ショーン川上氏のコメントが面白い。

「そんなに悪いことしたのか？」→　こちら

さすが、ショーン川上氏だ、と思った。
まったく罪の意識が無いのでそんな大それた詐欺もできるのだろう。

「それくらいいいじゃないか」という意見の人もいるだろう。
「実力があればそえでいいじゃん」という人も。


しかしもし学歴を詐称してもバレなければいいというのであれば、
誰も苦労して大学に通ったり、資格試験を受けないのではないか。

学歴詐称してもいいのであれば、世の中の秩序が乱れるだろう。
「東大を出ました」と書いて一流会社に入社してもいいことになる。

学歴詐称は、やはり良くない。
それが、社会というものだろう。


私が面白いのは、自覚症状が無いのは、本人だけでなく
メデイアも同じであることだ。

フジやテレビ朝日の人気番組で、もっともらしく喋っていた。
男前だしお喋りも上手なので、採用されのし上がったのか。

大手メデイアは、こうした系統に弱い。
過去にも、被災地で活躍するニセ医者を英雄として報じていた。

これは本当にあった話だが、私がたくさんの時間を提供して取材を受けて
写真も提供して、某大手新聞に載る予定があった。

しかし、実際にはその欄には別のお医者さん（後でニセ医者と判明）に
入れ替わって掲載されていた。

「長尾先生より凄い医者がいたので、今回はご遠慮頂きました」との説明。

よくあること、あるいは何度もあったことなので、そんなもんだろうなと思っていたら
後で被災地の名医は実はニセ医者だと分かり、お詫び記事が掲載されていた。

世の中、そんなものだ。

メデイアは、奇抜を好む。


実は一般市民のほうが見抜く力が優れている。

というのも、私の周囲でショーン川上氏のことを「うさんくさい」と
言っていた女性が複数いた。

人間のカンは、結構、凄い。
分かる人が見れば、学歴詐称もカンで見抜けるようなのだ。

関西弁では、それを「うさんくさい」という。
私も時々そう言われて、人知れず傷ついている。（笑）

テリー伊藤さんは、ショーン川上のことを
「簡単なことを難しく言う人」と評している。→こちら

まさに、そんな人、時々いますよね。
特にテレビのコメンテイターにもいる。

私は、難しいことを易しく伝えることを心がけている人間だ。
それが私の仕事。

しかし自称知性派には、分かり易さが、ずいぶん物足りないらしい。
たとえば、”がんもどき”に関する本である。

自称知識人は、一見、もっともらしい意見をふりまわす詐欺師医者に
コロッと騙され、宗教のように洗脳されて、ネットで暴走し続けている。

自分は優秀だと思っている人ほど、いとも簡単に詐欺師に騙される。
だから「反知性主義」という言葉が流行しているのか。→　こちら　

もっとも、日本において使われている「反知性主義」もいろいろと
批難されているようなので→こちら　　ややこしい話はこれくらいに。


ショーン川上氏の事件報道から、いろんなことを考えてしまった。