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厚労省も分らない診療報酬改訂

2016年04月15日(金)

4月1日から診療報酬改訂が変わったためどの医療機関も3月末から連日、
大変な事務作業に追われているところが多いだろう。
分らないことがいくつかあり役所に問い合すがどこに聞いても分らない状態。
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2年間も準備期間がある診療報酬改訂だが、
毎回、フタを空けてみると分らないことばかり。

毎日、厚労省に問い合すが、答えに窮する問い合わせが多く、
「しばらく問い合わせないように」とのお達しだという。だという。

厚労省が作ったルールを厚労省が分からない・・・

信じられないことだが、よくあることだ。

2年前の改訂の時も、特養での看取りの際の訪問看護の算定ルールに
ついて、保険医協会の専門家は面白い解説をしていた。

「たぶん、こうした規則の意味は、厚労省を含めて分かる人はひとりもいない。
私たちもよく分からないので安心してください」・・・・

まるで笑い話のようだが、毎回、繰り返されている。
そのルールを作った当人でさえ運用が分らないルールがたくさんある。

今回、困っているのは
訪問看護師が行った点滴が算定できるようになった(これまではできなかった)
そうだが、具体的にどのように算定するのかという命題である。

あるいは、
同じマンションにAさんとBさんと、2人の在宅患者さんがおられる場合、
同じ日に2人とも訪問した場合、それぞれに居宅の点数を算定してもいいのかという問い。

これまでは、ダメであった。
だから医療機関によっては、AさんとBさんを曜日を変えて訪問していた。

もし同じ日に訪問すると、診療報酬が4分の1になるという。
しかしBさん引っ越したら、途端にそれとは無関係のAさんの医療費は4倍にアップした。

今回の改訂で、このルールを厚労省の支部に問い合わせたら
「混みあっているので今は回答できない」との回答だった。

今は、と言われても4月1日から患者さんは来られているんですけど!
なんて偉そうなことをお上に言ったら、睨まれるので誰も文句を言わない。

要は、よく分らないルールがたくさんあって
厚労省もそれを教えてくれない状態であるのだ。

ならばなんで、そんな変更をしたの?
それはねえ、・・・・(言えない) → この本に書いてあるが。


いずれにせよ、改訂の度に「ルールの簡素化を!」とあちこちに書いているのだが、
それが実現するどころか益々複雑化しているということ。

1000数百年続いている官僚制度には”簡素化”という文字は無い。
エネルギー的には、拡散あるのみで一方通行の宿命なのだ。

でも、そろそろ国民皆保険制度の崩壊も近いのかなあ。
混合診療解禁を待っているのかなあ、なんて思う事が増えた・・・

春の桜に浮かれたいところであるが、医療事務さんは大変な季節だ。
それでも誰も文句を言わず、なんとかやっていけるのが日本国なのだ。


PS)
今夜は、10月29日(土)近畿在宅医療推進フォーラム・イン和歌山の
第1回実行委員会だった。

昨年の神戸大会も面白かったが、和歌山大会もスゴイ企画が目白押しだ。





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この記事へのコメント

なんだか、中国清朝の中世官僚国家の崩壊寸前の世相ですね。
ほんまに、アメリカみたいに、国民健康保険制度が無くなって、民間の健康保険に、お金持ちだけが入る時代になるのかもしれませんね。

Posted by 大谷佳子 at 2016年04月15日 07:10 | 返信

>ならばなんで、そんな変更をしたの?
>それはねえ、・・・・(言えない) → この本に書いてあるが。

「この本」とはどの本のことですか?

Posted by 匿名 at 2016年04月15日 09:00 | 返信

「バラバラ・グルグル方式」は通用しなくなったのでしょうか?

Posted by 匿名 at 2016年04月16日 12:36 | 返信

厚生省って国民の健康についてどのていど真剣に考えているんだろう。
虫歯のアマルガムについて最近わかったことです。

もう四半世紀以上半世紀近く口の中に存在していた前歯のブリッジを治療する必要に迫られ、歯のウェブサイトをしらみつぶしに読んだ。
すると、私の今回の差し歯には直接関係ないのだが、大阪のあるアメリカ帰りの歯科医が、医師本人も患者も、まるで毒ガス防御みたいな重装備で虫歯を治療するという。
現在40歳台くらいまでの大多数の、虫歯治療経験のある日本人の歯には、アマルガムという水銀を含む詰め物が入っている。虫歯は詰め物を除去しないと治療できない。
アマルガムを削って除去する時に、粉末化した有毒水銀が患者の呼吸器に入る。治療する側の医師も水銀の粉末を吸い込むことになる。これを防ぐために重装備で治療にあたるのが「正しいアマルガム除去方法である」とのこと。

現在はアマルガムは使用されていないという。当時の日本政府は、資源に乏しい日本の場合は国民皆保険下で虫歯を治療するにあたって、有毒であることを承知でアマルガム使用を認可したのだとか。
私の口の中には、うん十年前に治療したアマルガム充填の歯がたくさんあります。
今は痛くもないけどそのうち-----その時、どうしようかな。
アマルガムも、認知症らしき症状を呈する人の増加に、ひと役買っているのかもしれない。

詰め物を削って詰め物と実その虫歯の詰め物は、有毒である水銀を含むアマルガムが充填されているので、

Posted by 匿名 at 2016年04月17日 07:50 | 返信

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