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抗認知症薬の増量規定は今も続いている

2016年03月18日(金)

毎日、抗認知症薬の被害者からのお便りや相談に明け暮れている。
もしかしたら被害者は、何十万人どころか100万人単位でいるかも?
しかしお医者さんの9割以上がこの問題を知らないのも不思議である。
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お医者さんが知らないことは、一般の人はもっと知らないことは普通だ。
しかし介護の世界の人は知っているのが抗認知症薬の増量規定問題。


この1ケ月にいくつかの認知症の講演会に出席したので
驚きの現実を、ここに記しておこう。


ある専門家は「すべての認知症に、Dを10mgを!
レビーには、23mgを!」と、叫んでいた。

その専門家曰く、
・Dの少量投与は一切効かない。
・レビーの薬剤過敏は、Dだけは例外である。
・全員にDを10mgか23mgを投与すべき、と言っていた。


別のある専門家は、こう豪語していた。
「私は、Gを全員に最高量の24mgを、死ぬまで投与する」


また別の専門家は、こう宣伝していた。
「私は、Mを全員に20mg処方する」

つまり、どの専門家も「抗認知症薬を最高量投与し続けることが
患者に利益をもたらす」と、開業医を洗脳しているのだ。

「少量投与」も「適量処方」も誰ひとり言わない。
5年前の話ではない、この1ケ月の話である。

私は頭が痛くなった。

大丈夫?

いったい日本の医療はどうなっている?
世も末か。

これだけ抗認知症薬による、易怒性や歩行障害が報告されているのに
専門家はみんな「そんは話はインチキだ」と切り捨てる。

NHKも相変わらず、易怒性は主作用なので継続が大切だと垂れ流す。→こちら
話すほうも話す方だが、流す放送局も放送局で、信じられない内容だ。


ある病院の認知症認定看護師は、こう講演していた。
「認知症の告知はがんと同様に積極的にやらないほうがいい」

告知??

最近は、認知症の告知が看護師にとっての重要なテーマのようだ。

分かり易い説明、というべきじゃないのか。
「告知」のようなややこしい言葉はおかしいと思うが・・・・

他にやることいっぱいあると思うんだけど。
病院の認知症看護も相当オカシイ。

抗認知症薬の副作用には、日本中の医者も看護師も何の関心も疑いも無いようだ。


心ある以下のメデイア以外は、そうした専門家や厚労省の言い分を信じて、
わたしたちの主張(=適量処方)には、いっこうに耳を貸さない。



医学界や厚労省は、メデイアに、示しあわせたように以下のように説明している。

========
(3mg→5mgの事実上の増量について)
この指摘は現在は適切ではありません。この問題は既に4,5年前に解決済みです。
 関係学会が厚労省に働きかけ、上記添付文書の注意書きに「原則として」との言葉が追加されています。これにより、患者さんによっては3mgでも効果があると主治医が判断した場合には3mgに治療でも良い、ということになりました。ただし、地域によっては、レセプト上への説明記載が必要な場合が少なからずあります。
 
(医師によるさじ加減が必要である主張について)
つまり、医学的観点から、3mg以下については効果も副作用についてもエビデンスがないので、その用量のエビデンスは新たな治験を行って出す必要があるということ。このことの意味するところは、そのエビデンスがない以上3mg以下で使用している間に病気が進行してしまった場合、その医師の倫理的責任が問われる。
 
=========

まさに、言い訳であり、責任回避であり、
現実をまったく見ていない。

でも、現実を見よ!

今日も全国各地で洗脳セミナーが繰り返され、
被害者が日々、何千、何万単位で量産されている。

それが介護需要を増大させ介護殺人を生み、国の負担を増やしている。
なによりも本人の尊厳を奪っている。

私は、力不足であることが悔しい。
せっかくたくさんの人を悲惨な結末から救えるのに、それができない。


先週の講演会の抄録 → こちら

医療タイムスの記事  →こちら

月刊集中の記事 → こちら

日刊ゲンダイの記事 → こちら

高齢者住宅新聞の記事 → こちら


しかしNHKも大手週刊誌も大手新聞もすべて扱わない。(扱えないらしい)
製薬会社がスポンサーだからだというが、メデイアの良識を疑う。

要は、不都合な真実なのだ。

グローバル企業から見れば、日本のアホな医者は格好のターゲットだ。
認知症の人の人生をおかしくしても、良心が痛まないのかなあ。

こうなれば、丸ちゃんが言うように、「市民が賢くならない」と。
そのために不都合な真実を伝える本(→こちら)を書いている。

いずれ真実が明らかになるだろう。

その日まで静かに活動を続けたい。


「一般社団法人・抗認知症薬の適量処方を実現する会」
副作用の体験談を、是非とも書きこんでください!

次は、8月21日(日)の品川講演会で、成果を出したい。








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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

私の父は89歳で脳梗塞の経験ありますが、内弁慶で外面良い性格が幸いしてか、外部の人に対しては取り繕い上手なので、まだそれほどボロが出ません。介護施設で生活していますが、職員の方々ともうまくやっているようです。事実的には、妄想も幻視もあります。夜中にトイレに起きたら、数人の男性が椅子に座っていた、誰か来てるなと思ったがトイレから出たらいなかった、あれはキミの友人なのか? など、気味悪いことを娘の私には真顔で話します。夢見たんでしょ、あまり深く考えないほうがいいよ、とはぐらかしています。(介護施設で生活してくれているので、私も余裕をもって対応できます。これが同居だと、こうはいかない。同居だと、父もしつこく話すようになり、私も困り果てて妄想を薬で抑えようとするかもしれない。)
外部の人には気を遣う性格なので、父は、施設職員さんにはこういった話はしないようです。
施設職員さんたちも、父が物忘れや勘違いが進んでいることを認識していますが、施設と私宅の間では、「ボケが進んでも、暴言や暴力などの被害が生じない限りは、認知症関連の薬を飲まさない」という合意ができています。どこでもすぐに認知症薬を飲ませたがるので、こういう施設は見つけるのが難しいです。

Posted by 匿名 at 2016年03月18日 03:08 | 返信

偏ったメディアの扇動はお薬に限ったことではなく、本当に一般市民が
賢くならねばいけない世の中です。
認知症薬の問題については、心ある市井のお医者様が長尾先生のように
地道に問題を指摘し、啓蒙してくれています。わかっている人も少しずつ
増えて来ていますので、より広げていければ、ですね。
微力ですが、私も広げてまいります。まずは先生の御本をPR(*^_^*)

Posted by 匿名 at 2016年03月18日 08:36 | 返信

各紙への論説掲載など、地道な活動をされていると知りました。PCアプリ・リーダーが不調なため
全文を読めないのが残念ですが、何かしらの攻撃を受けながらも不屈に、ひたすら前へと進むことが
できる、長尾先生の、その原動力は何なのでしょう..。私も自身が結構な正義感の持ち主と自負し、
また、その生き難さと損な性分を自覚していますが、時に、社会的地位があるからこその長尾先生の
活動なのかな?とも思ったりします。が、その実態は、じっくりと話してみないことには分かりません。

Posted by もも at 2016年03月18日 09:58 | 返信

認知症予備軍というか、癌と同列に理解し覚悟しておかなければならない病気であると認識している
人が多いと実感します。60歳代後半に突入すると、何かが不安になるのか?会話の途中で突拍子も
なく「認知症て、どんな?」とか「予防しなくちゃ」とか「私、認知症の気がある?」とか、やたら
無意味に不安な発言・会話を聞いたりします。
私も嫌われたくないので、むやみに会話に立入りませんが、まるでドラマ「家政婦は見た」の絵図ら
のように、こっそりと会話の場に立ち会ったりしています。
いきなり「認知症の薬っていうのはね...怖いのよ~!!」とは言えないでしょう??

Posted by もも at 2016年03月18日 10:32 | 返信

先生。こんにちは。
気性の激しいレビーの方が風邪をひかれて風邪薬を
飲まれていた間、とても穏やかでした。
風邪をひかれた時は認知症のお薬を減らしたりするのですか。
ネットで認知症のお薬と風邪のお薬で検索すると副作用などもヒットするので
減らしたのかしら??減らしたからあんなに穏やかになられたのかしら??
と疑問に思っています。教えて下さい。

Posted by 匿名 at 2016年03月19日 02:13 | 返信

「精神」の世界に立ち入る時、語る時は「哲学」の分野に踏み入るような気がします。
それを数学のように割り切れるように、理解しようと思う時には「無理」が生じるのでは
ないでしょうか..。突き詰めてはイケない部分=「イイ加減」にする部分を残しておかなければ
誰かが苦しむのだと思います。苦しむのは自分なのか、相手なのか、時と場合によると思いますが。
私が救われているのは、「イイ加減」な部分をコントロール(?)というか、それを持ち合わせた
夫が居るのでバランスが取れています。
「精神の世界」そんなことに捕らわれずに『楽しい!』を追及できる日常が大切なのだと思います。

Posted by もも at 2016年03月19日 11:29 | 返信

私は介護職です。
日々色々な方と接しながら沢山の経験を積む機会をいただいています。
いつもいつも疑問に思うことがあるのです。
そもそもどれだけの医師が認知症の診断が行えるのでしょうか?
いや診断するのはどの医師でもできますが・・なんでもかんでもアルツハイマー型認知症・・
本気なんですかね・・と思うことが沢山あります。
私は医師の世界の裏ルールは知りませんが(あるかどうかも含めてです)
専門分野以外の診断にどれほどの説得力があるのでしょうか?
適当に出された診断に本人や家族、そこに関わる人達をどれだけ振り回しているか理解できているのでしょうか?不思議です。
私も子供ころはお医者さんの言っていることは正しいことだと当たり前のように思っていましたが、
この世界で仕事するようになって17年になりますが、年々医師の言うことが正しいのではなく、正しい判断のできる医師に出会うことができなければ、現時点での正しいであろうとされていることさえ知ることもなく、適当に診断した医師が責任を感じることも、そもそも適当に仕事している事すら気づかずに、高い高いお給料をいただいて生活している現実を年々感じるようになりました。
失敗することがダメなのではなく、間違いを間違いと認識すらできていないことが多いことに恐怖を覚えます。
そういう類の医師の人たちは自分が大きな病気をしたときに、眼科に心臓手術を頼むのでしょうか?
絶対にしないと思いますが、適当に認知症の診断を出している医師は同じことをしていると思います。
介護の世界をバカにしないでほしいです。
信頼できる医師に会えるかどうか・・確率はかなり低いですよね・・怖いです。

Posted by こてつ at 2016年03月21日 07:08 | 返信

誤診、誤処方の尻拭いをさせられているのが、介護現場です。
福祉の専門学校を卒業したばかりの介護スタッフが、抗認知症薬をフルドーズされたBPSDの激しい高齢者を、疲弊し、感情を押し殺しながら業務にあたっている現実。
興奮して徘徊しまくる高齢者の家族に平気で「毎日デイに通えば良くなります」と言い切る専門医。
技術が未熟?おいおい、それじゃ、あなたやってみてよ!
忙しくて、技術を磨く暇もありゃしません。
高額な抗認知症薬の過剰な投与を見直して、介護職員の育成に税金を使うべきと思います!
もっともっと、家族も介護職員も声を上げなくては!
もっともっと!

Posted by 西條由理 at 2016年03月25日 12:20 | 返信

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