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歩いて認知症予防
2015年12月27日(日)
歩くことで認知症が予防出来るエビデンスが出ている。
しかしまだあまり知られていない。
産経新聞の連載は、認知症の基礎知識シリーズになった。
しかしまだあまり知られていない。
産経新聞の連載は、認知症の基礎知識シリーズになった。
第1回目は、歩いて認知症を予防することについて書いた。→こちら
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認知症の基礎知識シリーズ第1回 暖冬の昼から始める
歩くことが最大の認知症予防
今日から認知症の基礎知識について書きますので気軽にお読み下さい。今日は、歩くことで認知症が予防できる、という話です。歩くことが体にいいことくらい誰でも知っていますが、何故いいのか、どんな歩き方がいいのかについては意外によく知りません。
認知症の人は現在、予備軍を含めて800万人もいると言われています。認知症といっても50歳の認知症と100歳のそれを一緒に論じることはできませんが、60代、70代の前期高齢者かそれ以下の若い世代の認知症の人の増加がとても気になります。多くは、糖尿病ないしタバコと関係していることが分っています。糖尿病は重症になるまで痛くもかゆくもなくても、合併症で困ることになる病気。脳梗塞や心筋梗塞や網膜症や慢性腎不全などがよく知られています。しかし、糖尿病になるとがんになり易い、そして認知症になり易い、ということはあまり知られていないように思います。
糖尿病の治療と言えば、血糖降下剤やインスリンを想い浮かべる人が多いでしょう。しかし食事療法や運動療法のほうが優先します。肥満がある糖尿病は、なにはともあれ痩せることで確実に改善します。夕食のご飯を少なくする「プチ糖質制限ダイエット」と「毎日歩くこと」組み合わせだけで、血糖値はグングン改善します。まあ分かっていてもそれができないのが病気だと言えばそれまでですが、歩くことをしないでお薬に頼ることは本末転倒です。
だから「毎日歩くこと」ことを診察室で口を酸っぱくして説教しています。しかし「仕事でよく歩いている」とか「家の中は歩き回っている」と言われる人がおられます。どうせ歩くのであれば、全身運動、有酸素運動としてやって欲しい。手というより肘をしっかり後ろに引いて歩くことが大切。つまり背中や胸の筋肉も大きく使い全身運動として歩くことです。そのためには、リックサックと運動靴にお金をかけましょう。街中を行きかよう人たちを観察しているとみなさん実に個性豊かな歩き方をされています。スマホ歩きの若者、両手に大きな荷物を持って歩く主婦、歩きタバコの男性・・・。デユーク更家さんのようにカッコよく腕を振って歩いている人はまずいません。
認知症を予防するための歩行の基本は、バックを持たず両手を空けること。認知症の人やその予備軍の人は毎日よく歩くことで認知機能が改善することが分っています。しかも、ただ歩くだけでなく、頭を使いながら歩くことが大切です。50から3を引いていくという「計算しながら歩き」や、川柳を考えながら歩く「川柳ウオーキング」がお勧めです。
今年は暖冬との予報が出ていて寒いのが苦手な私としては嬉しい限りです。そしてなによりも歩くには最高の季節という考え方もできます。汗をかかないので着替えを用意しなくてもいいからです。先月、「歩くだけで病気の9割は治る!」(山と渓谷社)という本が出版されましたが、発売まもなく3刷りになり著者が一番驚いています。どうやら「歩く」ことは古くて新しいことのようです。膝や腰が悪い人はそれなりに工夫して歩いて下さい。杖や2本のポールを使っても構いません。是非、この冬、歩く楽しさに目覚める人が増えることを期待しています。
キーワード 川柳ウオーキング
5・7・5で季語が入っているのが俳句で、入っていないのが川柳。川柳を考えながら歩くと認知症を予防する効果がある。松尾芭蕉は歩きながら俳句を詠み、京都の学者は哲学の道を歩きながら思索をした。
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認知症の基礎知識シリーズ第1回 暖冬の昼から始める
歩くことが最大の認知症予防
今日から認知症の基礎知識について書きますので気軽にお読み下さい。今日は、歩くことで認知症が予防できる、という話です。歩くことが体にいいことくらい誰でも知っていますが、何故いいのか、どんな歩き方がいいのかについては意外によく知りません。
認知症の人は現在、予備軍を含めて800万人もいると言われています。認知症といっても50歳の認知症と100歳のそれを一緒に論じることはできませんが、60代、70代の前期高齢者かそれ以下の若い世代の認知症の人の増加がとても気になります。多くは、糖尿病ないしタバコと関係していることが分っています。糖尿病は重症になるまで痛くもかゆくもなくても、合併症で困ることになる病気。脳梗塞や心筋梗塞や網膜症や慢性腎不全などがよく知られています。しかし、糖尿病になるとがんになり易い、そして認知症になり易い、ということはあまり知られていないように思います。
糖尿病の治療と言えば、血糖降下剤やインスリンを想い浮かべる人が多いでしょう。しかし食事療法や運動療法のほうが優先します。肥満がある糖尿病は、なにはともあれ痩せることで確実に改善します。夕食のご飯を少なくする「プチ糖質制限ダイエット」と「毎日歩くこと」組み合わせだけで、血糖値はグングン改善します。まあ分かっていてもそれができないのが病気だと言えばそれまでですが、歩くことをしないでお薬に頼ることは本末転倒です。
だから「毎日歩くこと」ことを診察室で口を酸っぱくして説教しています。しかし「仕事でよく歩いている」とか「家の中は歩き回っている」と言われる人がおられます。どうせ歩くのであれば、全身運動、有酸素運動としてやって欲しい。手というより肘をしっかり後ろに引いて歩くことが大切。つまり背中や胸の筋肉も大きく使い全身運動として歩くことです。そのためには、リックサックと運動靴にお金をかけましょう。街中を行きかよう人たちを観察しているとみなさん実に個性豊かな歩き方をされています。スマホ歩きの若者、両手に大きな荷物を持って歩く主婦、歩きタバコの男性・・・。デユーク更家さんのようにカッコよく腕を振って歩いている人はまずいません。
認知症を予防するための歩行の基本は、バックを持たず両手を空けること。認知症の人やその予備軍の人は毎日よく歩くことで認知機能が改善することが分っています。しかも、ただ歩くだけでなく、頭を使いながら歩くことが大切です。50から3を引いていくという「計算しながら歩き」や、川柳を考えながら歩く「川柳ウオーキング」がお勧めです。
今年は暖冬との予報が出ていて寒いのが苦手な私としては嬉しい限りです。そしてなによりも歩くには最高の季節という考え方もできます。汗をかかないので着替えを用意しなくてもいいからです。先月、「歩くだけで病気の9割は治る!」(山と渓谷社)という本が出版されましたが、発売まもなく3刷りになり著者が一番驚いています。どうやら「歩く」ことは古くて新しいことのようです。膝や腰が悪い人はそれなりに工夫して歩いて下さい。杖や2本のポールを使っても構いません。是非、この冬、歩く楽しさに目覚める人が増えることを期待しています。
キーワード 川柳ウオーキング
5・7・5で季語が入っているのが俳句で、入っていないのが川柳。川柳を考えながら歩くと認知症を予防する効果がある。松尾芭蕉は歩きながら俳句を詠み、京都の学者は哲学の道を歩きながら思索をした。
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この記事へのコメント
先生。みなさんおはようございます。
歩くことってダイエットも出来るし、認知症や様々な病気を予防できる
とってもお得な運動なんですね。
私の住んでいる地区も朝は5時位から7時位まで親子やご夫婦で歩いている方が
多くいらっしゃいます。継続は力なりと言う事はわかっているのですが。。。
でも歩いてみます。
Posted by 匿名 at 2015年12月28日 05:11 | 返信
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