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ハッピーな胃ろう、アンハッピーな胃ろう

2014年07月19日(土)

今日は、第24回熊本PEGケアカンファレンスで上記の演題で講演させて頂いた。
とても歴史がある熱心な医療者たちの勉強会は、熊本県のレベルの高さを表わしていた。
今後、「食支援」、「栄養とリハビリ」の時代であることを強く感じた午後だった。

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冒頭、いつもの質問から始めてみた。
聴衆のレベルを把握するためのリトマス紙。

「日本人で年間に亡くなる人は、増えているか?
 それとも減っているか?」

2者択一で、全員に、どちらかに手をあげてもらうクイズをした。

熊本の医療者の回答は、
増えているが2割で
減っているが8割だった。

なんと、過去最高の数字だ。
関東の某急性期病院では、「減っている」が7割だったことがあるがそれを上回った。

実は、この8割の誤答率に、講演の冒頭、かなり動揺してしまった。

「まさか、胃ろうをしたら永遠に死なないと思っている人たちなのかな?」

話ながら、こうした素朴な疑問が消えず、
言いたいことが充分に説明できないまま1時間が過ぎた。

急性期病院が中心の講演では、まず「人はいつか死ぬ」という
話からはじめないといけない。

「人は死なない」と思っている医療者が多い。
患者も医者も、「死」を真正面から考えようとすらできない時代。

しかしそうすると、なかなか胃ろうの話には辿りつかない。
このブログをごらんのみなさんは、間違えないようにね!

「減っている」と思うひとこそ、
近著「病院でも大往生する101のコツ」を読んで欲しい。


【熊本PEGケアカンファレンス】
 
胃ろう交換における重大な合併症として
「腹腔内誤留置」がある。
アンケートでは4割の施設が経験あり
8割がバンパー型の交換で起こっている
 
早期発見には2法ある
・PEG法
・色素(スカイブルー法)
である。
 
誤挿入させない方法としては
・ガイドワイアー法=確実とはいえない
・交換シース(オリンパス)=確実
 
ワーレンベルグ症候群 延髄外側症候群
疑核の障害により嚥下障害やさ声が起こる病態
高血圧に注意しながら頭部挙上訓練を行った。
PEG造設100日後に経口摂取に
 
 

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この記事へのコメント

今日は熊本でのご講演ありがとうございました。
長尾先生の前座で口の話をさせていただきました
歯科衛生士白石と申します。
とても勉強になるご講演でした。
自分の事とも照らし合わせながら聴き入っておりました。
先生の著書でしっかり学ばせていただこうと思いました。
ありがとうございました、

Posted by 白石 愛 at 2014年07月20日 12:16 | 返信

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