管理者は、職員の安全確保に努めないといけない。
というわけで朝一からテレビやネットを見ていた。

昼のミーテイイグはすべて中止として、遠い職員は帰らせた。
午後は最小限のめメンバーで対応したが患者さんは少し来た。

尼崎にも昼過ぎからいくつかの警報が出ていたが、杞憂に終わった。
雨に濡れるだけならば、いつものことなのでまったく気にならない。

今回の台風は気まぐれで、ブーメランのように曲がり迷走した。
九州にも四国にも上陸せずに、やっと和歌山に上陸してくれた。

和歌山の直前まで来ていても、ニュースでは「上陸するかも」と
慎重な言葉を使っていたのは、２回裏切られたからである。

この台風は、一時、奄美大島に停滞していた。
時速７キロというのだから徒歩のような速度。

しかし沢山の雨を雨を降らせて大きな勢力を保っていたので大物だった。
私は、この台風の動向を振り返りながら「動的平衡」を連想していた。

発生当時の台風５号と今日の台風５号は、完全に別物と考えるべきだ。
ひとつの台風のように見えるが中身は完全に入れ替わっている。

まさに「動的平衡」を保てたので、ここまで大きく、かつ長生きしている。
思わず、日野原先生を思い出した。


台風に、人間は勝てない。
文句を言っても仕方が無い。

しかしそれがいい。
いい意味での非日常に思える。

得をする人がいれば、損をする人もいる。
自然の前では人間はちっぽけなものだと教えてくれた。


低気圧で施設に入っている認知症の人は全員、調子が悪かった。
気圧とはえらいものだ、とあらためて思った。

しかしたった一人だけ、調子がいい認知症の人がいた。
なぜか、前頭側頭型認知症の人はいつになく上機嫌だった。

明日は、今日の反動で忙しくなることは確実。
気を引き締めて頑張ろう。