このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com

近藤正臣さんとの5時間

2016年06月19日(日)

昨日は、東京六本木で俳優の近藤正臣さんと5時間を共有させて頂いた。
日本尊厳死協会主催の日本リビングウイル研究会で死について語り合った。
私はとっても楽しい時間だったが、きっと参加者も同じ思いだったのではないか。
2つの応援
クリックお願いします!
   →   人気ブログランキングへ    →   にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
 
 
もちろん2ケ月前に満員御礼が出た。→ こちら
だから会場は満席だった。


近藤さんとたった2人だけの時間が、1時間近くあったが、
その時間が面白かった。

トークショーではたっぷり1時間、お話をしたが、近藤さんは
ユーモアたっぷりの話の中で時々、ズバッと本質的なことを言われる。

あるいは私にいろんな質問をされた。
「なぜ、そんなに本を書くのか」とか
「死の壁って何なのか?」など。

第二部は、井尾先生と宮城島先生の素晴らしい講演のあと
近藤さんと私もシンポジストとして加わり、楽しい議論の時間だった。

近藤さんは、リビングウイルカードを持っているだけではだめで
家族としっかり相談しておくことの重要性まで最後に話してくれた。


結局、5時間も一緒に居て、壇上も含めてタップリお話ししていたので
すっかり知り合いになったような気分になった。

近藤さんの印象は
・完全な京都の人
・とぼけているようで頭の回転が速い
・とても優しい人


たとえば、エレベーターで一緒に乗った観客の人たちにも優しく声をかけられ
おまけにボタンを押したり、扉を持っていてあげたり、まったくの自然体の人。

二枚目なのに、この偉ぶらない、気取らない性格が大人気持続の理由なのか。
74歳には見えない若々しさで、これからまだまだ俳優として活躍されるだろう。

考えてみれば後期高齢者に近くなって現役でバリバリ活躍中の俳優さんは少ない。
近藤さんは、まさにNHKドラマや舞台の最前線で活躍中の現役バリバリの俳優さん。

「長尾さん、俳優だから話が上手いだろうと思うかもしれないがそうじゃないんだ。
俳優は決められた台詞を話す仕事だから今日のようにに自分の考えを述べる機会は
あまりないんだよ」みたいなことを、2人だけでいた中で言われたのが印象に残った。

脚本家が決めた台詞を完全に覚えること。
実はこれは実に難しいことだ。

年をとるとまったく覚えられないのだ。
しかしシリアスなドラマだと、完全に暗記しなければならないはず。

ボケると役者はできない。
私のようなものにはものには無理なんだ、と思った。

俳優さんが若若しい理由は、映画やドラマや舞台で常に新しい台詞を
脳に刻み込む作業と動きを同時に行っている(デユアルアクト)からでは。

そんな気さえしたが、とにかく感性が若々しいというか少年のようだった。
もしかしたら昨日は台本が無いので、自由に話せる時間だったのかもしれない。

いろいろと、こんな人生勉強もさせて頂いた半日であった。

そういえば今週、デユアルアクトについて書いた本が出る。

「認知症は歩くだけで良くなる」という本だ。
さっそく、「認知症ねっと」でも紹介されている。→こちら

この中でミュージカルやダンスの効用を述べたが、演劇も書きくわえておけば
よかったなと思った、近藤さんとの出会いだった。

こんなボランテイア活動に協力して頂いた近藤さんに心から感謝申し上げる。

機会があればまた近藤さんと、いろんなお話しをしたい。
人生についていろいろ教えて欲しい。


2つのランキングに参加しています。両方クリックお願い致します。皆様の応援が日々ブログを書く原動力になっています。

お一人、一日一票有効です。

人気ブログランキングへ ← 応援クリックお願い致します!

(ブログランキング)

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ ← こちらもぜひ応援クリックお願い致します!

(日本ブログ村)

※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

近藤正臣さん、もう74才なんですね。お若い時の作品は真っ先に、TVドラマ 柔道一直線を
思い浮かべますけど、ライバル役な印象のせいか、二枚目過ぎるせいか、そのイメージがずっと
濃かったですが、年齢を重ねられた最近の方が、鬼気迫る雰囲気ですとか、人間の奥深いところを
演じていらして、作品の要になられているのを、お見受けしています。
年齢を重ねた上に華があるっていいですね。

Posted by もも at 2016年06月19日 07:06 | 返信

昨年に続き参加させていただきました。
医療や介護の専門職ではない、当事者が中心の研究会は、参加していて気持ちが和らぎます。後日、研究会の模様が公開されるとのこと。まわりの人たちに勧めたいと思います。名俳優の近藤さんと業界をリードする3人の迷医師?のワークショップは、「自分らしく生き自分らしく死ぬ」ための針路を示してくれました。
せっかくお近づきになられた近藤さんへ、長尾さんの「親の「老い」を受け入れる」の朗読をお願いして、動画サイトに公開していただいたらいかがでしょう。
医療介護の専門家には、エビデンスや制度などで凝り固まった理屈より、目の前の対象者(お年寄りや家族)と同じ目線で語らえる、素朴で明快な話のタネが求められています。
私は、担当の利用者さんの、遠くに住む長男や娘にyoutubeの「親の「老い」を受け入れる」をみてもらっています。そこから、かかわりがはじまります。

Posted by 平穏CM at 2016年06月19日 10:17 | 返信

18日午前、「運動による認知症予防へ向けた取り組み」(ベネッセの地域医療セミナー、千里ライフサイエンスセンター)で勉強。

講師:島田 裕之氏(国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 予防老年学研究部 部長)

認知症予防と運動についての関連についてご説明。大いに納得。
最後に、
①歩きながらの簡単な能トレ(デュアルアクト)。
②日常生活の中で少しずつの工夫を。
③継続が大切。
④一緒に運動する仲間と楽しく。

因みに、私も1年前からウオーキングを・・・ただし、ウエストサイズは変化なし。
でも、認知症予防になればいいか…。     以上

Posted by 小澤 和夫 at 2016年06月20日 11:01 | 返信

良いお友達が出来て良かったですね。
鬱病の方達に、簡単なお芝居をしてもらって、ご自分とまったく違う性格を演じて貰うと、鬱が、楽になったと聞いたことがあります。
私が昔、関西のある保守的な女学校の大学院生のお嬢さんに、中国語を習いました。
その大学院生は、私達社会人に、中国語で演劇をさせましたところ、メキメキと中国語を覚えられて、びっくりしました。英語もラジオで女子高生の英語コンクールをしたところ、まあ帰国子女のいる学校の女子高生でしたけど、一等賞になりました。その時も、英語の演劇のロールプレイでした。
演劇と言うのは、何かと勉強になったり、治療になったりするのかなあと思います。
逆に、ビビアン.リーみたいに、テネシー.ウイリアムズの「熱いトタン屋根の上の猫」のブランチ役にに、なり切ってしまって、鬱病になった人もあるそうですけれど。

Posted by 匿名 at 2016年06月20日 06:37 | 返信

>「人生について、いろいろ教えてほしい。」って、
長尾先生は本当に謙虚ですね。
長尾先生御自身が稀有な人生でいらっしゃると思うし、たくさんの人々の人生:終盤を見つめて
きたり、著名人の知り合いが沢山おられるし..。 それでも尚、"学ぶ"という姿勢が凄いナって
思います。楽しい5時間だったのですね。

Posted by もも at 2016年06月20日 08:19 | 返信

 近藤正臣さんは若いころからあこがれの方です。ご一緒できた先生がうらやましいです。
こんな機会を利用して 「自分らしく生きること」をみんなで語り合えたらいいですよね。俳優さんは、自分とは違う人を演じながらいろいろなことを考えておられるでしょう。今、自分が生きていることを感じながら 語り合ってみたいなと思いました。

Posted by メロのママ at 2016年06月20日 11:21 | 返信

柔道一直線♪
人生は短いです

Posted by 匿名 at 2016年06月20日 11:41 | 返信

コメントする

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com


過去の日記一覧

ひとりも、死なせへん

安楽死特区

糖尿病と膵臓がん

病気の9割は歩くだけで治るPART2

男の孤独死

痛い在宅医

歩き方で人生が変わる

薬のやめどき

痛くない死に方

医者通いせずに90歳まで元気で生きる人の7つの習慣

認知症は歩くだけで良くなる

がんは人生を二度生きられる

親の老いを受け入れる

認知症の薬をやめると認知症がよくなる人がいるって本当ですか?

病気の9割は歩くだけで治る!

その医者のかかり方は損です

長尾先生、近藤誠理論のどこが間違っているのですか

家族よ、ボケと闘うな!

ばあちゃん、介護施設を間違えたらもっとボケるで!

抗がん剤 10の「やめどき」

「平穏死」10の条件

胃ろうという選択、しない選択

  • にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ