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警察との連携

2016年08月24日(水)

医療と警察は一見、関係が薄いように見えるが実に関係が深い。
望むと望まざると、お互いが協力しないと世の中が成り立たない。
今後、医療機関と119番、そして110番の連携が欠かせない。


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日々、警察から様々な連絡が入る。

・認知症の人の万引き
・患者さんの犯罪行為
・精神障害者のトラブル
・拘留中の患者の急病
・孤独死
・虐待・・・


警察は必ず患者さんの病状を電話で聞いてくる。
しかし個人情報なので本人の承諾なしに答えてはいけない。

もし聞くのであれば本人の承諾書を添えて文書で照会すべき。
それが大原則であるが、警察ではそんな最低限の教育が無い。

「なぜ教えないのか」と電話口で怒る警察官もいる。
その理由を説明するだけでも15分はかかる。

うっかり教えてしまい、のちに精神障害者本人から正式に
個人情報違反だ!とクレームが入り対応に膨大な時間を費やすことも。

独居の孤独死にしても、1年以上前の当院の薬袋があったことから
検視を依頼されることもあり、できる限り協力する。

患者さんが暴れて警察のお世話になることも。
また患者さんが院内で事件を起こしてお世話になることも。

とにかく、警察署とは切っても切れない関係だ。

同様に消防隊とも毎日のように関係がある。
・外来患者さんや在宅患者さんの救急搬送や
・患者さんの希望での当院への救急搬送。

在宅患者さんが低血糖になった時、救急隊の反応は2通り。
・何がなんでも、病院に搬送。
・一応、在宅医に連絡して、自宅での処置を依頼する。

後者でいいのだが少なく、前者が圧倒的に多い。
看取り搬送も、在宅医との連携不足から行われる。

そもそも、警察も救急隊も在宅医療のことを全く知らない。
「病院」しか頭に無く、開業医や在宅医は信用していない。

看取りのたびに葬儀屋さんとの連携もついてくる。
特に医師の到着までに時間がかかる場合の葬儀屋の対応はマチマチ。

昔は、私が行くと、すでにお坊さんが帰ったあとで仏さんの周りは
線香の煙でいっぱい、ということが時々あったが、今はもう皆無だ。

地域包括ケアのシンポジウムを医者だけでやるのは、分かっていない証拠。
介護や市民を入れてもまだ足りない。

本来は、警察、救急、行政、葬儀屋、宗教者も入らないと
とても地域包括ケアシステムなど、言葉遊びで終わる。

なかでも「警察」との連携が鍵だと思う。
しかし思うだけで、連携は一歩も進まない。




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この記事へのコメント

警察や、消防署や社会福祉協議会と連携が取れたら、〆たものですね。
社会福祉協議会に相談に行って、仲を取り持って貰って、警察や消防署にも挨拶に行けば、案外うまくくのではないでしょうか。
日本の中でも、地方のどこかで上手く切りまわしているかもしれません。
地域でも、スーパーとか医療関係のお仕事は自治会のことは知らないことが多いです。
私が猫用の魚や鶏の缶詰めを、たくさん買い過ぎると、スーパーの店員が文句を付けたので、「もう4匹も避妊手術している。動物愛護条例が改正されたのは、(日本の動物園が外国から目づらしい動物を貸してもらうには犬や猫を殺処分してはいけない事になった)。だから自治会も猫の避妊手術をして餌をやるしか方法が無いのだ」と説明したら納得してくれた。スーパーが自治会や行政のことに疎いので、商品を購入する事にケチをつけてくるのであわてましてが、説明したら納得してくれました。
警察も消防署もこちらから挨拶に行けば、喜んで協力してくれるのではないかと思います。

Posted by 匿名 at 2016年08月25日 07:01 | 返信

業種ごとの垣根が低くなってきましたね。業界の中では当たり前が、多の業界では非常識ということがありますね。地域包括ケアの一貫と前向きに。

Posted by 社会福祉士河本健二 at 2016年08月25日 07:29 | 返信

よう義父
が たおれた
とき
誰も いなかった。
警察が した、
検視
終わるて
今晩は、冷えるら
タクサン お年寄り が
ユカレてる

声かけ
ぎようふ
義養父
ー お酒すき 毎晩
晩酌
おしごと
やめて 退屈
いっぱい と おふろ たのしみに
してあた、
さかや 酒屋さんが、
いっぱいや していた、
毎日 きてたのに
亡くなった。?
てんしゅに
とって いい お客さん
だったらしい、、、、
おこらんど
おぎようこ
墨あそび詩あそび土あそび

Posted by おこ at 2016年08月25日 09:03 | 返信

連携…
連携…

多職種連携…
本当に聞こえはいいけど
良い連携ができたら 最高のサービスの提供ができると確信しています

でも
誰かひとり 訳のわからんことを言い出すと
とんでもない方向に向かってしまいまします

アサーション的コミュニケーションでいきたいけど…
なかなか うまくいかないです

Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2016年08月25日 09:53 | 返信

 「自分の死には、事件性はありません。」という証明をどう行うか、これもまた死を考えざるを得ない癌患者の命題の一つです。親兄弟には余計な心労をかけさせたくないもの。往診してくれる医師が見つかるか、救急で運ばれるか、ホスピスが見つかるかの3択ですが、自宅で静かに逝くためには、なかなかハードルが高いのが現実です。勿論、逝く前に病気をだましつつ、普通に暮らしてからにしたいですが。病気になると、考えることが増えます。日本人はそれぞれの現場で努力を重ねていますが、横の連携が苦手なのでしょうね。歯科医師には見えていた災害時の誤嚥性肺炎の可能性が、医師には中々思いつかなかったという東北の震災時だったそうですが、その後の連携で、熊本の時には活かされたとか。何かが繋がると適応がはやいのも日本のいいところです。お役所が絡むと難しいですかね。
 イタリア、ミャンマーでの被害が少ないことを祈ります。

Posted by 樫の木 at 2016年08月25日 07:29 | 返信

介護福祉業界のための "マジクル" だけでなく、社会全体の多職種連携は必要だと思います。
縦割り社会の弊害は器用貧乏という、ある種の世間知らずな側面があると思います。
高齢者社会の中にあって、働き盛り人口の希少価値を考えたら、業種・職種の垣根を超えて
ディスカッションする場があれば、文殊の知恵も生まれるかも知れません。
そうなっていかなければ、各職が陸の孤島のような狭い範囲で、右往左往することになりかね
ません。高齢者社会が重くのしかかっている(背負わされている)若い世代が、思う存分自由な
発想を持って発言する場が、後世のためにも必要だと思います。

Posted by もも at 2016年08月25日 10:24 | 返信

ただ...。"連携"の持つ意味と価値を知っている人が、現代にどれだけ居るのかも
難しいところです。整った環境で何不自由なく育ってしまうと、独立独歩の精神の方が
勝ってしまい、馴れ合いや愛想位での人との接触は得意であっても、"腹を割って話す"
ことの意味が分かるのかどうかも疑問です。年齢に限らず "井の中の蛙" 程やりにくい相手は
ありません。早くから人との接点を持ち、人との関わりがあって当たり前、に育たなければ
"マジクル" を理解することが困難でしょう。そういう困難を抱えた人が周囲に居ると、
回るものも廻りません。

Posted by もも at 2016年08月26日 01:09 | 返信

さて
えん罪


可能性
はないのだろうか?

おこらんどおぎようこ
墨あそび詩あそび土あそび

Posted by おこ at 2016年08月29日 11:55 | 返信

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