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また、あり得ないこと
2017年01月15日(日)
今週は、新年だからなのか、あり得ないことが続く。
月曜日は、日本一若い女性ドライバーのタクシーに乗った。
そして一昨日、日本一年配の女性ドライバーのタクシーに乗った。
月曜日は、日本一若い女性ドライバーのタクシーに乗った。
そして一昨日、日本一年配の女性ドライバーのタクシーに乗った。
別に女性ドライバーが好きなわけではない。
一昨日の女性タクシードライバーは後期高齢者だった。
伺うと、「この道55年」だと胸を張った。
ヒエー、私が赤ちゃんの時から運転しているのだ。
恐る恐る、年齢を伺ったらちゃんと答えて頂いた。
その割には、運転は極めて危険。
高速道路も幹線道路も、40~50kmの安全運転を通り越した低速運転。
ここまで低速だと追い越していく車の多くにクラクションを鳴らされる。
あるいは高速道路の分岐点で車を止めるなど、生きた心地がしない。
「右折してください」と言えば、左折する。
「前に行ってください」といえば、ギアを間違えてバックに入れる。
曲がるべき交差点で曲がれずに行き過ぎてUターンはいいが、
人の家の庭に車を入れてのUターンなので、ハラハラドキドキ。
55年も運転していているという割には驚くくらい道を知らない。
私が指示して教えるのであるが、言葉の意味が伝わらない。
信号が青に変わっても、なかなかスタートしない。
また、青なのになぜか手前で止まるので追突されないかハラハラする。
言ってから反応するまでの時間が、信じられないくらいかかる。
何度も死ぬかと思ったが、なんとか無事に目的地に到着した。
事故がおきなかったことも、あり得ないこと。
大袈裟ではなく、生きた心地がしなかった。
世の中には、こんなドライバーもいるのだ。
女性タクシードライバーとしては、日本で最年長のようだ。
女性蔑視ではないが、ちっと危険が大きすぎると思った。
同じ週に女性の最年少と最年長のタクシードライバーのお世話になったことになる。
こんなことは、あり得ないことだと思った。
縁起がいいのか、悪いのか。
運がいいのか、悪いのか。
良く分からないが、普通の人が体験しないことを体験させて頂いたことは事実だ。
正月ならではの珍事だろうか。
折しも高齢者の運転免許返納が話題になっているが、あくまで個人ドライバーの話。
職業ドライバーの場合、特に制限は無くバリバリ認知症のドライバーがいくらでもいる。
昔、80歳台の男性個人タクシーに乗っていて、大きな交差点を赤信号なのに入った。
もちろん、高速で走る車が、私の横のドアにもの凄い勢いで衝突してきた。
私の乗ったタクシーはスピンして、何回転かして大きな交差点の中に斜めに止まった。
私は車内のあちこちに頭や体をぶつけたが、咄嗟に頭を手で覆ったため無傷だった。
タクシーは廃車になる位、酷く壊れた。
個人タクシーだった。
救急搬送されてCTを撮らされたが、なにもなく、歩いて帰ったということがあった。
正直、あんな大事故なのに、無傷だった理由か今でも分からない。
その運転手さんはボケておられた。
何が起きているのか理解していなかった。
高齢者の自動車運転については、様々な意見がある。
柳田邦夫さんは、後期高齢者だけど運転はやめない、と月刊文藝春秋に書かれている。
高齢者のボケ予防に運転が役に立つ、と主張する人もいる。
たしかにゲームセンターで毎日やれば予防効果はあるだろう。
しかし現実には、重大事故のリスクは間違いなく高くなる。
自分の欲望と、社会の管理体制の天秤の話になってくる。
あり得ない話から少し飛んだが、今後こうした議論が年々活発になるだろう。
ゲームセンターのような実技試験で合否を判定することも一法かもしれない。
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この記事へのコメント
世の中、あり得ないことが予告もなくやってきます。人生って遊園地やテーマパークよりはらはらドキドキ、ワクワク。
Posted by 社会福祉士河本健二 at 2017年01月15日 07:35 | 返信
長尾先生は、本当にいろいろな御経験をなさっておられますね。
乗ったタクシーが赤信号で侵入し、交差点で事故に遭うとは大変な出来事です。
しかも無傷とは、なんという強運の持ち主かと、それもまた驚きです。
タクシーに纏わる話、最近でも、90歳代の乗客を介護保険施設まで送る道すがらに、
迷子になった70歳代が運転するタクシーが、山の中で遭難していたという事件がありました。
タクシードライバーの高齢化には、タクシー業だけでは食べていかれない、収入の問題も
あるのではないでしょうか。若手にとっては収入が不安定なために、同じ運転の仕事であれば、
配送業に転職するそうですし、このため人材不足を補うために、定年後の転職先にタクシー業
に就くシルバー世代の割合が増えていると聞いたりします。
社会の縮図、社会問題は必ず我が身に降り掛かって訪れる、と垣間見るような気がしました。
P.S 事例紹介にありました、その道55年の御婦人ドライバーは論外。数々の怖いエピソード、
そのような運転を放置するのは、タクシー会社の責任問題。
Posted by もも at 2017年01月15日 11:58 | 返信
今から12年前、(もう13年になるかも)1ヵ月の脳梗塞入院から退院後、77歳の父は嬉々として運転免許証を更新して帰ってきました。仕事で必要があって(といっても運転手でもないし長尾先生みたいに講演行脚でもないが)40年以上、日本全国を車で走り回って一度も事故を起こしたことが無いのが自慢の父に、母と私は毎晩、運転はやめてくれ、車は処分しよう、万一、人様を傷つけたらどうする? お天道様の下を歩けないよ、
健常人が万全の注意を払って運転しても、事故は起きるのだ、
リハビリで回復したとはいえども右半身麻痺は残っている、そんな身体で運転して事故を起こしたら、運転を黙認していた家族の責任が問われる、家族が大切だと思うなら、運転は諦めてくれ etc. と、毎晩話し続けました。1週間以上、毎晩、母と二人で同じ内容の説得をし続けました。ようやく、父は運転を諦めたのでした。
それから5年後に食道がん、その1年後に仕事仲間でもあった親友を亡くし、4年後に頼り切っていた妻を亡くし、娘(私)は女房の代わりはしないと冷たく拒んでいるから仕方なく施設で生活している、生きながらえて90歳の誕生日を過ごした父は、好き勝手できないなら、もう、生きていたくないのかもしれません。
もし父が他人であったら、私は、運転をやめろ、煙草をやめろ、アルコールは減らせ(脳梗塞後も飲んでいた。食道がん後はさすがに飲まなくなった。)、醬油をドバドバかけてはいけない、などなど、絶対に言いません。好きにすれば良い。私の家族じゃないから。
高齢者が引き起こす自動車事故のニュースを見るたびに、この人の家族は、よく平気で生活できるなあ、と感心します。後期高齢者が働き盛りを殺してしまったり子供に大けがを負わせたり、賠償金を払えば済むって問題じゃないと思います。
Posted by 匿名 at 2017年01月15日 04:11 | 返信
話は飛躍しますけれど、便利さの影には必ず犠牲がある、ということが
最近、気になっています。働き場所のニーズがあって配送の求人に就いた若者が
Amazon に疲弊しているという記事を読みました。配達に赴くものの先様は不在。
再配達の苦労が並大抵では無いというものです。マンションにある宅配Boxの空きを
求めるために苦労があったり、小さな荷物であれば、郵便受けに入るサイズであったなら
助かるのに、とか、仕事がスムーズに捗らず、労働コストに見合わない苦労が多いそうです。
ワンクリックで、欲しいものが直ぐに手元に届く便利さの影には、労働と賃金バランスが
泣いていると、少し心苦しくなりました。
Posted by もも at 2017年01月15日 10:47 | 返信
改正道路交通法が出てきて、75歳以上の高齢者が運転免許更新をする時は「認知症検査」を受けて「認知症ではない」と言う診断書が要る事になったとニュースで言っています。
私の母は「アンタはアルツハイマーや!!」と頭ごなしに脳神経外科に言われて、アリセプトを飲まされました。10年経って隣町の脳神経外科に受診したら「生年月日を正確に言えるのだからアルツハイマーでは無いわね」と言われました。
近所の主婦も市民病院で診て貰ったらアルツハイマーと診断されましたけれど、近所の人達は「まだらボケやから脳梗塞性の認知症やないの?」と噂しています。
アルツハイマーと診断されると、アリセプトを飲まされて、主治医が儲かる仕組みがあるので直ぐアルツハイマーと言われるそうです。
私は75歳になったら、誰に診断してもらったらいいのか心配です。万が一「認知症」と診断されたら、親戚に少しばかりの貯金を盗られてしまうような気がします。
実際「正常圧水頭症」にしか見えない母のお友達がある施設のショートのロングに泊まらされて、気絶して倒れたのがきっかけで、施設送りとなってマンションの権利書から貯金から全ての財産を死んだ主人の姪に盗られてしまいました。キリスト教会の会員の医師夫人が「この人は一人では危険だ」と言いたてて救急病院の若い内科の医師に「痴呆症」と診断させてしまったからです。
75歳になったら車を運転する権利も剥奪されるのですね。
外国では州政府に依って状況は違うようです。フランスでは「交通事故の高齢被害者」が問題になっていますけど、運転する側の問題はないみたいです。日本だけものすごく高齢者ドライバーの問題がカシマしいです。オートマチックは高齢者には難しいですけど、マニアルというのかミッションであればそうスピードは出ない筈なんですけど。
この山にてっぺんの家にいつまでも住みたいけれど、相続後3年以内に売れば税金は0円ですよと不動産屋に言われたり、運転免許剥奪問題があると、駅前の黙沈アパートに転居せざるを得ないのかも。
Posted by 匿名 at 2017年01月18日 09:05 | 返信
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