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日本病院会が尊厳死に関して考え始めた
2015年06月13日(土)
「尊厳死」と「安楽死」の違いは
日本は超高齢化社会に突入しました。長生きは喜ばしいことですが、重篤な疾患で回復の見込みがないまま延命措置だけがなされたり、また、認知症が進み周囲と意思の疎通もできないままに寝たきりとなってしまったりする高齢者が増えているのも事実です。
「尊厳死」や「安楽死」という言葉も聞かれますが、その解釈はまだ厳密ではなく、医療現場ですら混同されることも。そこで、日本病院会の倫理委員会が、日本尊厳死協会、大学教授、医師など意見交換を行い、尊厳死に関する考察をまとめました。
委員会は尊厳死を、「不治の病で末期の状態にある場合、自分の意思で無意味な延命措置を中止し、人間としての尊厳を保ちながら死を迎えること」とし、積極的な方法で死期を早める「積極的安楽死」とは区別し、医学的介入による積極的安楽死は容認できないとしました。
尊厳死についての国民的議論を
その上で、委員会では3つの結論を提示しました。1つは、健康なうちに自分の終末期医療や「安らかで自然な死」に対して意思表示することへの、国民全体での議論と理解の必要性です。自分で意見書を作成して意思表示を残しておくことを推奨しています。
2つ目は、がんの末期状態における緩和医療の推進を図るための体制や教育の整備。具体的には、患者の意思尊重、苦痛の除去、患者や家族、関係者の精神的ケア、医学部における緩和医療のカリキュラム化などを提案しています。
3つ目は、認知症が進んだ状態での尊厳死については、国民的議論が必要だとしています。「人の安らかな死」とは、また、延命措置等による「人命尊重」について、一人ひとりが考えて答えを出すことが、求められているのではないでしょうか。(林 渉和子)
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3つめの、認知症と尊厳死について詳しく知りたい方は、
6月20日(日) 東京六本木での
第4回日本リビングウイル研究会へ。→こちら
7月12日(日) 新大阪での
第1回関西リビングウイル研究会へ。→こちら
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この記事へのコメント
最近、劇的に長尾先生の活動が世の中に浸透し、大きく飛躍なさっておられるのを感じています。時代と長尾先生の信念がマッチしてきた、ということなのでしょうか。(偉そうな物言いが出来る自分ではないのですが、自らを”町医者"と称されて「人々と共にある」という事を信条とされておられる長尾先生ですので、私、僭越を自覚して恐縮する内心でありながらも、書き込みさせて頂いております。)
そのように社会的影響を及ぼす存在となられました長尾先生の活動は、「いつも偉ぶらずに、人々と共にある」といった御心情が、これまで敷居の高かった医療界、介護界を我々一般人、民間人と同じ目線に引っ張ってきて下さったのだと実感する昨今です。
”世を変えていく”という御信念は、かつて、明治維新の時代に向けて名前を馳せた獅子のようです。
Posted by もも at 2015年06月13日 01:17 | 返信
長尾先生こんにちは。
私は余命宣告されている50代のがん患者です。
長尾先生のブログや本を愛読し、毎回とても強く共感しています。
私の希望は尊厳死です。
日本尊厳死協会にも入会しました。
終末期をどうするかいろいろ悩みホスピスも探しましたが
長尾先生の本を読み、在宅に決めました。
しかし周囲の人からは、家族が大変だよと言われます。
在宅は一人暮らしでも可能だという事ですが、
排泄や風呂や食事の世話はどのように行うのでしょうか?
やはり家族は大変なのでしょうか。
私に子供はおらず、夫が世話をする事になりますが
家事は得意ではないようで、一抹の不安があります。
痛み止めはいろいろあるようですが、副作用の不安もあります。
先日初めて麻薬系の薬を処方されたオキノームで発疹が出ました。
もし機会がありましたら、在宅での終末期の細々した日常生活の実態について
この場やアピタルで記事にしていただけたら嬉しいです。
長尾先生のような「まとも」な思考のお医者さんが増える事を祈ってます。
Posted by かぶちん at 2015年06月13日 10:46 | 返信
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