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歯を削らない歯医者さん
2014年08月10日(日)
今朝の産経新聞兵庫版・健康長寿シリーズには「歯を削らない歯医者さん」で書いた。
3DSやPMTCなど、新しい歯周病予防法もご紹介した。
しかし台風で批難している人たちに朝刊は届くのかな?読んでいる人はいるのかな?
3DSやPMTCなど、新しい歯周病予防法もご紹介した。
しかし台風で批難している人たちに朝刊は届くのかな?読んでいる人はいるのかな?
産経新聞・健康長寿シリーズ第7回 歯を削らない歯医者さん
歯磨きで不充分ならPMTCや3DSを
「わずか5分で虫歯菌を除菌できる方法があるんだ。健康保険は効かないけどね」。知り合いの歯科医がそう教えてくれました。「PMTCや3DSっていう歯周病の最新治療法なんだ」と。「聞いたことないよ。どんなもの?」。「PMTCとは歯の表面にできたバイオフィルムを消し去る技術でプロフェッショナル・メカニカル・トウース・クリーニングのこと。スエーデンで開発された歯科衛生士が歯の表面をきれいにする機械的歯面清掃法」とのこと。「さらに歯周病がひどい人には、3DSって方法もあるよ。これはボクシングの選手がはめるマウスピースと似ているリテーナーで歯周病菌を殺す方法だ」。上下の歯型をとって作ったリテーナーといわれるものと歯を密着させるだけだから簡単。虫歯菌の除菌だけなら5分でいいのだけど、歯周病菌には一晩はめるとのこと。朝になればそれを外して口の中をすすいでから歯磨きをする。歯医者さんでリテーナーを作ってもらえば誰でも自宅で簡単にできると。その歯科医は自分自身は上あごを一晩、下あごを一晩と分けて入れているとのこと。初めて聞いた横文字の医療に驚くばかりでした。
知れば知るほど恐ろしい歯周病ですが、健康長寿を目指すなら、虫歯菌や歯周病菌を寄せ付けないことが一番大切です。80歳で20本の歯を残そうと本気で思うなら、漫然と歯磨きをしているだけでは不十分だそうです。私は「いざとなれば、インプラントがあるしな」とずっと思ってきました。街角でインプラントの広告をよく見かけるようになりましたね。しかしインプラントは決して簡単な手術ではないそうです。考えてみればあごの骨に直接ボルトを入れるわけですから、細菌がちょっと入っただけで歯の周囲や骨の中に感染が一気に広がります。特に骨粗しょう症の治療薬であるビスフォスフォネートの服用をチェックしないまま手術をして大変な事になった人もいます。インプラントは歯周病菌の徹底した除菌が前提ですし、手術後も3DSなどの歯のメンテナンスが必要です。
遺跡から出た人骨を調べると縄文時代から虫歯や歯周病はあったようです。当時よりずっと柔らかいものやお砂糖を食べている現代日本人は、縄文人よりずっと虫歯になり易くなっています。「歯磨きを毎日しっかりすればいいだけじゃないか・・・」。そう思われる方が多いでしょう。しかし歯磨きだけでは、80・20という目標の達成が難しい人も沢山おられます。私の知人に「歯を削らない歯医者さん」が何人かいます。彼らは在宅患者さんの口腔ケア、嚥下内視鏡、嚥下リハビリなどの「食支援」もやってくれます。またPMCTや3DSを積極的に取り入れている歯医者さんも増えています。歯医者さんは、歯が痛くなってから行く場所だと思っていたら現代では大間違い。中高年になれば、痛くなくても歯や口の中を定期的にチェックしてもらう場所なのです。「PMTCは、3~6ケ月毎にやるのがお勧め」とのこと。そうした健康長寿を支援してくれる歯医者さんを探すには、インターネットに「PMTC」や「3DS」と入力してみて下さい。口の中の健康を守ることに熱心な歯医者さんのもとには優秀な歯科衛生士も集まります。チーム医療で口の中の健康のアドバイスをしてくれるのです。暑い日が続きますが、くれぐれも熱中症にはご注意ください。
キーワード 3DS
デンタル・ドラッグ・デリバリー・システムの略。上下の歯型をとって、それに合わせて柔らかい樹脂状の膜を使ってマウスピースのようなリテーナーを制作する。その内側には薬剤が塗られていて、歯に密着させて歯周病菌を殺菌する。
歯磨きで不充分ならPMTCや3DSを
「わずか5分で虫歯菌を除菌できる方法があるんだ。健康保険は効かないけどね」。知り合いの歯科医がそう教えてくれました。「PMTCや3DSっていう歯周病の最新治療法なんだ」と。「聞いたことないよ。どんなもの?」。「PMTCとは歯の表面にできたバイオフィルムを消し去る技術でプロフェッショナル・メカニカル・トウース・クリーニングのこと。スエーデンで開発された歯科衛生士が歯の表面をきれいにする機械的歯面清掃法」とのこと。「さらに歯周病がひどい人には、3DSって方法もあるよ。これはボクシングの選手がはめるマウスピースと似ているリテーナーで歯周病菌を殺す方法だ」。上下の歯型をとって作ったリテーナーといわれるものと歯を密着させるだけだから簡単。虫歯菌の除菌だけなら5分でいいのだけど、歯周病菌には一晩はめるとのこと。朝になればそれを外して口の中をすすいでから歯磨きをする。歯医者さんでリテーナーを作ってもらえば誰でも自宅で簡単にできると。その歯科医は自分自身は上あごを一晩、下あごを一晩と分けて入れているとのこと。初めて聞いた横文字の医療に驚くばかりでした。
知れば知るほど恐ろしい歯周病ですが、健康長寿を目指すなら、虫歯菌や歯周病菌を寄せ付けないことが一番大切です。80歳で20本の歯を残そうと本気で思うなら、漫然と歯磨きをしているだけでは不十分だそうです。私は「いざとなれば、インプラントがあるしな」とずっと思ってきました。街角でインプラントの広告をよく見かけるようになりましたね。しかしインプラントは決して簡単な手術ではないそうです。考えてみればあごの骨に直接ボルトを入れるわけですから、細菌がちょっと入っただけで歯の周囲や骨の中に感染が一気に広がります。特に骨粗しょう症の治療薬であるビスフォスフォネートの服用をチェックしないまま手術をして大変な事になった人もいます。インプラントは歯周病菌の徹底した除菌が前提ですし、手術後も3DSなどの歯のメンテナンスが必要です。
遺跡から出た人骨を調べると縄文時代から虫歯や歯周病はあったようです。当時よりずっと柔らかいものやお砂糖を食べている現代日本人は、縄文人よりずっと虫歯になり易くなっています。「歯磨きを毎日しっかりすればいいだけじゃないか・・・」。そう思われる方が多いでしょう。しかし歯磨きだけでは、80・20という目標の達成が難しい人も沢山おられます。私の知人に「歯を削らない歯医者さん」が何人かいます。彼らは在宅患者さんの口腔ケア、嚥下内視鏡、嚥下リハビリなどの「食支援」もやってくれます。またPMCTや3DSを積極的に取り入れている歯医者さんも増えています。歯医者さんは、歯が痛くなってから行く場所だと思っていたら現代では大間違い。中高年になれば、痛くなくても歯や口の中を定期的にチェックしてもらう場所なのです。「PMTCは、3~6ケ月毎にやるのがお勧め」とのこと。そうした健康長寿を支援してくれる歯医者さんを探すには、インターネットに「PMTC」や「3DS」と入力してみて下さい。口の中の健康を守ることに熱心な歯医者さんのもとには優秀な歯科衛生士も集まります。チーム医療で口の中の健康のアドバイスをしてくれるのです。暑い日が続きますが、くれぐれも熱中症にはご注意ください。
キーワード 3DS
デンタル・ドラッグ・デリバリー・システムの略。上下の歯型をとって、それに合わせて柔らかい樹脂状の膜を使ってマウスピースのようなリテーナーを制作する。その内側には薬剤が塗られていて、歯に密着させて歯周病菌を殺菌する。
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