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エコー、マンモ、便潜血、大腸カメラは受けておけ
2015年06月15日(月)
がん検診を受けるべきか、受けないべきか。
39種類の検査のうち死亡率を下げるのはタイトルの4つだった。
特にエコーと便潜血は、腹痛で受診した時に受けたほうが得かも。
39種類の検査のうち死亡率を下げるのはタイトルの4つだった。
特にエコーと便潜血は、腹痛で受診した時に受けたほうが得かも。
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死亡率を下げるスクリーニング検査は「39種類のうち4種類」
~超音波検査、マンモグラフィー、便潜血検査、そして大腸カメラ……
株式会社メドレー
大脇 幸志郎
2015年6月15日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
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マンモグラフィーや前立腺がんの腫瘍マーカーなど、自覚症状の乏しい病気を見つけるための検査(スクリーニング)は早期発見を目指して広く行われてきましたが、「必ずしも生存率の改善に結びつかないのではないか」という意見もあります。この論争に対して、アメリカの研究班が複数の論文をまとめて検証し、「スクリーニングによって生存率が改善する場合は限られている」という結果を出しました。
◆19種類の病気の死亡率を検討
この研究は、死因になりやすい病気を対象として、スクリーニングを行うことで死亡率が下がるかどうかの検証を目的としました。
研究班は米国予防医学専門委員会などの論文データベースから、死因になりやすい19種類の病気についての研究で、ランダム化研究という信頼度の高い種類の研究と、メタアナリシスという複数の論文を統合する研究を集め、その内容を詳しく調べました。
スクリーニングの効果は、検査対象とする病気による死亡率(疾患特異的死亡率)と、全ての死因をあわせた死亡率の変化で評価しました。
◆4種類のスクリーニングで死亡率が低下
集まった研究では、19の病気について39種類のスクリーニングが検討されていました。そのうち6種類の病気に対する12種類のスクリーニングは、米国予防医学専門委員会によって推奨されているものでした。
19の病気について、9件のメタアナリシスと48件のランダム化研究を検討したところ、メタアナリシスのうちで疾患特異的死亡率を下げるとされた検査は4種類あり、男性の腹部大動脈瘤を探す超音波検査、乳がんを探すマンモグラフィー、大腸がんを探す便潜血検査と大腸カメラでした。
全死因の死亡率を下げるとされた検査はありませんでした。個別のランダム化研究では、疾患特異的死亡率を下げる効果が見られた検査は研究対象とされた検査のうち30%、全死因の死亡率を下げると見られた検査は研究対象のうち11%でした。
研究班は、いま行われているスクリーニングが疾患特異的死亡率を下げることは「多くない」、また、全死因の死亡率を下げることは「非常にまれ、または存在しない」と述べています。
この結果からただちに「スクリーニングには意義のないものが多い」と言うことはできませんが、限定された見方にせよ、このような結果が提示されたことには驚かされます。スクリーニングの意義を話し合ってみるきっかけにはなるかもしれません。実際にここで挙がったような病気を治療している医師の方は、どう思われますか?
◆参照文献
Does screening for disease save lives in asymptomatic adults? Systematic review of meta-analyses andrandomized trials.
Int J Epidemiol. 2015 Feb
[PMID: 25596211 ?]
大脇 幸志郎
1983年生まれ。東京大学医学部卒業。卒後株式会社コングレに勤務し、医学会の運営に携わる。医療者と患者の情報格差に疑問を抱き、2011年から合同会社コンテクチュアズ(2012年、株式会社ゲンロンに社名変更)に勤務し、人文思想を扱う出版・イベント運営を行う。2014年には医療をテーマにした公開インタビューシリーズの聞き手として、医療事故調査制度、患者申出療養(仮称)などの時事に触れる。2015年3月、株式会社メドレーに参加。
死亡率を下げるスクリーニング検査は「39種類のうち4種類」
~超音波検査、マンモグラフィー、便潜血検査、そして大腸カメラ……
株式会社メドレー
大脇 幸志郎
2015年6月15日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
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マンモグラフィーや前立腺がんの腫瘍マーカーなど、自覚症状の乏しい病気を見つけるための検査(スクリーニング)は早期発見を目指して広く行われてきましたが、「必ずしも生存率の改善に結びつかないのではないか」という意見もあります。この論争に対して、アメリカの研究班が複数の論文をまとめて検証し、「スクリーニングによって生存率が改善する場合は限られている」という結果を出しました。
◆19種類の病気の死亡率を検討
この研究は、死因になりやすい病気を対象として、スクリーニングを行うことで死亡率が下がるかどうかの検証を目的としました。
研究班は米国予防医学専門委員会などの論文データベースから、死因になりやすい19種類の病気についての研究で、ランダム化研究という信頼度の高い種類の研究と、メタアナリシスという複数の論文を統合する研究を集め、その内容を詳しく調べました。
スクリーニングの効果は、検査対象とする病気による死亡率(疾患特異的死亡率)と、全ての死因をあわせた死亡率の変化で評価しました。
◆4種類のスクリーニングで死亡率が低下
集まった研究では、19の病気について39種類のスクリーニングが検討されていました。そのうち6種類の病気に対する12種類のスクリーニングは、米国予防医学専門委員会によって推奨されているものでした。
19の病気について、9件のメタアナリシスと48件のランダム化研究を検討したところ、メタアナリシスのうちで疾患特異的死亡率を下げるとされた検査は4種類あり、男性の腹部大動脈瘤を探す超音波検査、乳がんを探すマンモグラフィー、大腸がんを探す便潜血検査と大腸カメラでした。
全死因の死亡率を下げるとされた検査はありませんでした。個別のランダム化研究では、疾患特異的死亡率を下げる効果が見られた検査は研究対象とされた検査のうち30%、全死因の死亡率を下げると見られた検査は研究対象のうち11%でした。
研究班は、いま行われているスクリーニングが疾患特異的死亡率を下げることは「多くない」、また、全死因の死亡率を下げることは「非常にまれ、または存在しない」と述べています。
この結果からただちに「スクリーニングには意義のないものが多い」と言うことはできませんが、限定された見方にせよ、このような結果が提示されたことには驚かされます。スクリーニングの意義を話し合ってみるきっかけにはなるかもしれません。実際にここで挙がったような病気を治療している医師の方は、どう思われますか?
◆参照文献
Does screening for disease save lives in asymptomatic adults? Systematic review of meta-analyses andrandomized trials.
Int J Epidemiol. 2015 Feb
[PMID: 25596211 ?]
大脇 幸志郎
1983年生まれ。東京大学医学部卒業。卒後株式会社コングレに勤務し、医学会の運営に携わる。医療者と患者の情報格差に疑問を抱き、2011年から合同会社コンテクチュアズ(2012年、株式会社ゲンロンに社名変更)に勤務し、人文思想を扱う出版・イベント運営を行う。2014年には医療をテーマにした公開インタビューシリーズの聞き手として、医療事故調査制度、患者申出療養(仮称)などの時事に触れる。2015年3月、株式会社メドレーに参加。
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この記事へのコメント
大腸がんは、父が上行結腸癌の手術をして元気になりました。父は70歳代で心筋梗塞になったので、坂道を上っても、ただ歩いても息切れがするので、循環器科に行ってみたら、何回も検便をして「顕微鏡的血便がある」と言われて、胃腸外科に回されて、大腸のカメラで「上行結腸癌」と診断されて、市民病院で手術をして治癒しました。
私は大腸のカメラは嫌だと思っていたのに、ジェーン.オースチンの「いつか晴れた日に」というケイト.ウインスレッドと、エマ.トンプソンの出た深夜映画を見ているうちに、干し柿を10個以上食べてしまって、ひどい下痢と痔になってしまって、スーパーのパートさんに相談したら、父の大腸がんを診断した胃腸外科の先生がよく効く痔の薬を出してくれると勧めてくれたので、否応なくその胃腸外科を受診しました。先生が「大腸がん検査をしよう!」と言ったので、痔の薬を貰うのと引き換えに,怖ごわ大腸がんの検査をしました。結果異常は有りませんでしたのでラッキーでした。
その時エコーで診て「あ!脂肪肝!」と言われました。これは、私が段々太って来てお腹が出ているので、お医者さんは、あらかじめ「脂肪肝じゃないか」と待ち構えていたのではないかと疑っています。
いずれにせよ、干し柿を食べすぎて、良かったと思います。ジェーン.オースチンのメロドラマに、なんでハマるのか不思議です。
Posted by にゃんにゃん at 2015年06月15日 09:30 | 返信
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