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抗認知症薬の適量処方が認められた!!
2016年06月02日(木)
抗認知症薬の副作用が認知され少量投与を国として認めたのだ。
認知症の人や良質な医療を受けたい市民にとって、朗報だと思う。
以下、毎日新聞 → こちら
抗認知症薬、少量処方の容認決める 厚労省
高齢者医療に取り組む医師らが抗認知症薬の少量処方を認めるよう求めている問題で、厚生労働省は31日までに、添付文書で定めた規定量未満での少量投与を容認し、周知することを決めた。
認知症の進行を遅らせる「アリセプト」(一般名ドネペジル)などの抗認知症薬には、少量から始めて有効量まで増量する使用規定がある。規定通りに投与すると、患者によっては興奮や歩行障害、飲み込み障害などの副作用が出て介護が困難になると医師らのグループが指摘していた。
厚労省は6月1日付で各都道府県の国民健康保険団体連合会(国保連)の中央会と、社会保険診療報酬支払基金宛てに、規定量未満の投与も症例に応じて薬剤費を支払うよう求める事務連絡を出す。処方の審査で地域差があった抗認知症薬を巡り、国の一定の見解が示された形だ。
事務連絡では、添付文書が規定する用量未満でも一律に査定するのではなく、診療報酬明細書(レセプト)に記載された投与理由を参考に、医学的に判断することとした。厚労省の担当者は「増量しないケースや、最低用量未満での使用も含まれる」と説明している。
共同通信が全国の国保連を調査したところ、過去3年間で9県が規定量に満たない少量投与で支払い請求を認めないと回答するなど、審査に地域差があった。
医師らのグループは症状に合わせて少量投与すると、診療報酬の支払いが認められない地域があり、少量処方を控える原因になっていたとしていた。
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>厚労省の担当者は「増量しないケースや、
>最低用量未満での使用も含まれる」と説明している。
これは凄い通達だ。
少量投与や最低量以下の投与も国が認めたのだ。
高く評価したい。
医学会がこのようなことを100%認めていないなか、
国が早急にここまで明確に言いきることは普通は無い。
「抗認知症薬の適量処方を実現する会」を結成されたのは11月23日。
たった半年で16年間放置(無視?)されていた主張が認められたとは驚き。
医学会はどんな対応をするのだろうか。
ちなみに、これまで真反対のことを言っていたのだが・・・
急きょ、本日記者会見を開くことになった。
【6月1日付け抗認知症薬の少量投与に関する厚労省通達についての記者会見】
日時 平成28年6月2日(木) 13時~
会場 厚生労働省 記者クラブ
会見者 一般社団法人抗認知症薬の適量処方を考える会 代表理事
長尾和宏
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これでどうやら殺されないで済みそうだ。
やれやれ。
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この記事へのコメント
長尾先生!!
やったね…本当にやったね…すごいです
これで 救われる人が たくさん 出てきます
何事も あきらめずに 訴え続けることが大事なんですね
明日の記者会見 がんばってください
Posted by 訪問看護師 宮ちゃん。 at 2016年06月02日 01:38 | 返信
すごい! すごい! おめでとうございます!
ホントに凄いことですね。言葉になりません。よかったですね!!
Posted by もも at 2016年06月02日 01:48 | 返信
抗認知症薬の適量処方が認められた ・・・・・・・・ を読んで
昨年〔2015年〕11月23日に“抗認知症薬の
適正処方を実現する会”が設立され、公式に活動を
開始した際、とても重要な取り組みで、一日も早い
成果を期待はするものの、圧倒的に劣勢な状況を見る
につけ、成果を勝ち取る確率は3%以下、ほとんど
“夢物語” と思い、もしこの会の主張が認めらるこ
とがあるとしても、早くても3年(or5年)の歳月
が必要! そうなると、私には間に合わないかも?!
と思いながらその経過を注目して来ました。
それが一転して、5月31日【火】厚生労働省の中で
“抗認知症薬の適量処方を認める”決断がなされたこ
とに、大きな驚きと喜びを感じています。
それにしても、前例主義の考えが強く、また、金権・
既得権が強く作用する官僚組織の中で、何故日本の医
療界が認めていないような、“抗認知症薬の適量処方”
を国が認めることとなったのでしょうか???
厚生労働省の中にも物の判った人が大勢いらっしゃる
ことは必然としても、このような大きな方針転換がな
されるには、多くの人の賛同と決断があったことと思い
ます。
長尾先生は今回のブログで、“これでどうやら殺されな
いで済みそうだ! やれやれ!” と記述されていて、
私は、長尾先生の安泰を心から喜んでいますが・・・・・・・・、
その一方において、今回厚生労働省の中でこの決定を
画策し決断した勇気のある方々が、どのような反動を
受けるのか? 受けないのか? 気になっています。
内部告発制度が出来ても、内部告発者が守られず、
不利益を被ることが多いこの国 ・・・・・・、今回の英断
に関わった官僚〔厚生労働省職員〕さんが、不利益を
被ったり窮地に陥ることがないように、注視し護って
行く必要があると思っています。
それも含めて“抗認知症薬の適正処方を実現する会”の
役割なのかもしれません。
長尾先生のライフワークの大きな柱の1つが、とても
良い方向で動き始めました。 凄い成果と思います。
おめでとうございます。& ありがとうございます。
Posted by 小林 文夫 at 2016年06月02日 02:32 | 返信
長尾先生、おはようございます。
素晴らしいです!
ご活動の成果ですね(^o^)
Posted by 匿名 at 2016年06月02日 06:44 | 返信
「すごい!!」と共に「どういうこと?」です
半年!!と16年間??
「でも とっても良かった」です
Posted by うめ at 2016年06月02日 09:23 | 返信
長尾先生や河野先生をはじめ多くのお医者さんのご努力で、抗認知症の薬の適量処方が認められて、おめでとうございます。信じられません。うれしいです。
Posted by 大谷佳子 at 2016年06月02日 01:04 | 返信
長尾先生よかったですね。私の90歳の母もアリセプト処方されていましたが、あまりにも攻撃的なり心配していたところ先生のブログ拝見して、かかりつけ医に相談せず徐々に減量してきました。先日かかりつけ医
に母のデーターを正直に報告し理解を得ました。年相応な物忘れ認知はありますが、以前と比べ食欲もあり
改善されました。
Posted by 三谷 美沙子 at 2016年06月02日 09:42 | 返信
あの製薬会社が黙っているとは思えない。御用学者、認知症専門医学会を総動員して反撃してくるはず。
御用学者、学会重鎮クラスの高名な認知症専門医らは製薬会社の利益のために一生を捧げる運命からは逃れられない。16年間もの間、認知症治療薬を増量することで利益を得てきた彼らですから、専門家として強制増量の必要性をNHKをはじめマスメディアを使って強弁してくるはずです。一度TVでこのテーマで公開討論でもしてほしいですね。本当の闘いはこれからでしょう。巨悪に屈することなく今後も頑張ってください。
Posted by マッドネス at 2016年06月02日 10:37 | 返信
副作用報告が多かったためでしょう。
私も2例報告していますが、低活動性せん妄と嚥下障害で、食事が取れなくなるケースが、アリセプトの副作用で生じます。他に徐脈で心不全を起こしたりしたケースもあるようです。メーカーなどを通じた副作用報告は、厚労省に届いている様です。
今回の処置は、今まで積み重なった副作用報告が、大きな要因だったと思います。
この様な重篤な副作用が多い場合、その事を公表し注意を奮起するなどの処置を、メーカーに取らせるのですが、アリセプトに関しては、何もしていません。
本来なら発売中止処分になっていても可笑しく無い薬剤では、無いかと思います。少量投与を認めるのは、副作用による死亡を減らしたいと言う事だと理解しています。
共同通信社の記者に、重篤な副作用報告がある事を伝え、厚労省に確認する様にしたのが、今回の処置の一因だったと思います。
Posted by 小関 at 2016年06月03日 11:07 | 返信
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