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医学部教授の認知症論文捏造事件
2015年12月22日(火)
やってもいない臨床試験をしたと偽り健康食品を売りつけたという。
私の患者にも西崎教授の被害者がいるが、許しがたいことである。
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朝日新聞の報道
兵庫医科大の西崎知之教授(生体情報学)が今春に出版した認知症に関する本で、サプリメントの機能の試験をめぐって、うその記載があったと、同大が18日発表した。大学の倫理委員会で審査・承認を受けたと書かれていたが、審査されていなかった。
大学によると、虚偽が見つかったのは、西崎教授が今春出版した「認知症はもう怖くない」。実際に販売されているサプリメントの主成分として含まれている物質が認知機能の改善に有効だと紹介。認知症の患者ら310人に飲んでもらう試験を、大学の倫理委の承認を受けて実施したとも書かれていた。
しかし、大学が確認したところ、倫理委は審査・承認をしていなかった。大学の聞き取りに西崎教授は「ほかの病院だった」「ライターが書き直しの際に誤記した」と説明したが、その病院でも審査や試験が行われた事実は確認できていない。
試験データの提出要請に西崎教授は応じていないという。大学は西崎教授を自宅待機とし、調査を続ける方針。処分も検討している。倫理委の承認についての記述は、直近の刷りでは削除されているという。
大学は「本学教授の肩書で出版されており、管理・監督責任を感じている。全教員への指導を徹底する」とコメントした。(福島慎吾)
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卵は認知症予防にいいのだが、これをとても高価な健康食品として売るために
捏造論文を書き、捏造書籍を書き、広告塔になっていた、という話だ。
許しがたい事件だ。
というか信じられないほど、幼稚な事件である。
認知症の人を食い物にする医学部教授など、論外だ。
そもそもこんな人がなぜ今まで放置されていたのかも不思議だ。
大学のHPには、大学としてのコメントを発表されている。
それに対して、西崎氏は反論して、泥試合の様相を呈している。
大学病院の同じHP内で、大学と職員が真っ向対決している姿は珍しい。
しかも西崎氏の言い訳は、信じられない、というか理解不能である。
まったくのでっち上げの論文や本を書いておきながら
「何なる誤記載にに過ぎない」で済まされると考えられる神経が信じられない。
これは一医師の資質の問題であると同時に
医学部のガバナンスの問題であると感じる。
大学側の言い分。→こちら
西崎氏の言い分。→こちら
ここまで来るとまるで喜劇だ。
医学部もここまで落ちた、と気分が悪くなる事件。
いくらなんでも西崎氏のあまりに出鱈目な言い分は、あまりに稚拙なので
大学も恥ずかしいだろうから、間もなく削除されるだろう。
だから両者の言い分を以下にコピペして、対比しておく。
こんな言い訳の掲載を許可している大学もどうかしている。
今後、このような認知症ビジネスがきっとますます横行するのだろうか。
しかし一般市民が騙されないためにはどうすればいいのか。
一方、これまで真面目に臨床治験をやってきた健康食品は迷惑しているだろう。
今回は完全な捏造なので白黒がハッキリしたが、よく分からない場合も多かも。
いすれにせよ、医療界の大事件。
今後に注目。
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平成27年12月18日
兵庫医科大学
本学教員が個人で出版した著書の内容について
本学 生理学講座 生体情報部門教授 西崎知之の著書「認知症はもう怖くない」(三五館、2015年)で、サプリメントの主成分として含まれているDL/POホスファチジルコリンが認知症患者の認知機能改善に有効である旨が記されており、さらに第一版の中でその根拠となる研究を「2008年に兵庫医科大学倫理委員会の承認と対象者全員の同意を得た上で310人の認知症の患者様及び認知機能が低下している方に対して実施した」旨記載していました(※)。
しかし、本学の調査委員会にて調査を行ったところ、当該試験に関して、本学において倫理審査を行った事実および承認を受けた事実は一切ありませんでした。また、著者当人へのヒアリング調査において「兵庫医科大学病院ではなく他の医療機関で試験を行った」旨の説明があったため、これについても調査を行いましたが、他の医療機関で倫理審査を受けて当該試験が実施された事実も確認できませんでした。
これについて著者は、大学の調査において、「ライターによる書き直しの過程において誤記載が発生した」旨説明していますが、著書の出典元となっている原著論文においても同様に「兵庫医科大学倫理委員会の承認を受けた」旨の記載を行っていることが確認されていることから、本学調査委員会は、これらは虚偽記載であると判断をいたしました。
本学では、本書の出版に関して事前に著者より報告を受けておらず、内容について一切関知していなかったため、当該試験の内容について確認を行うべく、310名の方の匿名化された試験データおよび対象者の同意に関するエビデンス等の資料の提出を求めておりますが、現時点ではまだ、確認ができていない状況です。以上現状判明した事実について取り急ぎ公表いたします。
本学としては、本学教授の肩書きで本著書が出版されていることから、管理・監督責任を感じております。今後この様なことが起こらないよう全教員に対する指導を徹底する所存であります。
※初版における「私が所属する兵庫医科大学倫理委員会の承認と、」の記載は、直近の六刷版では削除されております。
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平成27 年12 月19 日 西崎氏の反論 (兵庫医科大学のHP内に掲載されている)
兵庫医科大学による報道発表について
学校法人兵庫医科大学による「本学教員が個人で出版した著書の内容について」と題する文面について
私が勤務する学校法人兵庫医科大学のウェブサイトに、平成27年12月18日付けで「本学教員が個人で出版した著書の内容について」と題する文面(以下「本文面」とします)が公表されました。
本文面において、私の著書である「認知症はもう怖くない」(三五館 2015年)の中で、私の行った研究が「兵庫医科大学倫理委員会の承認・・を得た」という記載が存したことについて、これが「虚偽記載であると判断」したと記載し、あたかも私が故意に嘘の事実を自著に記したかのような趣旨の発表を行っています。
しかし、私の著書における当該記載はライターによる書き直しの過程で発生した、単なる誤記載に過ぎません。その証拠に、学校法人兵庫医科大学に指摘されるよりも前に、私自らこの誤記載に気づき、増刷版において記載を改めたものです。
(なお、記載を改めたのは第2刷からであり、第6刷に至って改められたかのような本文面の記載は誤りです)
よって、単なる誤記載に過ぎないところ、学校法人兵庫医科大学が根拠乏しいまま積極的に「虚偽記載」であると指摘するのは、研究者としての私の名誉を著しく毀損するものと言わざるを得ません。
また本文面において「本学では・・・当該試験の内容について確認を行うべく、310名の方の匿名化された試験データおよび対象者の同意に関するエビデンス等の資料の提出を求めておりますが、現時点ではまだ、確認ができていない状況です」と記載し、あたかも私が試験データ等の提出を不当に拒んでいるかのように印象操作を行っています。
確かに、「現時点ではまだ」私からこれら試験データ等の提出を行っていません。しかし、私は学校法人兵庫医科大学からのこれらのデータ等に関する提出依頼をもとに、同法人に対して平成27年12月11日付けで、これらデータ等についていつでも提出する用意があると申入れを行い、現在その回答を待っている状況にあります。
そういった状況であるのに、現時点で、私の方から提出を拒んでいるかのような印象を受ける文章を公表することは、これもまた私の名誉を著しく毀損するものです。
以上、皆さまにお知らせするとともに、本文面における不当な記述や印象操作に惑わせられることのないようお願い申し上げます。
西崎 知之
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この記事へのコメント
臨床試験だけじゃありません。
基礎研究(動物実験)でのデータ、実験ノートの確認、
著者らがどの実験をしたか明らかにさせたら良いです。
大学も「クスリ」で売りだした時は
薬事法や何やらにひっかかるからと「サプリ」に
させたでしょ。
ずっと把握していたのですがね。
この大学はバレなきゃ、良いですから
なんでもアリです。
マスコミも地方医大なんぞ、見向きもしないから、
やりたいほうだいです。
参考までに↓
http://shinseikiunion.blog104.fc2.com/blog-entry-1795.html?sp&m2=res
Posted by 臨床だけじゃない at 2015年12月23日 01:41 | 返信
大学の倫理委員会の承認が虚偽ですからたとえ誤記であってもこの本は回収すべきです。
それが出版社の責任でしょう。良心でしょう。購入者には返金すべきです。又新聞に回収広告をすべきですね。
Posted by 匿名 at 2016年01月03日 11:49 | 返信
西崎氏は懲戒解雇となりましたが、これまでにおこなってきた所業を考えると今後医師として働く事も許されるべきではないと思います。
Posted by 匿名 at 2016年01月04日 01:00 | 返信
これ、関連している企業にも問題あるんでないかなー。
推測だが、その実験も関連してる企業がとっただけかもしれん。
Posted by 匿名 at 2016年01月19日 07:40 | 返信
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