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新しい糖尿病注射薬
2014年08月07日(木)
久々に糖尿病治療の少人数の勉強会に参加した。
糖尿病の注射というと、インスリンが思い浮かぶだろうが、
最近は、GLP-1作動薬という新しい注射薬が使えるようになった。
糖尿病の注射というと、インスリンが思い浮かぶだろうが、
最近は、GLP-1作動薬という新しい注射薬が使えるようになった。
GLP1作動薬はインスリンのような微調節は必要無い。
とっても生理的でいい薬だと思う。
先日も独居の認知症の方が、インスリンの4回打ちで在宅に帰ってきた。
「誰がどうやって打つの?」と、主治医の研修医に聞いてみたいtころだが、ここはグッと我慢。
毎日、1回ないし2回のインスリン注射も無理だ。
かといって飲み薬だけでは血糖管理は不充分だし、低血糖のリスクもある。
苦肉の策で、2つのことを考えた。
1)隔日に訪問看護師が訪問して、持効型インスリンをうつ
2)週1回でいいGLP-1作動薬をうつ
訪問看護師は、そんなに入れないので、2)を選択した。
週1回のGLP-1作動薬である「ビヂュリオン」を初めて使った。
しかし吐き気という副作用が強く、患者さんから「やめてくれ」ということになった。
過食があるので、私としては痩せることもできるビヂュリオンは、一石二鳥であるのだが・・・
このように、GLP-1作動薬が出たものの、まだまだ課題がある。
経口薬のDPP4は極めて有用性が高いが、いかんせん作用が弱い。
そこでインスリンの出番なのだが、そこにGLP-1という優秀な助っ人も登場した。
糖尿病には、いろんな薬が出たが、それだけにいろんな知識が求められる時代になった。
研究会を聞いていて、「インスリンのやめどき」に関する議論は一切無かった。
専門家は、死ぬまでインスリンをうつと信じているのかな。
現在の医学は、往きばかりで、還りの思想は全く無い。
還りはすべて「想定外」とでもいうのだろうか。
インスリンにせよ、GLP-1にせよ、人類の幸福にどのように寄与すべきか
という思想が、糖尿病学においても抗がん剤と同様に、必要な時代だ。
専門家の研究会に出ると、いろんなことを考えるいい機会になる。
しかし次に空いて空いてる木曜日の夜は、ずっと先になる。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
●高齢発症Ⅰ型糖尿病におけるインスリン導入
by 県立尼崎病院 大谷大輔先生
高齢者糖尿病も時々、GAD抗体を測定すべき
陽性ならインスリン
糖尿病患者さん全員を測定したら、数%陽性だったという報告がある。
●2型糖尿病治療の新展望
―リスキミアと基礎インスリン併用の有用性―
by大阪市大 森克仁先生
空腹時血糖=持効型インスリン
食後高血糖=超短時間型インスリン
グラルギン(ランタス) VS デグレデグ(トレシーバ)
グラルギンの非劣性はすでに証明されている
しかしデグレデグのほうが低血糖が少ない
一方、インスリンの血中濃度が高いため心血管性イベントが
多いのではないかという報告がある。
そこで新薬、GLP-1作動薬について考える
悪心増加、食欲抑制、胃内容の排泄遅延という副作用もある
Short(バイエッタ) VS long-acting(ビッグトーザ)
GLP1は、3分でDPP4で失活
Liraglutide (ビグトーザ)の半減期 14時間
GLP1によるタキフィラキシー(脱感作状況)は、
Long-acttingでは懸念される
Prandial GLP-1
BPTと言う思想。
どちらから始めるのか?
→基礎インスリンで血糖を下げてから、リキスを使うべき
とっても生理的でいい薬だと思う。
先日も独居の認知症の方が、インスリンの4回打ちで在宅に帰ってきた。
「誰がどうやって打つの?」と、主治医の研修医に聞いてみたいtころだが、ここはグッと我慢。
毎日、1回ないし2回のインスリン注射も無理だ。
かといって飲み薬だけでは血糖管理は不充分だし、低血糖のリスクもある。
苦肉の策で、2つのことを考えた。
1)隔日に訪問看護師が訪問して、持効型インスリンをうつ
2)週1回でいいGLP-1作動薬をうつ
訪問看護師は、そんなに入れないので、2)を選択した。
週1回のGLP-1作動薬である「ビヂュリオン」を初めて使った。
しかし吐き気という副作用が強く、患者さんから「やめてくれ」ということになった。
過食があるので、私としては痩せることもできるビヂュリオンは、一石二鳥であるのだが・・・
このように、GLP-1作動薬が出たものの、まだまだ課題がある。
経口薬のDPP4は極めて有用性が高いが、いかんせん作用が弱い。
そこでインスリンの出番なのだが、そこにGLP-1という優秀な助っ人も登場した。
糖尿病には、いろんな薬が出たが、それだけにいろんな知識が求められる時代になった。
研究会を聞いていて、「インスリンのやめどき」に関する議論は一切無かった。
専門家は、死ぬまでインスリンをうつと信じているのかな。
現在の医学は、往きばかりで、還りの思想は全く無い。
還りはすべて「想定外」とでもいうのだろうか。
インスリンにせよ、GLP-1にせよ、人類の幸福にどのように寄与すべきか
という思想が、糖尿病学においても抗がん剤と同様に、必要な時代だ。
専門家の研究会に出ると、いろんなことを考えるいい機会になる。
しかし次に空いて空いてる木曜日の夜は、ずっと先になる。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
●高齢発症Ⅰ型糖尿病におけるインスリン導入
by 県立尼崎病院 大谷大輔先生
高齢者糖尿病も時々、GAD抗体を測定すべき
陽性ならインスリン
糖尿病患者さん全員を測定したら、数%陽性だったという報告がある。
●2型糖尿病治療の新展望
―リスキミアと基礎インスリン併用の有用性―
by大阪市大 森克仁先生
空腹時血糖=持効型インスリン
食後高血糖=超短時間型インスリン
グラルギン(ランタス) VS デグレデグ(トレシーバ)
グラルギンの非劣性はすでに証明されている
しかしデグレデグのほうが低血糖が少ない
一方、インスリンの血中濃度が高いため心血管性イベントが
多いのではないかという報告がある。
そこで新薬、GLP-1作動薬について考える
悪心増加、食欲抑制、胃内容の排泄遅延という副作用もある
Short(バイエッタ) VS long-acting(ビッグトーザ)
GLP1は、3分でDPP4で失活
Liraglutide (ビグトーザ)の半減期 14時間
GLP1によるタキフィラキシー(脱感作状況)は、
Long-acttingでは懸念される
Prandial GLP-1
BPTと言う思想。
どちらから始めるのか?
→基礎インスリンで血糖を下げてから、リキスを使うべき
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この記事へのコメント
これから薬剤師がお役にたてるようになればいいですね^^:
Posted by 薬剤師 井澤康夫 at 2014年08月08日 09:08 | 返信
何回読んでも後半は分かりませんでした。
すごいなぁお医者さんだなぁと思いました。
父が糖尿病で長年薬と付き合っていますが、最近よく低血糖をおこしています。
散歩に毎日の卓球。食べるものは母の手料理。
「自分の生活パターンや食べるものなど先生に言ってる?」と聞いたら聞かれないとのこと。
この病気にはこの薬、だけではだめだと思います。
Posted by 岡村典子 at 2014年08月08日 09:59 | 返信
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