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素晴らしい書き込み

2015年03月13日(金)

つれずれままにこれを書いているが、熱心な書き込みにハッとさせらる毎日。
ひとつひとつに返事を書く余裕は無いが、どうしても返事を書きたい書き込みが。
どこのどなたか存じあげないが、Cさんのがん医療へのご意見は素晴らしい!
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このCさんがどんな人なのか、私は全く知らない。
しかし以下の真摯な分析と書き込みに心を打たれた。

まったくそのとうりだと思う。
要は、医者が悪い。

私は、近藤誠氏の記述が科学への冒涜であることを指摘しているだけ。
しかしこのCさんが言われるように、患者さんにとってはどうでもいい話。

要は、がん医療界の「上から目線体質」が最大の問題なのだ。


先週、東大の同窓会館である学士会館で開催された「がん医療を考える会」を
傍聴したが、日本のがん医療界の一番偉い先生がこう言われていた。

「日本のがん医療を患者主体にしなければならない!」と。

ならば、お前がしろよ! とは叫ばなかった。(笑)
しかし、それが言える言えるだけこの人はまだましだと思いながら聞いていた。


日本のがん医療界の専門医、専門看護師のみなさま。
以下の、Cさんの意見に耳を傾けて頂kれば幸いです。

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

なぜ「近藤教」が人気なのかを簡単にではありますが考察してみました。
昨年父を浸潤性膀胱がんで亡くしました。

担当外科医に勧められたままに膀胱全摘(リンパ節含)し、術後の抜糸に不備があったため、
患部が爛れ、座ることもままならず数か月後に再入院、緊急手術するも患部にがんが再発、
手術したとたんにあっというまに亡くなりました。

個人的な経験ではありますが、自分の実感から言わせていただくと「説明不足」「情報不足」これに尽きると思います。


とくに「術後起こりうる事態」「放射線治療」「緩和医療に関してはほぼ口にされませんでした。
そのうえ医師からの説明はすべてラテン語を聞いているよう。
質問したところで分かるものではありません。

ただでさえがん治療で不安なのに、これでは医者不審に陥る患者さんが多いのは当たり前だと思います。

噂の近藤医師の書籍を一冊読みました。正直彼の説がすべてのがん、症状に当てはまるとは考えられませんし、
何も考えずに彼の理論を鵜呑みにするのは危険だとも感じました。
それでもいちいち腑に落ちる部分もあったのは確かです。

病にかかるのは心細いものです。それが死に直結することも多々あるがんであるならば尚更です。
医者はどんな治療が可能なのか治療法の選択(立場上難しいこともあるとはお察しいたしますが)、
そのメリットデメリットなどを明確、簡潔かつ「正直」に説明することも、医師としても義務だと思います。

しかしながら、現在の状況は「インフォームドコンセント」というお題目だけが独り歩きし、
形ばかり行われているだけです。医者は情報を伝えたと思っているかもしれない。
ですが専門的なことをまくし立てられて、門外漢の患者が理解できると思われますか?

真の意味で「informed」できていると思われますか?自分はそうは思えませんでした。
また、コンセンサスの部分も疑問が残ります。

患者は、わけもわからず、でも「専門家の方が言うのだから」「先生を信頼しているから」了解する
だけであって実際自分にどのような治療が行われ、その結果どういうリスクが生じるのかなどきちんと
把握しているわけではないことが多いのではないかと思います(第一直接的でないリスクは
触れられないことすらざらですし)。

それを患者の勉強不足だというのは少々酷だと思います。
通常の大学の倍以上の時間をかけて学ばれている医師のみなさんですら、
それぞれのご専門はさらに細分化されるのですから、
それを一介の患者に短時間で「理解しろ」というのはどうでしょうか。

実際、自分も父を助けたいがために海外の論文なども探して読み漁りましたが、
正直理解は非常に難しかったです。

そのうえ、患者は命がかかっているんですですから、
ただでさえ普通ではない精神状態なわけです。

近藤医師を頼られる患者さんの多くは、「医師不審」に尽きると思います。
医師と患者の温度差があまりに大きいです。

医師にとっては大勢の一人かもしれませんが、
患者にとって自分の命はたったひとつなのですから。あたりまえかもしれませんが。

それを「近藤教」の一言で済ませていては、いつまでも現場は変わらないと思います。
傲慢な主治医の態度は「近藤教」の信者をますます増やしていくでしょう ― 良い結果になるにせよ、
最悪の結果になるにせよ。人も時間も足りない中やっていらっしゃると思いますが、
もう少し謙虚に「なぜ人々が近藤教に走るのか」を少しくらいは考えられてもよろしいのではないでしょうか。

そうして、将来もうすこし患者や患者の家族の身になってくれる医療従事者が増えてくれたらと願います。
長文失礼いたしました。

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この記事へのコメント

komachiさんの、仰りたい事も、cさんの仰ったことと同じだと思います。
私の家族が癌になった時は、これほどヘンなお医者さんでは無かったので、お医者さんには感謝していますけど、ひどいお医者さんにあたると「医療とは何なんだ!」と言う疑問が出てきて当然ですね。

Posted by にゃんにゃん at 2015年03月13日 12:01 | 返信

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