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老健入所か、在宅療養か
2016年10月19日(水)
「きらめきプラス」11月号の連載は「老健入所か、在宅療養か」で書いた。→こちら
そんな相談が毎日のように寄せられるが、迷われている人が実に多い。
こんな意見もあるんだ、と誰かの参考になれば幸いである。
そんな相談が毎日のように寄せられるが、迷われている人が実に多い。
こんな意見もあるんだ、と誰かの参考になれば幸いである。
きらめきプラス11月号
【質問】
青森にお住まい61歳の独身男性からの質問。
85歳の母親が脳梗塞で倒れて1ヶ月ほど前から入院、経管栄養補給中ですが、現在両手両足はほとんどマヒは無く、短い会話もなんとかできます。ここ数日状況がよくなってきているように感じていますが、担当医師からは「小康状態にある。高齢ということもあり、体力的に大きな回復は見込めない」と言われ、介護療養型老人保健施設のようなところに移すことを勧められています。担当医師は母だけでなく家族が一人の私のことまで考えてお話ししてくれているとは思います。でも私としては今より少しでも状態が良くなれば母を自宅で過ごさせてあげたいと思っています。介護サービスを受けながらの自宅療養はやはり私一人では難しく無理なことなのでしょうか。何かアドバイスをいただけましたら、ありがたいのですが。よろしくお願い申し上げます。
【回答】
長期にわたる経管栄養は考えもの
お母様想いの優しい息子さんからのご質問、ありがとうございます。拝読して最初に思ったことは経管栄養についてです。脳梗塞の急性期にはとりあえず経管栄養になることが多いのですが、長期的にこれを続けることは可哀そうな気がしました。自分の鼻から喉に常に管が入っている状態を想像してみてください。一生その状態で我慢しなさい、その状態で食べなさい、と言われたら元気な人でも落ち込みますよね。上手く食べられなくて当たり前ですよね。
そこで約20年前から「胃ろう」が普及していますので胃ろうに変えてあげられないのかなあ、と思いました。でも世間ではすっかり「胃ろう=悪」というイメージが定着してしまいました。「胃ろうは悪いものだけれど、経管栄養は良いもの」と信じている人を見かけますが、まったくの誤解です。胃ろうは経腸栄養のなかで最も優れた栄養法です。胃に入れば経鼻栄養も同じですが入るまでのルートが全く違うのです。鼻を通らず直接胃袋に入ったほうが楽に決まっています。
2つ目のよくある誤解は「胃ろうにしたらもう何も食べられない」です。これも全くの間違い。胃ろうがあっても口から食べられる、食べている人はいくらでもいます。半分口から、半分胃ろうからという人もいます。「胃ろう→食べられない」ではなく、「食べられない→足りない分を胃ろうから補う」のです。つまり胃ろうと口からの割合は、10:0から0:10(すなわち胃ろうを全く使わなくてもいいまで改善した)まで様々なのです。個人的には老衰や認知症の終末期の胃ろうはあまり適応が無いと考えます。一方、ALSのような意識がしっかりしている神経難病や新生児の先天性食道閉鎖症への胃ろうは延命処置ではなく車椅子と同様に福祉用具であると考えます。そしてお母さまのような脳梗塞への胃ろうはケースバイケースであると考えます。
そもそも脳梗塞の部位や程度によって嚥下障害の程度や誤嚥のリスクは大きく異なります。もし嚥下のために喉の筋肉を動かす脳の中枢が壊死に陥いれば、当然飲みこみが困難になります。しかし時間とともに少しずつ回復することがあり、それまで人工栄養で“つなぐ”こともよくあります。四肢麻痺は無いとのことですが、喉の筋肉だけが麻痺するタイプ(球麻痺)の脳梗塞でしょうか。経験的にはもし会話が可能であれば、あるいは発声ができるならば、多少なりとも食べられる可能性が高いと考えます。
一般に嚥下機能は嚥下造影や歯科医や耳鼻科医などによる嚥下内視鏡(VF)などで評価されます。いずれにせよ人工栄養をしていても口から食べる可能性を諦めないことが大切です。少しでも口を活かすことが誤嚥性肺炎の最大の予防です。生きることは食べること。食べることは生きること、です。そのためには歯科衛生士などによる口腔ケアや言語聴覚士(ST)による嚥下リハビリが必須です。
老健入所か、在宅療養か
長期療養者の療養の場には多様な選択肢があります。本人と家族の希望や介護力や経済状態や地域性にもより違ってきます。よく施設入所か在宅療養かの2者択一のように思われがちですが決してそうではなく、療養病床、老健、特養以外にもさまざまな選択肢があることを知ってください。サービス付高齢者向け住宅や有料老人ホームもありますが、経管栄養の人の受け入れ態勢はさまざまです。それ以外にお泊りデイサービスや小規模多機能があります。特に小規模多機能は最近では訪問看護ステーションを併設しているところもありお勧めです。後の2つならば自宅と施設を行ったり来たりできることが最大の利点です。半分施設で半分在宅、あるいは9割施設で1割在宅というようにその時の介護力に応じて自由にアレンジできるのです。介護する子供さんの仕事や家庭の都合で臨機応変に療養の場を変えられる、ということを知っておいてください。
さて介護者があなたのように子供一人だけというケースは決して珍しくなくむしろ普通ですい。しかし残念ながら一般に病院の主治医は何種類もある療養の場に関してはほとんど知識がありません。だからなんとなく「介護者が一人だから在宅療養は無理」と想像してそう言われたのでしょう。また多くの子供世代も介護など体験したことが無いので早々に在宅療養を諦める人が大半です。しかし本人が在宅を希望されるのであれば、介護者が一人であっても、いやゼロであっても同様なケースにおいて介護保険サービスを利用することで在宅療養はまったく可能です。残念ながらこうした現実はほとんど報道されませんし、一般市民がその実態を知る機会もありません。
私自身、あなたのお母さんと同じようなケースをたくさん在宅で診ています。あるいは完全独居で身寄りがないケースもあります。介護者がバーンアウトしないためには、デイサービスやお泊りデイを上手に利用することがコツです。つまり療養の場はこうしたことをよく知った上で本人と家族や親戚の意見を総合して決めてください。病院の常識では「施設しかない」ですから、本気で在宅希望であればはっきりと意思表示しないと主治医や地域連携部のスタッフに相手をされませんし、機械的に施設に“流される”可能性があります。
独居の要介護5でも在宅療養は充分可能
世の中にはこんな人もいます。たとえば、一人娘さんがフルタイムで就労しながら要介護5の両親2人を数年間在宅で介護している例。あるいは神経難病で気管切開と胃ろう栄養中の要介護5のお母さんを一人娘がフルタイムで就労しながら数年間も介護している例、などなど。病院スタッフには信じてもらえないかもしれませんが、医療依存度が高い要介護5でも在宅で普通に暮らしておらええます。就労と要介護5の介護は両立し得るものです。ただしこの2例にはある共通点があります。第一に両者とも介護者が娘(女性)さんであり、第二に彼女たちの職業が学校の先生であることです。多少の融通がきくのでしょうか。第3に在宅療養に理解のあるケアマネージーに恵まれていることです。なにかと施設入所を勧めるケアマネさんが多い中、本人や家族の意志をしっかり尊重してくれています。
あるいは神経難病で気管切開と胃ろう栄養の要介護5の妻を一人で介護している開業医もいます。要介護5の人を1人の就労している家族が在宅介護している例は他にもいくらでもあります。さらには、家族がいない完全独居の要介護5でも数年以上にわたり在宅療養されている人も何人かいます。いずれも介護保険サービスや福祉サービスを上手く使うことがコツです。これらの事例は信じる信じないではなく現実であり、私自身の日常です。
意外に知られていないことは、ケアマネージアー選びで運命が天と地くらい違ってくることです。それは在宅主治医選びでも同じかもしれませんが、医師の場合は看取り数などがメデイアで公表されているので予め「実力」を推し量ることができます。しかしケアマネ選びにはそうした指標は無く、口コミなどに頼ることしかできないのが現状です。ひとつだけ覚えておいて欲しいのは本人と介護者の気持ちを受け止めてくれるケアマネが見つかるまで諦めないことです。ケアマネは医師同様、自由に選べていつでもチェンジ可能。そしてケアマネからいい在宅主治医を紹介してもらい変更する場合もあります。
以上、諦めないで希望を叶えてください。あなたの望みは決して珍しいことでも不可能でもなく、多くの人が工夫しながら在宅生活・在宅介護を存分に楽しまれておられます。詳しくは拙書「大病院信仰、いつまで続けますか?」(主婦の友社)や「その医者のかかり方は損です!」(青春出版)をご参照ください。
【質問】
青森にお住まい61歳の独身男性からの質問。
85歳の母親が脳梗塞で倒れて1ヶ月ほど前から入院、経管栄養補給中ですが、現在両手両足はほとんどマヒは無く、短い会話もなんとかできます。ここ数日状況がよくなってきているように感じていますが、担当医師からは「小康状態にある。高齢ということもあり、体力的に大きな回復は見込めない」と言われ、介護療養型老人保健施設のようなところに移すことを勧められています。担当医師は母だけでなく家族が一人の私のことまで考えてお話ししてくれているとは思います。でも私としては今より少しでも状態が良くなれば母を自宅で過ごさせてあげたいと思っています。介護サービスを受けながらの自宅療養はやはり私一人では難しく無理なことなのでしょうか。何かアドバイスをいただけましたら、ありがたいのですが。よろしくお願い申し上げます。
【回答】
長期にわたる経管栄養は考えもの
お母様想いの優しい息子さんからのご質問、ありがとうございます。拝読して最初に思ったことは経管栄養についてです。脳梗塞の急性期にはとりあえず経管栄養になることが多いのですが、長期的にこれを続けることは可哀そうな気がしました。自分の鼻から喉に常に管が入っている状態を想像してみてください。一生その状態で我慢しなさい、その状態で食べなさい、と言われたら元気な人でも落ち込みますよね。上手く食べられなくて当たり前ですよね。
そこで約20年前から「胃ろう」が普及していますので胃ろうに変えてあげられないのかなあ、と思いました。でも世間ではすっかり「胃ろう=悪」というイメージが定着してしまいました。「胃ろうは悪いものだけれど、経管栄養は良いもの」と信じている人を見かけますが、まったくの誤解です。胃ろうは経腸栄養のなかで最も優れた栄養法です。胃に入れば経鼻栄養も同じですが入るまでのルートが全く違うのです。鼻を通らず直接胃袋に入ったほうが楽に決まっています。
2つ目のよくある誤解は「胃ろうにしたらもう何も食べられない」です。これも全くの間違い。胃ろうがあっても口から食べられる、食べている人はいくらでもいます。半分口から、半分胃ろうからという人もいます。「胃ろう→食べられない」ではなく、「食べられない→足りない分を胃ろうから補う」のです。つまり胃ろうと口からの割合は、10:0から0:10(すなわち胃ろうを全く使わなくてもいいまで改善した)まで様々なのです。個人的には老衰や認知症の終末期の胃ろうはあまり適応が無いと考えます。一方、ALSのような意識がしっかりしている神経難病や新生児の先天性食道閉鎖症への胃ろうは延命処置ではなく車椅子と同様に福祉用具であると考えます。そしてお母さまのような脳梗塞への胃ろうはケースバイケースであると考えます。
そもそも脳梗塞の部位や程度によって嚥下障害の程度や誤嚥のリスクは大きく異なります。もし嚥下のために喉の筋肉を動かす脳の中枢が壊死に陥いれば、当然飲みこみが困難になります。しかし時間とともに少しずつ回復することがあり、それまで人工栄養で“つなぐ”こともよくあります。四肢麻痺は無いとのことですが、喉の筋肉だけが麻痺するタイプ(球麻痺)の脳梗塞でしょうか。経験的にはもし会話が可能であれば、あるいは発声ができるならば、多少なりとも食べられる可能性が高いと考えます。
一般に嚥下機能は嚥下造影や歯科医や耳鼻科医などによる嚥下内視鏡(VF)などで評価されます。いずれにせよ人工栄養をしていても口から食べる可能性を諦めないことが大切です。少しでも口を活かすことが誤嚥性肺炎の最大の予防です。生きることは食べること。食べることは生きること、です。そのためには歯科衛生士などによる口腔ケアや言語聴覚士(ST)による嚥下リハビリが必須です。
老健入所か、在宅療養か
長期療養者の療養の場には多様な選択肢があります。本人と家族の希望や介護力や経済状態や地域性にもより違ってきます。よく施設入所か在宅療養かの2者択一のように思われがちですが決してそうではなく、療養病床、老健、特養以外にもさまざまな選択肢があることを知ってください。サービス付高齢者向け住宅や有料老人ホームもありますが、経管栄養の人の受け入れ態勢はさまざまです。それ以外にお泊りデイサービスや小規模多機能があります。特に小規模多機能は最近では訪問看護ステーションを併設しているところもありお勧めです。後の2つならば自宅と施設を行ったり来たりできることが最大の利点です。半分施設で半分在宅、あるいは9割施設で1割在宅というようにその時の介護力に応じて自由にアレンジできるのです。介護する子供さんの仕事や家庭の都合で臨機応変に療養の場を変えられる、ということを知っておいてください。
さて介護者があなたのように子供一人だけというケースは決して珍しくなくむしろ普通ですい。しかし残念ながら一般に病院の主治医は何種類もある療養の場に関してはほとんど知識がありません。だからなんとなく「介護者が一人だから在宅療養は無理」と想像してそう言われたのでしょう。また多くの子供世代も介護など体験したことが無いので早々に在宅療養を諦める人が大半です。しかし本人が在宅を希望されるのであれば、介護者が一人であっても、いやゼロであっても同様なケースにおいて介護保険サービスを利用することで在宅療養はまったく可能です。残念ながらこうした現実はほとんど報道されませんし、一般市民がその実態を知る機会もありません。
私自身、あなたのお母さんと同じようなケースをたくさん在宅で診ています。あるいは完全独居で身寄りがないケースもあります。介護者がバーンアウトしないためには、デイサービスやお泊りデイを上手に利用することがコツです。つまり療養の場はこうしたことをよく知った上で本人と家族や親戚の意見を総合して決めてください。病院の常識では「施設しかない」ですから、本気で在宅希望であればはっきりと意思表示しないと主治医や地域連携部のスタッフに相手をされませんし、機械的に施設に“流される”可能性があります。
独居の要介護5でも在宅療養は充分可能
世の中にはこんな人もいます。たとえば、一人娘さんがフルタイムで就労しながら要介護5の両親2人を数年間在宅で介護している例。あるいは神経難病で気管切開と胃ろう栄養中の要介護5のお母さんを一人娘がフルタイムで就労しながら数年間も介護している例、などなど。病院スタッフには信じてもらえないかもしれませんが、医療依存度が高い要介護5でも在宅で普通に暮らしておらええます。就労と要介護5の介護は両立し得るものです。ただしこの2例にはある共通点があります。第一に両者とも介護者が娘(女性)さんであり、第二に彼女たちの職業が学校の先生であることです。多少の融通がきくのでしょうか。第3に在宅療養に理解のあるケアマネージーに恵まれていることです。なにかと施設入所を勧めるケアマネさんが多い中、本人や家族の意志をしっかり尊重してくれています。
あるいは神経難病で気管切開と胃ろう栄養の要介護5の妻を一人で介護している開業医もいます。要介護5の人を1人の就労している家族が在宅介護している例は他にもいくらでもあります。さらには、家族がいない完全独居の要介護5でも数年以上にわたり在宅療養されている人も何人かいます。いずれも介護保険サービスや福祉サービスを上手く使うことがコツです。これらの事例は信じる信じないではなく現実であり、私自身の日常です。
意外に知られていないことは、ケアマネージアー選びで運命が天と地くらい違ってくることです。それは在宅主治医選びでも同じかもしれませんが、医師の場合は看取り数などがメデイアで公表されているので予め「実力」を推し量ることができます。しかしケアマネ選びにはそうした指標は無く、口コミなどに頼ることしかできないのが現状です。ひとつだけ覚えておいて欲しいのは本人と介護者の気持ちを受け止めてくれるケアマネが見つかるまで諦めないことです。ケアマネは医師同様、自由に選べていつでもチェンジ可能。そしてケアマネからいい在宅主治医を紹介してもらい変更する場合もあります。
以上、諦めないで希望を叶えてください。あなたの望みは決して珍しいことでも不可能でもなく、多くの人が工夫しながら在宅生活・在宅介護を存分に楽しまれておられます。詳しくは拙書「大病院信仰、いつまで続けますか?」(主婦の友社)や「その医者のかかり方は損です!」(青春出版)をご参照ください。
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この記事へのコメント
激烈非難覚悟の投稿。
要介護5って、一人でウロチョロできないから、
人員手薄でも介護者と被介護者の家族関係が良好なら自宅生活できると思う。
あくまでも介護者と被介護者のこれまでの人間関係のヒストリーが大事。
でも被介護者が一人でウロチョロできる段階だと、
介護者と被介護者の関係が良好でも自宅生活は困難だと思います。
24時間つきっきりで見張ってるわけにいかないんだから、良好な関係も悪化すると思います。やはり、一人でウロチョロするなら、自宅よりも、バリアフリーでウロチョロできる長い廊下やお出入り自由の談話室などがある広い施設のほうが、正解だと私は思います。
介護者と被介護者の関係が良好なら、頻繁に施設に行って一緒にウロチョロしてあげればいい。
ただし、施設に入れると長生きすることを覚悟した方がいいと思います。
栄養バランスとれた3食を定時に食べて最低週に2回は風呂へ入って洗濯もやってくれます。気温は適温に調節されているので熱中症になる心配もない。本人より若いケアワーカーと接するだけでも元気をもらえる。いろんな人がいて社会性も保てるから呆けるのが遅くなる。
長生きするってことはカネがかかるってことです。
Posted by 匿名 at 2016年10月19日 02:21 | 返信
在宅に、
かける。
そして、
(^o^)
笑顔死
(^o^)
または、
ニッコリ死
めざす。
おぎようこ
おこらんど
墨あそび詩あそび土あそび
Posted by おこ at 2016年10月19日 03:37 | 返信
現実的には、老健 ≒ 特養 だろうと感じます。何故なら、医療半分・介護半分とされる老健から移ってきた入所者の実態を見ていますと、治療もリハビリも何の成果もないままの人が結構います。老健に居ても特養に居ても実質的には何も変わらないです。ただ天寿まっとうまでの「永住権」が後者にはあるといったところです。
一方、有料老人ホームはと言えば、老健か特養行きの一時待機場所! これが現実だろうとみています。
入所する本人にとっては、残念ながら「病気になったらもうおしまい」です。特に認知症については、そのように実感しています。老健→特養ルートは特に認知症悪化の典型です。
その先にあるのは、何らかの病気で入院したら、そして経口摂取が困難ならば、経管栄養となって元の施設には戻って来れない。こういう事例が後を絶ちません。
何故そうなるのか? 無知と無責任が生み出す介護施設のお粗末さにも原因があります。経管栄養の人には絶対に口から食べさせません。「ばあちゃん、介護施設を間違えたらもっとボケるで!」というのは事実です。だから、私は自分の親を介護施設には入れたいとは思いません。在宅が基本です。レスパイトとして、1泊2日のショートステイ利用をできる限り最少頻度で利用する、これが一番良い選択だろうと思います。
Posted by YOSHIKI at 2016年10月19日 05:08 | 返信
たっぷりの御回答、読み応えがありました。
雑誌内の Q&A で、ここまで親身で丁寧な回答には、なかなか出会えないと思います。
きっと、クリニックに「受診に行かなくちゃ」と思うのでしょう。
Posted by もも at 2016年10月19日 05:51 | 返信
いつも ホッコリします
鋭い表現もあります
ありがとうございます
元気になります
訪問看護師 宮ちゃんからおこへの返信 at 2016年10月19日 10:59 | 返信
いつも わたしが恐ろしく思うのは…
人生の最期を 勝手に 自分の想いを さも 理解しているかのように装って決めてしまう輩がいることです
勝手に決めちゃいけない…
わたしたち援助者は…
神さまでも仏さまでもない…
お願いだから
決めつけないでいただきたい
自らも もっと 勉強しなくては…と思っています
引き出しを多く持っている方に出逢えた方は 本当に幸せだと思います
Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2016年10月19日 11:06 | 返信
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