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お金の問題じゃなんだけどなあ・・・
2015年10月18日(日)
埋蔵金で有名になった高橋洋一氏が、終末期医療について解説している。→こちら
でもお金の問題じゃなんだけどなあ・・。こんな話をされるから私が叩かれる(笑)。
終末期の患者さんの尊厳とお金の問題は両立する!と私は思うのだが・・・
でもお金の問題じゃなんだけどなあ・・。こんな話をされるから私が叩かれる(笑)。
終末期の患者さんの尊厳とお金の問題は両立する!と私は思うのだが・・・
【日本の解き方】40兆円超えた医療費 終末期医療の効果的な実施を 立ちはだかる尊厳死問題
2015.10.15
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20151015/dms1510150700005-n1.htm
厚生労働省によれば、2013年度の医療費が前年度から8500億円増の40兆610億円になったという。
年齢別で見ると65歳以上の医療費が23兆円を超え、全体の6割程度を占めている。医療費上昇の原因について、厚労省は高齢者の増加などと分析しているが、抑制は可能だろうか。
感情一切なしの技術的な議論であれば、抑制は可能である。例えば、医療のコストパフォーマンスを医療費対延命効果で測り、一定以下の医療をやらないとすればいい。
かつて筆者が経済財政諮問会議特命室で討議資料を作成していたとき、ある大学病院の協力を得て、分野別医療費のコストパフォーマンスを測定したところ、「良い分野」と「悪い分野」に二極分化しており、関係者が驚いたことがある。悪い分野は、終末期医療に多いが、わかっているけどやめられないというモノが多い。
例えば、人工栄養摂取が例としてよくあげられる。これには、経鼻栄養(鼻から管をいれて、胃に栄養剤を流し込む)もしくは胃ろう(腹部に胃につながる穴をあけて栄養剤を流し込む)がある。
『欧米に寝たきり老人はいない』という本が出版され、よく売れたが、たしかに人工栄養摂取の措置が施された寝たきり老人は、あまり欧米では見かけない。「いない」というのはやや言い過ぎにしても、国際長寿センターの国際比較調査でも日本はフランス、英国などと比較して多いのは事実だ。
この分野は、終末期における尊厳死に対する見方と密接に関係している。フランスでは、終末期患者への人工栄養を推奨していないレオネッティ法(2005年)という法律もあるぐらいだ。ただ、イスラエルでは終末期患者法が定められているが、宗教的な理由で、人工栄養補給された寝たきり老人は多い。
終末期医療に関する法的整備をしている国は少なくない。オランダ、ベルギー、米州法、オーストラリア州法などである。英国、スイス、ドイツではガイドラインで対応している。
死を病院で迎える比率も日本は欧米に比べて圧倒的に高い。ということは、死の直前まで病院で医療を受けていることを意味しており、それは結果として終末期医療の支出を高めている。欧米では、病院ではなく老人健康施設での死亡が多いので、結果として医療費の圧迫にはなっていない。
医療費の問題は、結局、終末期医療をどうするかに帰着する部分が大きい。これをなんとかするためには、尊厳死問題を避けて通れない。
しかし、日本では裁判の判例以外に延命中止・差し控えに関する法的規定がない。このため、医療現場では大きな混乱に直面し、終末期医療を効果的に実施できない状況になっているのが現実だ。この分野は、各国ともに歴史的・文化的な背景があり微妙な問題だが、待ったなしの状況になっている。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
2015.10.15
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20151015/dms1510150700005-n1.htm
厚生労働省によれば、2013年度の医療費が前年度から8500億円増の40兆610億円になったという。
年齢別で見ると65歳以上の医療費が23兆円を超え、全体の6割程度を占めている。医療費上昇の原因について、厚労省は高齢者の増加などと分析しているが、抑制は可能だろうか。
感情一切なしの技術的な議論であれば、抑制は可能である。例えば、医療のコストパフォーマンスを医療費対延命効果で測り、一定以下の医療をやらないとすればいい。
かつて筆者が経済財政諮問会議特命室で討議資料を作成していたとき、ある大学病院の協力を得て、分野別医療費のコストパフォーマンスを測定したところ、「良い分野」と「悪い分野」に二極分化しており、関係者が驚いたことがある。悪い分野は、終末期医療に多いが、わかっているけどやめられないというモノが多い。
例えば、人工栄養摂取が例としてよくあげられる。これには、経鼻栄養(鼻から管をいれて、胃に栄養剤を流し込む)もしくは胃ろう(腹部に胃につながる穴をあけて栄養剤を流し込む)がある。
『欧米に寝たきり老人はいない』という本が出版され、よく売れたが、たしかに人工栄養摂取の措置が施された寝たきり老人は、あまり欧米では見かけない。「いない」というのはやや言い過ぎにしても、国際長寿センターの国際比較調査でも日本はフランス、英国などと比較して多いのは事実だ。
この分野は、終末期における尊厳死に対する見方と密接に関係している。フランスでは、終末期患者への人工栄養を推奨していないレオネッティ法(2005年)という法律もあるぐらいだ。ただ、イスラエルでは終末期患者法が定められているが、宗教的な理由で、人工栄養補給された寝たきり老人は多い。
終末期医療に関する法的整備をしている国は少なくない。オランダ、ベルギー、米州法、オーストラリア州法などである。英国、スイス、ドイツではガイドラインで対応している。
死を病院で迎える比率も日本は欧米に比べて圧倒的に高い。ということは、死の直前まで病院で医療を受けていることを意味しており、それは結果として終末期医療の支出を高めている。欧米では、病院ではなく老人健康施設での死亡が多いので、結果として医療費の圧迫にはなっていない。
医療費の問題は、結局、終末期医療をどうするかに帰着する部分が大きい。これをなんとかするためには、尊厳死問題を避けて通れない。
しかし、日本では裁判の判例以外に延命中止・差し控えに関する法的規定がない。このため、医療現場では大きな混乱に直面し、終末期医療を効果的に実施できない状況になっているのが現実だ。この分野は、各国ともに歴史的・文化的な背景があり微妙な問題だが、待ったなしの状況になっている。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
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この記事へのコメント
そうですね。日本人は肝心な議論から逃げ続けた結果として混迷に陥っている気がします。これまで尊厳死の問題を避け続けて、法制化に関する議論もなく、本人以外の価値観任せ。本人の意志も反映されず、ほとんどの人の終末期は家族とか他人任せですからね。
TVメディアは製作側の都合によるミスリードがあまりに多いので煽情されやすい日本では怖いですね。
現場の人間としては迷惑この上ないです。特に最近、認知症や終末期を濃厚にアプローチし始めたNHK?
Posted by マッドネス at 2015年10月18日 07:14 | 返信
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