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医療・介護制度は複雑すぎないか

2015年06月21日(日)

今年は介護報酬改定があり、来年から3年間連続で医療報酬改定があるそうだが
改訂の度に制度が複雑化して、それでエネルギーを失っているような気がする。
松下幸之助さんも言っているが、制度は道徳によって簡素化できないものか。
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『定款、条例、制度、法律の前に、道徳により簡略化・効率化・高収益化』

 ここのところ、日本は複雑になり過ぎています。


(抜粋)
「それに、道徳は精神的なものだけではない。実利にもなる。人としての道が、ピシッと行き届いておったら、事件も起こらんし、交通事故も起こらんし、詐欺も泥棒もないということになるわ。そうしたら、警官の数もそういらんということになれば、それだけ税金も安くなる。

 商売でも、約束は守る、相手を思いやる、丁寧に商いする、礼儀正しく振る舞っていくということになれば、信頼のもと、きわめてスムーズに事は運び、コストもあまりかからんということになる。価格も安くなるわね。万引きはありません、盗みませんということになれば、それを織り込んだ価格をつけんでいいから、値段も安くなる。こういうふうに、商売ひとつ考えても道徳が高いか低いかによって、能率もコストも値段も違ってくる。つまり、実利実益がこれによって大いに左右されるということや。

 要は、道徳を高めることが、人間性を高めるということだけではなく、日本の国際的な評価を高める、さらには実利実益にも結びつく。道徳は、一挙三得、いや一挙四得、五得にもなるということや。

 一度悪い水を飲んだから、水はなんでもあかんと言っておったら、生きていけんのと同じや。愚かなことや」

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松下幸之助は、「徳育の欠如」を憂えていた
「このままでは、獣の国になるな」
江口 克彦:故・松下幸之助側近
2015年6月18日
http://toyokeizai.net/articles/-/72678

昭和の大経営者である松下幸之助。彼の言葉は時代を超えた普遍性と説得力を持っている。しかし今の20~40代の新世代リーダーにとって、「経営の神様」は遠い存在になっているのではないだろうか。松下幸之助が、23年にわたって側近として仕えた江口克彦氏に口伝したリーダーシップの奥義と、そのストーリーを味わって欲しい。(編集部)

昭和58(1983)年6月。先ほどまで、某新聞の取材を受け、その記者が帰ったあと、笑いながら、

「きみ、今の記者、よう喋ったな。自分の話ばかりして帰ったけど、あれで記事になるんやろうか。まあ、本職やから、あれでまとめるんやろうな。

道徳、道徳教育について話があったな。それで、わしは必要やと。道徳というのは、人として踏み行うべき道のことやな。生まれて放っといたら、人の道を知らんということになる。獣ならそれでいいけど、人間はしっかりと道徳は教えんといかんな。

日本の教育の、いちばんの欠点は、徳育が欠けておるところや。徳育は大事なものや。わしはそういうことを、絶えず言っておるけどね。知育、体育、徳育というけど、徳育が中心なんや。今の教育は、道徳を教えてへんな。今、子どもたちが乱れておるのも当たり前や」

衣食足りて、礼節を知る

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「昔の言葉に、“衣食足りて、礼節を知る”というのがある。暮らしが豊かになり、衣食に事欠かなくなって初めて、人は礼儀作法をわきまえるようになるということやね。まあ、当たり前やな。食べることもできん、着るものもないというところで、いくら人の道を説いても、それよりも空腹を満たしたい、食べるものをくれ、寒さをしのぎたい、着るものをくれ、ということになるわ、早い話。

そういうところでは、道徳を説く前に、雨露をしのげるほどに、飢えに苦しまないほどに、策を講じんといかん。それからや、道徳を説く、徳育をすると言うのはね。

「けど、このところの日本は、終戦のあの食うに物なく、住むに家なく、働くに職なくという状況ではなくなったな。だんだんとよくなってきて、もう、生活水準も戦前に比べて、ずっと上がってきたばかりではなく、他国に比べても、相当、ええわな。まあ、衣食は足りてきたと言える。

それならば日本人は、それにつれて道義心や礼節というか、道徳やな、それが高まってきたかというと、そうやない。むしろ、低下してきている。日本のよさが失われてきている。衣食足りて、礼節を知るどころか、衣食足りて、ますます礼節乱れるという状況や。このまま、進んでいくなら、きみ、日本は近い将来、必ずや行き詰まってくるわ。

どうして、こうなったんかというと、道徳教育を学校で教えておらんからな。子どもたちは、自分が人間として、やらねばならんことがわからんわけや。また、そういう人が親になるから、親としても、子どもに教えられんわな、自分が教えられておらんから。

このままで行けば、心があかん日本人ばかりになる。まあ、獣の国になるな。なれば、この国は滅びるということになる」

いつの時代も道徳教育が大事

「道徳とか道徳教育と言うと、戦前に戻すのか、軍国主義に戻すのかという人たちもいますね」

「そういう人達がいるな。けど、いつの時代でも、人の踏み行う道は、教え、教育していかんとあかん。戦前がけしからんというけど、道徳があかんかったのと違う。政治家が軍部に負けて、それで戦争になった。その軍部が都合のいいことを道徳として国民に押し付けた、ただそういうことや。道徳が悪いんではない。

そういう軍部のつくった、間違った“道徳”を、今も見分けも付けられず、道徳教育反対というのは、見識のない人や。良いことと悪いことの区別のできん人たちやな。まあ、一般の人が言うならええけど、政治家や指導者にある立場の人が、そういうことを言うなら、政治家の資格、指導者の資格はないわ。そういう人たちは、今の日本の精神的混迷をどう考えておるんやろう」

手元の湯呑みを取り上げて、お茶の飲みながら、

「それに、道徳は精神的なものだけではない。実利にもなる。人としての道が、ピシッと行き届いておったら、事件も起こらんし、交通事故も起こらんし、詐欺も泥棒もないということになるわ。そうしたら、警官の数もそういらんということになれば、それだけ税金も安くなる。

商売でも、約束は守る、相手を思いやる、丁寧に商いする、礼儀正しく振る舞っていくということになれば、信頼のもと、きわめてスムーズに事は運び、コストもあまりかからんということになる。価格も安くなるわね。万引きはありません、盗みませんということになれば、それを織り込んだ価格をつけんでいいから、値段も安くなる。こういうふうに、商売ひとつ考えても道徳が高いか低いかによって、能率もコストも値段も違ってくる。つまり、実利実益がこれによって大いに左右されるということや。

要は、道徳を高めることが、人間性を高めるということだけではなく、日本の国際的な評価を高める、さらには実利実益にも結びつく。道徳は、一挙三得、いや一挙四得、五得にもなるということや。

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この記事へのコメント

昨日
病院で 主任看護師をやってる友だちからメールがきました

「誤嚥性肺炎で入院中の患者さま
退院間近か…
吸引が必要で 家族指導してるんだけど
いまいち 理解に乏しい
おうちに帰ったら誰が教えるの?」

あらら~
たいへんね

訪問看護を使いましょ
…ってお伝えしました

すると…
ケアマネジャーさんに聞かれたから…
って ことだったんです

ん~
訪問看護を使ったことがないケアマネさんって多いんですよね

サービスする側も わかりにくい制度
ましてや 国民のみなさまに理解するのは 不可能に近い

ホントに困ったもんです

Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2015年06月21日 09:05 | 返信

 商売の神様でいらっしゃる、松下幸之助さんが説く道徳と礼節ある日本、"お客様は神様です"
と人の心が通ってこその商売であると実践されていた、昭和が古き良き時代となってしまいました。
ITを駆使したビジネスが主流である現代の企業の中で、そんな話題を口にしたものなら、悲しいかな
浮いてしまう、化石と呼ばれてしまう世になってしまいました。
 
 介護福祉施設に勤務していた時代、お年寄りの所作に見る "日本人の姿"に改めて好感を持った
ものです。私もかろうじて、ちゃぶ台を前にして正座での食事、その時代の生活習慣を知っている世代ですが、たとえ認知症になっても、何気ない所作にその方の本質が現れる、と思ったものです。
道徳、礼儀、礼節のある世界は美しいのだと、内心で感動したものです。
 先日、来日していたカナダ在住の友人が、日本を発つ時に皆への御礼と願いが込められたメッセージ
を受け取りました。教育を職業としているので、それらしい内容なのですが、抜粋要約しますと、
海外で生活、仕事をする中でたくさんの国の方々と交流する機会があり、それは日本に居ては味わえない
醍醐味があったと、その経験を踏まえても「日本人の優秀性ときめ細やかさは世界に誇れる」とあり、
一方で「自分の意見を堂々と言えない、自己主張のできない国民性は最大の欠点」とありました。
結びには「混迷を極める世界情勢の中にあって、リードできるのは日本人であると確信している。」と
「日本人である事に自信を持って欲しい」とありました。
 話が飛躍したような気もしますが、日本国を見直さなければならない現状の時代にあって、
このブログ記事にあるように、政治家や指導者の立場にある人々、財界人が松下幸之助さんの説く
道徳教育を思い出し、改めて学び直し、そして教育して頂けることが実現しますように!と賛成します。

Posted by もも at 2015年06月22日 06:06 | 返信

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