重ねるべきだ。
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大熊さんは、身を呈して闘っておられる。
私は彼女を応援したい。

綺麗ごとだ、という病院関係者も多い。
たしかに精神病院が必要な患者さんがいるのは現実だ。

しかし認知症というだけで長期入院している現実はどうなのか。
自分自身の問題として議論したい。

以下は、大熊さんから届いたメルマガ2本を時系列で転載させて頂く。

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

◆◇東海地震で40年ぶりに青春を取り戻した男性の物語◆
「望んだ訳ではないのに、40年もの長い間、精神科病院に入院していた時男さん。
現在、63歳です。退院のきっかけとなったのは、東日本大震災でした」
というナレーションで始まるNHK・Eテレの評判の番組
「精神科の社会的入院/60歳からの青春」が
★ユーチューブにアップされました。
 http://www.dailymotion.com/video/x1zpcll
★文字起こしと写真がupされました。
http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/summary/2014-06/10.html
★番組の反響は
http://www.nhk.or.jp/hearttv-blog/700/188176.html
 
 
◆◇26日(木)0~3時日比谷公園野外音楽堂で、障害の種別を超えて◆
この番組づくりのきっかけとなった
   緊急集会「生活をするのは普通の場所がいい
    STOP!精神科病棟転換型居住系施設!!」
があすに迫りました。
(0:00pm~3:00pm/11:00am開場) 
●基調報告「なぜ、病棟転換型居住系施設を認めてはならないのか?」
●各党国会議員などから連帯のあいさつ~共感と応援のメッセージ~
●リレートーク1「私たちの声を聴いてください
~社会的入院を経験した当事者、そして家族・支援者の声~」
●リレートーク2「病棟転換問題と障害者権利条約を考える~障害の違いを超えて~」
この分野の集まりらしく手話・文字通訳つき。
統合失調症のヴォーカルパンド「ハルシオン」の演奏もあるとのこと。
 
 
◆◇銀行員から転身して驚愕したの精神病棟の日々◆
主催する「病棟転換型居住系施設について考える会」
stopbttk@yahoo.co.jp の窓口、
杏林大学保健学部作業療法学科教授の長谷川利夫さんは
みずほ銀行に12年つとめたあと、人の心とかかわる仕事をしたいと
作業療法士に転身した方。精神病棟に足を踏み入れたとたん
世の中と「ふつう」と、あまりに違う「精神病棟の文化」に愕然とし、
身体拘束の研究で博士号をとられました。
レスリングで国体に出たという経歴でこのような活動はうまれて初めて。
にもかかわらず、というか、それだからこそ、広く信頼と関心が集まり
呼びかけから3週間で、2200人から
参加の知らせがとどいているとのことです。
 
 
◆◇「格子の中では、静かに命が朽ちる」◆
「ハルシオン」が登場なさると知って、阪大教師時代の授業にきてくださったときの
ことを思い出し、「えにし」のHP、http://www.yuki-enishi.com/ の
目次右側4番目「世直しの人間科学」の部屋の「ゲストのお話をきいて」
を読み返してみました。ほんの少しだけ,抜粋しますね。。
*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*
■下村さんが「薬の副作用」として語って下さった症状を
私は精神病の症状だと思っていました。
■ 「格子の窓」「僕はきちがい」。歌詞の中にドキッとする言葉があって、
そのドキッとする自分に驚いていました。衝撃的でした。
■ 「格子の中では、静かに命が朽ちる」という歌詞に、深く心を打たれました。
まだたくさんの命が格子の中で幽閉状態にあるだけでなく、
静かに朽ちるまで社会的入院を余儀なくされている現状が非常に哀しく腹立たしく、
精神医療はまだ夜明け前だなあ、と改めて感じました。
*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*
 
 
◆◇共同通信が「検証・精神医療」◆
「えにし」の敏腕記者、共同通信社・生活報道部の市川亨記者の連載が評判です。
★病棟に60年、最期まで 患者は「固定資産」★ 
3月17日、大阪府内の病院で一人の男性患者が肺炎でひっそりと亡くなった。小林照男
(こばやし・てるお)さん=仮名、当時(87)。臨終の場に家族はいなかった。統合失調
症でこの病院の精神科に入院して以来60年、一度も退院することなく、人生を終えた。
「病状は良くなっていた。退院できたはずだった。何を思って『止まった時間』を生きてい
たのか…」。担当だった精神保健福祉士には今もやり切れない気持ちが残る。
http://ip-j.org/archives/1879
★住民と交流、受け入れ進む 「やっぱり自由がいい」★
愛媛県南部の愛南町。海を望む山あいに立つ御荘病院は、精神障害者を地域で
の生活に移行させると同時に、病床削減にも成功していること で知られる。
同病院は約150あった病床を20年近くかけて減らし、
現在は55床。来秋以降には病棟を取り壊し、20人が入るケアホームを建てる計画だ。
住民と交流、受け入れ進む 「やっぱり自由がいい」 
http://ip-j.org/archives/1887
 
 
◆◇『ガチャ』という病棟の鍵の音が今も耳から離れない」◆
全国各地の家族会の訴えが各紙にあふれはじめました゛
★空き病床利用に反対/精神科退院者 居住の場転換/家族の会などが声明
精神科病院の空き病床を退院者の居住の場に転換しようとする国の検討案に対し、
当事者や支援者から「退院者が地域で生きる機会が奪われる」と批判が出ている。
「固定化した人間関係や体験機会に限定され、本質的に入院と変わらない」と主張する。
地域の受け皿不足や当事者への偏見、家族による支援の限界という課題に対し
「真正面から地道に取り組んでいく正攻法の解決を期待する」と訴えている。
(毎日新聞24日)
★精神病床「居住の場」に活用方針/長期入院の固定化懸念/京滋関係者「看板の掛け替
え」/厚労省「社会復帰を支援」
5年間の入院経験がある中川博さん(64)は「起床時間や食事も決められた自由のない生活
には二度と戻りたくない。『ガチャ』という病棟の鍵の音が今も耳から離れない」と話し、
「病院はあくまでも病院。人間らしい生活はできない」と話す。
 滋賀県日野町の障害者福祉事業所「わたむきの里作業所」の酒井了治施設長(38)は「社
会的入院を解消するには、地域のグループホームや福祉事業所、気軽に受診できる診療所を
作り、それを支える人材を育成するのが本来の姿だ」と訴える。
 厚労省精神・障害保健課は「地域の受け皿の充実が第一だが、それが十分ではない中、で
きる対策から始めたい」としている。
(京都新聞24日)
 
 
◆◇選んだ場所で誇りをもっての部屋へどうぞ◆
この、ちょっとややこしい問題の背景資料を
「えにし5のHP、http://www.yuki-enishi.com/ の
目次左側6番目の「選んだ場所で誇りをもっての部屋」
にupしています。気の短い方は、
http://www.yuki-enishi.com/senryaku/senryaku-00.html
 
●異様に多いことで国際的に批判されている日本の精神病棟
●国際シンポで海外の専門家を驚かせた日本精神科病院協会山崎學会長の病院
の認知症の人々のうなだれた姿と身体拘束の道具、称賛を浴びた日本生まれのケア
●精神病院スタッフのブログから
●厚労省提案「不必要となった病床の有効活用について」
●日弁連緊急会長声明「病床転換型居住系施設の計画撤回を求める」2014.6.5
●精神病棟転換型施設を巡る「現実的議論」なるものの「うさん臭さ」
●精神病棟の居住施設転換……患者囲い込み続く懸念 (読売新聞)
●精神科病院/暮しの場ではない(東京新聞社説)
街の中で楽しげに生きる精神病院経験者の姿
★大切な人と訪れたい、そんなレストラン「ほのぼの屋」(動画)
一流のサービスを担っているのは、統合失調症や知的障害、難病などを抱えた従業員たち。
そのわけは?
★「人の中に街の中に私たちはいます」が合い言葉のハートランドあっぷる
お弁当製造販売も15周年、いつもあっという間に完売です。
★「不動産屋のおばちゃん」阪井ひとみさん
http://www.yuki-enishi.com/senryaku/senryaku-00.html

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

◆◇予想を1000人上回る3200人が日比谷公園野外音楽堂に◆
統合失調症の入院が減ったために空いたベッドを
看板を「福祉施設」に架け替え、
いずれは認知症で経営を安定させようという精神病院経営者の意向を受けた
厚生労働省精神障害保健課の計画ににストップをかける、
日比谷公園野外音楽堂での集会、3200人が全国から集まりました。
 
 
◆◇野党各党の国会議員が登壇◆
山口和之さん(みんな)、川田龍平さん(結い)、小池晃さん(共産)、福島みずほさん
(社民)、三宅雪子さん(生活の党)が登壇して、連帯のあいさつをしました。
 
 
◆◇熱氣あふれる写真集◆
国会議員の連帯の挨拶とともに
会場を埋めつくした人々人々の熱氣とともにupされました。
https://picasaweb.google.com/109946892644834996323/20140626?authuser=0&authkey=Gv1sRgCMby0cnX14_7jQE&feat=directlink
撮影は、日本障害者協議会(JD)情報通信委員長の薗部英夫さん
 
 
◆◇メッセージ参加◆
民主の3国会議員が東京にいないとのことで寄せたメッセージ(抜粋)
★横路孝弘さん「入院患者の立場ではなく、病院の経営上の立場からの発想であり、人権無
視も甚だしいものです。すべての障害者・障害者団体のエネルギーを結集して批准を勝ち取
った障害者権利条約に反するものであり、到底認めることはできません。人権をないがしろ
にする大きな問題で、我が国の障害者施策、認知症施策の根幹を揺るがす大問題です。」
★山井和則さん「住み慣れた地域で精神障害者や認知症の高齢者が暮らせる社会こそが、
真に豊かな社会です。にもかかわらず、今回の病棟転換型居住系施設は、それとは真逆の流
れです。病院の外の地域で、精神障害者や認知症高齢者が可能な限り暮らせる社会を目指し、
皆さんと共に取り組みます。」
★中根康宏さん「何よりも当事者の気持ちが最優先されなければなりません。
厚生労働省は当事者に寄り添った政策を推進すべきです」
 
 
◆◇発言のいくつかを取り急ぎ、抜粋しますね。◆
★病棟転換はいう名のマジック★
「牧畜業者」、これは、医師会会長だった武見太郎氏が
精神病院経営者について名づけた言葉。。
医学的には不必要な、諸外国なら地域で暮らせる人を、1人、入院させておけば、
年間500万円が病院の収入になるのが「社会的入院」。
病棟転換は、この社会的入院を人々の視界から消す手品、マジック。
精神障害保健課がやるべきは手品ではない。
過去が間違っていたことを認め、地域生活を実現すること。
 
★入院体験者から★
・「36年間の入院生活で、生きているのも死んでいるのも同じような生活を送った。
今は24時間自由で、幸せに暮らしています。」
・「統合失調症で6つの病院へ入院した。その後グループホームに入り、
今はアパートで一人暮らしをしている。病院の外の空気はおいしい。
一人で好きなときに買い物にも行ける。
退院後、始めての給料でレストランでオムレツを食べた。おいしかった。
一人暮らしはよく失敗もするが、もう入院はいや」
・「東京の病院に入院していた頃、食事もろくに与えられずに低血糖になり
廊下を這っていた。家族がいたから脱出できた。
外からではなく、自分で鍵をかけられる、プライバシーが守られる自由と権利、
それが保障されること。地域で暮らしたい。苦労は、地域で生きるための苦労がしたい」
・「20年間入院していた。47歳で退院した。
あと10年早く退院ができていれば、もっと楽しかっただろう。
退院した頃は、電車の乗り方も、インスタントラーメンの作り方も、
わからなかった」
 
★障害の種別を越えたさまざまなひとたちからの声明や応援★
手話、文字通訳つきなので、聾の方々も参加しました。。
中途失聴、難聴者の人から
「私たちは、好きなところで自分の望む生活をするチャンスを持っている。
聞こえにくいのはストレスである。ましてや退院の自由を奪われた人のことを
思うと、病床転換型施設はいかがわしいと思わざるを得ない」
 
★もっとも大きな拍手が沸いた、職員の発言★
精神病床が減ると、職員が職を失ってかわいそうだ、と
日精協はいうけれど
自分達の職場がなくなろうともこのような看板の架け替えには絶対に反対。
自分の再就職先は自分で探しますから!

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