朝一番、主催者から「それでもやりますから、絶対に来てくださいね」との電話。
こんなに熱心な主催者は見たことがない。

現在、兵庫県姫路市駅前のホテルにいる。
正午ごろに、台風がここを通るという。

雨が完全に横に降っている。
こんな景色は数年ぶりに見る。

講演は1時半から。
もうここまで来たなら、何か伝えて帰るしかない。

ホテルでは隣の部屋のテレビからの台風情報が聞こえてくる。
部屋のテレビをつけるとどのチャンネルも台風情報一色。

タイフーズ・ハイ。
低気圧は、人を発奮させる作用があるのかない。

自然災害は、人を単純化させる。
難しいことではなく、単純なことしか考えられなくなる。

家に帰れるのかどうか。
電車は動くのかどうか。

山が崩れないかどうか。
川が氾濫しないかどうか。

私も家が心配だ。
嫁が守ってくれている。

実家の母とは昨日逢って、安否確認。
クリニックは今日も外来二診と在宅訪問をやっている。

いろんなことを考えながら、ホテルで宿題をやっている。
宿題が山のように溜まっている。

平穏死の講演も大変だ。
最近は、断ることが多い。

犠牲にすることが多いので、今後はほとんど断ることになる。
どうしても、というものだけ引き受ける決心ができた、いい機会になった。

前回までの台風は、東日本や九州の被害が大きかった。
今回の台風は、四国と近畿を通過。

三重県と高知にも大きな被害。
進路と少し離れた地域に、大きな影響が出ている。

自然災害は容赦なくやって来る。
どう受け止めるかは人間しだい。