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サ高住の在宅医療

2014年08月01日(金)

春から、サ高住や有料老人ホームの在宅医療の診療報酬が4分の1になった。
4分の1とは、4分の1で、20万円のお給料が次の月から5万円になるのと同じ。
3月末で潔く潔く「撤退」した在宅医が多いらしく、現在も混乱が続いている。
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今週は、この集合住宅を巡る様々な出来事があった。
業界誌や一般誌もこの「いきなり4分の1」を取りあげている。

その原因は、在宅患者紹介ビジネスとそれにキックバクする
在宅医の癒着の対する、厚労省の激しい怒りだろう。

キックバックを禁止する法律があるとか無いとかいう問題ではない。
医の倫理の問題であると思う。

さて、今週は、は、これに関するアンケートに回答した。
こんな問題にアンケートをとる意味が分らないが、生の声を聞きたいのだろう。

4月以降、収入が減って
1)困っていて、やめたい
2)困っているがもう少し頑張りたい
3)なんともない
とあったが、普通は1か2だろう。
だったら何でこんなアンケートをとるのだろう?
そう思いながら、3)に丸をした。
本当にへそ曲がりだ。だ。

さて、そんなボランテイアのような在宅医療をやってくれる医者を
紹介して欲しい、とわざわざ頼みに来られたひとがいて驚いた。

そのサ高住に近い医師を紹介申し上げた。

私はこれだけ在宅医療をやっているが、サ高住や有料老人ホームから
声をかけられたことが、一度も無い。

よほど面白くない人間なんだろ。
しかしそんな私のところにも、大きな建物で1人だけの依頼が時々来る。

在宅患者さん本人が、現在の在宅主治医に不満があり、私に頼んできたケースだ。
サ高住のオーナーさんからの依頼は、恥ずかしいことにこれまで一度も無い。

近くにサ高住は沢山あるし、有料法人ホームもあるが、みんな
県外や結構、遠くの医師に主治医を依頼しているようだ。

たまに有料老人hホームに入所している患者さんが電話をかけてきて
私が伺うことになると、前もって連絡が入っている店長さんは大騒ぎのようだ。

さて、在宅で診てきた独居の患者さんが家族の意向で有料法人ホームに入所された。
施設入所が縁の切れ目とその患者さんと泣いていたら、そのホームは私が行ってもいいと。

患者さんは、大喜びされたが、肝心の訪問看護が入らない。
施設在宅は、一般の在宅と違う独特なクセがあるが、なにせ経験が少ないのでよく分からない。

さて、その有料老人ホームには、3つのクリニックが入っているという。
近くにあるAクリニック。
遠くにあるBクリニック。
同じく、遠くにあるCクリニック、の3つの医療機関で「シェア」しているそうだ。
Aは外来もしているが、BとCは在宅専門クリニックだ。

蛇足だが、なぜか私には絶対に声がかからない。
すぐ近くにある施設でも幸か不幸か、ただただドンくさいのか依頼は無い。

ここからが、新しく知ったことだが、
Aクリニックは、2週間に1回の従来どうり。
Bクリニックも、おなじ。
しかしCクリニックは、バラバラ・グルグル方式(→こちら))を採用しているという。

そうすると、同じ在宅医療を受けても、
Cクリニックは、A、Bクリニックの4倍の医療費がかかることになる。

私は、このほうが問題ではないか、と思った。
一物二価なのだが、その差がなんと4倍もある・・・

みんないろんなことをやっているんだな、と感心した午後。
ちなみに私自身は、患者さんはたった一人しかいないので、バラバラ・グルグル方式は不要だ。

全国的に「在宅医が見つからない」という報道が頻回になされているが、
地区医師会が「わたしたちが、窓口になります。もちろんクチ聞き料なんて不要です」と言っている。

私はそれでいいんじゃないかと思っている。
市町村医師会が、サ高住の一番近くの医療機関に順番に声をかけていけばいいのだ。

地域包括ケアとサ高住や有料は、実は対極にある。
しかし発想の転換転換しだいでは、新たな融和が生まれ得る。

「在宅医がいない」のではなく、近くの在宅医や医師会に
声をかけていないだけの話なのだ。

すなわち、遠くの在宅医が行くから採算があわなくなる。
隣の開業医が行けば、外来の2倍程度の診療報酬でも充分ではないのか。


地域包括ケア推進の観点からは、発想の転換をもって、制度の是正に臨みたい。
つまり、近くに近くにある医療機関ほどプライオリテイーがあると考えてはどうか。

アンケートには、現在の診療報酬は、せめて従来の2分の1に戻すべきと書いた。
やはり4分の1はいくらなんでもやりすぎだと思う。

実は、一番言いたいことはこれから。

4分の1やググルバラバラ方式など、くだらないことを言わずに
いっそ全部、包括制にすればすべて解決するのではないか。

たとえば、落ち着いた在宅患者さんは、1ケ月5万円で
サ高住や有料老人ホームは、1ケ月3万円など、マルメにしてはどうか。


こうすれば、A,B,Cクリニックで診療費が異なるなんて事態は簡単に解消される。








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この記事へのコメント

クルクル・バラバラ方式、"こちら“が読み込めないのですが。

Posted by 小畑ふみこ at 2014年08月02日 04:34 | 返信

>たとえば、落ち着いた在宅患者さんは、1ケ月5万円で
>サ高住や有料老人ホームは、1ケ月3万円など、マルメにしてはどうか。

ケアマネしてますが、上記の金額みて率直にいいなーって思ってしまいました。
医師は大変ですものね。応援してます。がんばってください。
介護保険制度が嫌になり、ケアマネ辞めたくなってます(笑)。

Posted by ありんこ at 2014年08月02日 09:36 | 返信

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